次世代へ”本物”を橋渡しする ”株式会社スパイラル代表取締役 吉岡美千代さん”

先読みを生かした”目利き力”で、本物と言われる”食””文化”を次世代へ橋渡しされている、”吉岡美千代さん”からお話を伺いました。

吉岡美千代さんプロフィール
出身地:
福岡県
活動地域:福岡県その他
経歴:1995年に「心と身体と環境の健康」をテーマに、有限会社スパイラルとして船出。立ち上げの頃はオリジナルウェディングの先駆けとなる。農薬や添加物が社会問題化することを予測し、自然農法の農家さん達を応援。2002年度には農家の武富勝彦さんがスローフードの世界大会で日本人初受賞。
現在の職業および活動:<スパイラルの食卓>と題して、自然農法で農家さんが愛情たっぷりに育てた食材や添加物を使っていない商品などの卸や販売。<はぐくむ>部門では、「イメージ呼吸法」や「話し方教室」新人研修にも使える「進化型秘書養成講座」など、心が前向きになる各種セミナーを主催。
座右の銘:「笑顔に開く天の花」「人間は一生のうちに逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に」森信三

「食の大切さに触れる機会をつくる」

Q1.吉岡さんはどのような活動指針を持って、どのような活動をされているのでしょうか?

吉岡美千代さん(以下、吉岡):ビジネスでは少し先取りくらいが良いと言われますが、私は「必ずこの時代が来る!」という感覚で動き出します。すると、大体その時代がやってきます。先読み力が私をサポートしてくれているように感じています。

日頃から大切にしていることは”日本の食文化”です。私達の身体は食べ物からできていますが、同時にその食物の性質も取り入れていると言われています。食文化は人の性格を作るものであり、特にお子さんたちにはとても大切なものだと思います。

お米にはお米の性質、麦には麦の性質があります。昔、日本人が忍耐強いといわれていた背景には、台風が来て稲が倒れても、また起き上がるような粘り強い性質のあるお米をたくさん食べていたことがあります。そういった背景も踏まえて、食の大切さを実感しています。

「人への感謝を大事に」

Q2.吉岡さんが今の夢を持ったきっかけは何ですか?

吉岡:いろいろな仕事をしてきて、最終的に「自分の目の前に起こることは、好む、好まないに関わらず、全て自分が創りだした世界なのだ。」と実感できるところへ行きつきました。

すると、まず両親への感謝が深まり、ご縁ある全ての人が有難い存在に感じました。「苦しかった体験も、嬉しかった体験も必要なことしか起こってないんだ。」と感じました。与えてもらった智恵や文化などを次の世代へと橋渡しする事ができるような仕事をしたいなと思うようになりました。

私が育ってきた環境は、実母が7歳になってすぐに家を出て、父がとても厳しいなど、複雑なところも多くありましたが、振り返ってみれば良い大人たちに恵まれてきました。

元々楽しく充実したOLをしていて、起業するつもりは全くなかったのですが、本社で開催された大規模な発表会の司会を福岡支店の私が任命され、「恥ずかしいことはできない。」と思い、そのためだけに個人レッスンを受けました。

その後、先生から「本格的に司会の勉強をしてみないか。」と声がかかり、「天が動いている。」ことを感じ(笑)、嫌々ながら司会の勉強をしました。3か月半は「何でこんなことをしないといけないんだろう?」と涙を流しながらも精一杯やっていたら、いつの間にか司会者になっていました。

その頃は珍しかったオリジナルウェディングの企画などを中心に起業して、プロデュースや司会業をしていたら、これまた人とのご縁でイベントを主催するようになり、そのイベントの中の1つが農家さんの講演会だったのです。

添加物や農薬の危険性を話し、草の根運動のように広がっていきました。自然な流れでオススメ商品の話をしていたら、いつの間にか、今事業としている通販に繋がっていきました。今でもお世話になっている、農家の”武富勝彦さん”は、2002年にイタリアのスローフード協会から日本人初のスローフード大賞を受賞されています。

司会をしていた当初は、食に関わる仕事という今に繋がることなど、全く意図していませんでした。最初から決めていたらそうはなっていなかったでしょう。いろいろな人とのご縁やタイミングが多くあります。理念は必須ですが、手段を自分で決めてしまうと自分の枠の中から出ることができません。人間は体験を踏まえてしか考えることができませんが、自然体でいたら流れや結果が生まれるように感じています。

記者:いろいろな人とのご縁を大切にされていることが伺えるエピソードばかりです!

