「ことのま」井上篤さん

今日は、広告宣伝旗幕事業の経営に携わりながら、プライベートでもコミュニティ開発や教育ベースのまちづくりといった幅広い活動を積極的に展開し、人の可能性や「関係性の育みあい」を実践をされている井上篤さんにお話をお伺いしました。

プロフィール
出身地:大阪府出身
経歴:立命館大学政策科学部卒
   井上染工株式会社
職業及び活動
社業では広告宣伝旗幕事業の永続的発展に従事する傍ら、一人一人の可能性を引き出すことをテーマに後継経営者コミュニティ、未来学校教育、まちづくり等幅広く関与しています。    
座右の銘:知行合一

記者:よろしくお願いします。
井上篤さん(以下、井上) よろしくお願いします。

「生きがいや、やりがいが溢れる時代へ」

記者:井上さんは、創業100年を超える広告宣伝用旗幕等の布帛媒体を製造会社の経営に携わりながら、直近ではプライベートで「ことのま」というイベントの運営をされています。
「ことのま」というのはどのようなもので、どのような背景があって、はじめられたのでしょうか?

井上:「ことのま」は盛和塾という経営者向勉強会で出会った仲間がスピンアウトする形で去年からはじまったトークライブイベントです。経営者や主婦、サラリーマン、学生の方が、自分の好きなことや伝えたいことを13分にギュッと圧縮して語る場です。

誰かが表現し、それを聞いた聴き手が自分自身に気づきを得たり、仕事のエネルギーになったり、あるがままの今に感謝できたり・・・そんな刺激を得ることを意図しています。また聴き手が「自分も話してみたい」と思えるような循環しあう場です。すごい人の話を聴く場よりも、身近に感じる人が熱い思いを堂々と活き活き語るのを聴くと、刺激を受けて、自分の気づきや主体的な行動に繋がりやすいと考えています。
来てほしい対象は、小学生、中学生も含めた学生や、20代の社会人でもちょっとくすぶっている人、本当はやりたいことがあるけどやれていない、という人が、発表を聴く事で自分の本当のやりたいことに気づいたり、自分を抑えている何かに気づき、解放するきっかけとなればと思っています。

「いろんな人と触れる、関わりあう機会(場)を」


私自身、学生時代にいろんな文化、多様な生き方を体感する経験をさせてもらいました。将来世代(子供たちや若者)がいろんな人と触れ刺激を得て、関わり合える場は、私たち大人(社会)が最も提供するべき一つだと思います。都市のみならず、どの市町村でもそういった場があれば、子どもや若者はどういった仕事が向いているのか、自分の夢は何かについていろいろな角度から考える事ができます。家族や同世代からは「やるべきじゃない」とか、「抑え込み」や「反対」された夢や希望も、異文化コミュニティ、多様な場で働く大人が集まるところで相談したら、応援されたり、自分の囚われが外れ、可能性がどんどん開かれていく。
そういった場所が日本中に広がってほしいという想いで、まずは自分の住むコミュニティからはじめています。


記者:多くの人と関わるきっかけや接するきっかけがある。そういった環境があるといいですよね。

「情熱的に100%やり切る」

記者:これからAIが活躍する時代と言われています。
例えば肉体労働はじめ今やっていることが代行され、やらなくて済むようになると雇用の問題ともつながってくる。
このような、AIが活躍する時代に必要なニーズは何だと思いますか?

井上:そういう意味で言えば、AI時代は幸せな時代だと思います。ネガティブな話じゃなくて、今まで人間がやってきた仕事の中で機械がやれることは任せて、本当に人間がやるべきクリエイティブな仕事をできる時代だと思います。そうなると心の底から情熱的に100%やり切るというのがニーズになってくるのではないでしょうか。AI時代はそれをどんどん後押ししてくれると考えています。おそらく、医療技術、農業技術も発達して、食べることに困らない時代になると思います。したがって自分の命をどう使うのかというところに真剣に向き合う時代。自分らしく生きることに寛容な時代だと捉えています。

「あきらめられない時代」

記者:より人間とは何なのかが明確に観えるという感じでしょうか。
今まではこんな時代で、これからはこんな時代になるというのは今、話されていたところともつながってくると思うのですが改めて総称すると、どのように言えそうでしょうか?

井上:今までは、ごまかせていた時代ではないでしょうか。これからはごまかせない時代(笑)本気で生きないと生きられない時代だと思います。自分が何のために生きているのかが観えていないと、辛い時代だと思います。自分はこのために生きていくのだという軸を持って生きる。それをめんどくさいとするのか、ハッピーとするのか。使命に生きる人が脚光を浴びる時代だと思います。


今までは人の幸せの指標がお金で、やりがいや生きがいは見えにくいものでした。しかし、オンライン空間で物理的距離を超えて、人が繋がることができるようになり、大切なことは「信頼関係」をどれだけたくさんもっているかが指標となりました。信頼関係は共感してもらうことでうまれます。したがって、共感をもってもらう「発信力」が一人一人に問われる時代とも言えるかと思います。


記者:面白い時代になりそうですね。
最後に100年後どんなことを残したいと思いますか?


井上:地球のバランス、調和を保った経済システムを維持する状態を100年後にはしたいです。今は母なる地球に甘えまくってバランスが崩れていると思います。俺が俺がという、自利の衝突が国同士でも激しいように思います。
地球のバランスをしっかりと解明、把握した上で、経済活動するシステムや仕組をつくっていきたいと思います。


記者:私もそう思います。自然と人、人と人とが調和できる未来をつくっていきたいと思いました。
井上さん、今日は貴重なお時間をありがとうございました。

【編集後記】
インタビューの記者を担当した川名と清水です。
生きがいややりがいを主体的に探し創造し、それらが相互作用しながら、全体として調和のとれた関係性や社会をつくっていきたいと感じました。

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