「人との関係性だけでここまでやってこれた」株式会社ハウインターナショナル代表取締役社長 “正田英樹さん”

「飯塚をアジアのシリコンバレーに!」という創業時からの意志を貫き、危機もチャンスに転じ続けてこられた、正田英樹さんのお話を伺いました。

正田さんプロフィール
出身地:山口県
活動地域:福岡県、東南アジアなど
経歴:九州工業大学出身。在学中から学生会会長として、地域活性化を目的に、飯塚市住民と学生の交流を主導。シリコンバレーに行ったことがキッカケとなり、起業。
現在の職業および活動:株式会社ハウインターナショナル、株式会社chaintopeを経営すると共に、アジアのシリコンバレーe-ZUKAをスローガンに地域活性化の活動を行う。地域、国を越え、多くの縁が繋がることの素晴らしさを感じている。
座右の銘:「縁尋機妙 多逢聖因」

「人と人とが出会って感動することが大事。」

Q1.大学卒業後、全く経験が無かったところから20年近く経営を続けてこられました。どのような心の在り方や認識の変化が今のご活躍に繋がっていると思いますか?

正田英樹さん(以下、正田) 毎日、様々な方と出会います。その出会いに感動して、感謝をすることです。そうすると、次の方を紹介してもらえます。紹介が仕事にも繋がりますし、人生においてのサポートにもなっています。そのような出会いのサイクルに重要なのは「志」です。

「高級車に乗りたい。」といった、個人的な自己満足では志とは言えません。「こういう人の役に立ちたい!」とか「困った事の解決をしたい!」は志と呼ぶことができます。志を立てることによって、磁石のように人を引き付けます。

いきなり人が志を立てられるわけではありません。志も徐々に精度を増していきます。まずは「志を立てよう!」と思うことが大事です。

私は25歳の時から「アジアのシリコンバレー飯塚を創りたい」と思っていて、そう思うことでいろいろな方が応援者として現れてきました。応援者の方々が、人生で苦しい時に助けてくれたり、人生を豊かにしてくれています。

記者 人との関係性を大事にされていたことが伺えるエピソードです。正田さんご自身が志を最初に立てたタイミングは、シリコンバレーに行かれたときだったのでしょうか?

正田 はい。シリコンバレーに行ったときの、純粋な感動から生まれました。現地では「失敗こそ美学」だと聞きました。

一番驚いたのは、首から上しか動かない身体障害者の男性が、世界最先端の技術を「私だからできるんだ。」と自信満々に話している状況です。それをみて感動しました。

記者 そのときの感動でここまでやってこられたのは、本当にすごいですね!

Q2.IT業界にいらっしゃるので、肌で感じてらっしゃるかと思いますが、これからどんどん人工知能(AI)が活躍する時代になってきます。そのような時代に、人間にとって何が必要になりますか?

正田 AI時代にも無くならない仕事があります。人と人とが心を寄せることで自分自身の存在価値を感じることは、人にしかできません。人が本来持ちうる、人しかできないところに原点回帰することです。

作業はAIやロボットがやっていくことになります。一方、人本来が持ちうる力(共感する、感動する、複雑性の高いもの)は絶対に残りますし、ますます際立っていきます。

記者 なるほど、そうですか!

正田 だからこそ、人と人とが出会って感動することが重要になってきます。出会い・感動を大切にして生きていくと、その中から必ず新しい仕事が生まれてきます。

今、第4次産業革命だと言われています。1、2、3次と革命の都度、仕事が無くなると言われてきましたが、必ず次の仕事が生まれています。

ただ、第4次産業革命のAIに関しては少し様子が違うと言われています。あまりにも人間が今までやってきたことに対して、頭脳の部分を補えるようになっているからです。単純作業が置き換わるという話ではなく、より多くの仕事が奪われるでしょう。

だからこそ、さらに際立つのが「人が人に心を寄せて、感動し、感謝すること。」なのです。

記者 初めてこういった話を伺えて感動です!美しいです!

Q3.これから、どのような美しい時代を創っていきたいですか?

正田 今、「お金の信用」が「人の信用」というところに過度に偏っています。

「信用調査=お金の調査」になっています。人の調査ではなく、
「貯金はいくらか?」
「家は持ち家か?借家か?」
「車は持っているか?持っていないか?」
「ローンはあるか?」
といった、人の周りにある「モノ」が調査対象になっています。

それも一部分あるのはよいですが、人本来の価値をどうやって見える化するかが重要です。

Masachain(※)によって見える化していくことで、人と人との関係性が重要になります。人が何かに挑戦するときはそれを応援し、困ったときはサポートに入るということをやっていきたいです。

現時点でお金を持っているか、持っていないかはどちらでもよいです。心の動きによって応援するという社会モデルにしたいです。

記者 確かにおっしゃる通りで、今行われている信用調査は人以外の部分で信用を計っています。盲点でした。

(※)Masachain
人々の「感謝・共感・応援」といったポジティブな感情を可視化することで、新たな社会及び経済システムの創出を目指すプロジェクト。

Q4.正田さんにとって、人との関係性を大事にする原動力は何でしょうか?

正田 私自身が多くの方々にお世話になったことが大きいです。それが楽しさでもあり、やりがいになってきました。細かい体験を通して刻み込まれたのかもしれません。結局、人は体験を通さないとわからないことがあります。

どんなに偉そうに「飯塚を盛り上げたい!」と言ったとしても、倒産しそうになったことはあるわけです。リーマンショックのとき、銀行もお金を貸してくれず、後3か月で倒産する、という時期もありました。

そのとき、飯塚の人たちが「君がいなくなると寂しくなるね。」と言ってくれて、支援してくれました。その支援があったからこそ、倒産しなくて済みました。だから、恩返ししたくなるわけですよ。

記者 正田さんのお話を伺っていると、本当に人間関係を重要視されていたことがわかります。正田さんご自身の体験されてこられたことをベースにMasachainを考えられたわけですね。

本日は貴重なお話を伺い、ありがとうございました!

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正田さんの活動、連絡についてはこちらから↓↓

HP:
株式会社ハウインターナショナル
https://www.haw.co.jp/

株式会社chaintope
https://www.chaintope.com/

Masachain
https://masachain.world/

Facebook:
https://www.facebook.com/hideki.shoda

【編集後記】
インタビューの記者を担当した熊倉&吉田です。

事業で迷った時や、倒産の危機の時も、人との出会いと助け合いによって乗り越え続けられた正田さんのお話に、とても勇気と感動を頂きました。貴重なお話をありがとうございました!

今後のご活躍をとても楽しみにしています。

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