「自分自身を知る」

Q3.「人への感謝」に気づくことができた背景には、何があったのですか?

吉岡:自分が何を感じているのか、感覚や感情を観るということに取り組んできたことがあります。

幼い時から複雑と言えば複雑、面白いと言えば面白い体験がたくさんありました。他人のせいにしていたら前に進めなかったからです。悩んだり、苦しんだり、「幸せってなんだろう?」ということを考えていました。

ある時”内観”というものに出会い、自分と向き合い、自分に対して質問をし続けると、厳しかった父親や、遠く離れた実母の気持ちに感謝の気持ちがとめどなく溢れてきました。私はこれを、尽きることない”感謝の泉”と呼んでいます。

人生の転機のとき、「天が動いている。」と感じたことが何度かありました。ピンチの時ほど、ご縁や本物を見極めるセンサーのようなものが敏感に働くのかもしれません。

「次世代へ日本文化を橋渡ししていく」

Q4.吉岡さんが思い描くこれからの夢を教えてください。

吉岡:子供たちに関わっていく仕事をしていきたいと思っています。今までやってきた日本の食文化はもちろんのこと、それに合わせて着物や茶道など、日本文化を子供たちやその親たちと一緒に楽しみたいですね。子どもたちの潜在的な無限の可能性に光があたる教育に興味があります。

日本の文化は、”本物”の技術や真心をしっかりと次の世代へ橋渡しして、繋いできています。特に思春期までに本物の日本文化に楽しく触れることができれば、その感性にスイッチが入ります。

私にはとても可愛がっている姪っ子がいます。彼女が13歳の時、今ではほとんど風習がなくなってしまった十三参りをしてあげようと、着物を着せて、腕の良い髪結いの方に日本髪を結ってもらいました。その時の体験がとても楽しかったらしく、姪は着物が好きになり、留学の夢を実現させて、外国の人にも日本文化を伝えたいと夢を広げるきっかけになりました。

無理やりではなくて、家族で楽しく日本文化に触れることができれば、次の世代へ受け継いでいくことができるでしょう。

私自身も19歳から茶道を細く長く学んできましたが、静かな空間は自分を取り戻すとても貴重な時間です。今は、お煎茶を月に1回、京都の御家元のところへ行き、学んでいます。御家元から直接教えていただけるようになったのも人とのご縁があってできていることです。本当に有難いことです。それ以外に、着物に触れる会の企画も行っています。

文化は相手のことを尊重するので喧嘩しません。一方、”正しい”か”正しくない”という意識は喧嘩してしまいます。

記者:子供世代、そしてその先の世代まで日本の良い文化を受け継いでいこうとする意志が素晴らしいですね!

吉岡:良い大人に恵まれたことで今の私がいます。私がしていただいてきたことを次の世代の人に繋いでいけるよう、また受け継いできた”本物”を次世代へ橋渡ししていきたいと思っています。

今の小さな一つ一つが100年後、1000年後の互恵社会に繋がる礎を創れたら嬉しいですね。

記者:以上でインタビューは終了です。

複雑で大変な家庭環境だったところから、大反転して人に対して感謝する生き方をされていることが伺えました。

本日は貴重なお話、ありがとうございました!

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宇宙の答えを生活に【株式会社 スパイラル】

【編集後記】インタビューの記者を担当した吉田&曽田です。

自分自身のできたからこそ、その裏にある深い人間愛に気づかれた吉岡さんでした。

今後の更なるご活躍を楽しみにしています。

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