「人を笑顔にすることが楽しい」若林ビジネスサポート代表 若林 宗男さん

元テレビ東京のワールドビジネスサテライトニュースキャスターであり、今は自ら立ち上げた若林ビジネスサポートを運営。他にも、九州観光推進機構九州観光広報副センター長を務めるなど、多岐にわたって活躍されている若林宗男さんのお話を伺いました。

プロフィール
出身地:富山県
活動地域:福岡
経歴:国際基督教大学教養学部卒業
テレビ東京入社。テレビ東京で初めてソニーの提供獲得に成功した実績を持つ。また、テレビ東京初の海外支局をニューヨークに開設の際、初代支社長兼特派員として活躍。その後、中小企業と地域社会をサポートする若林ビジネスサポートを設立。現在、一般社団法人九州の食理事、一般社団法人ふるさと創成の会理事など、様々な分野で活躍。
座右の銘:人の行く裏に道あり花の山 / 笑顔に勝る能力無し

記者 今日はありがとうございます。よろしくお願いします。

若林 宗男さん(以下、若林 敬称略) よろしくお願いします。

「意義あることは、みんなを笑顔にすること」

Q:どんな心の在り方や認識の変化が今の活躍につながっていますか?

若林 やりたいこととか、やると意義があることに出会ったら、やったらいいと思う。
「やればよかった!」って思い続けて生きるより、やっちゃう方がいいですよね。変なことも意味があると思ったらやる。変なことをいっぱいやってきているからね(笑)。やれば何とかなる、と思っています。

記者 若林さんにとって意味がある基準とは何ですか?

若林 みんなの笑顔。みんなの喜んでいる顔が見えるかどうか。
断るのが下手っていうのもあるんでしょうね(笑)。頼まれなくても、そこに何か有意義と思えることがあって、自分の内側から「若林、お前がやるべきじゃないの」って言う声が聞こえてきちゃう。それを聞いちゃうと「やれたらいいな、きっとやれるな」って思ってしまうんですよね。

記者 断れなくて、面倒なことにどんどんいっちゃうんですね(笑)

若林 困った性格です(笑)。

記者 でもそれによって周りの人たちが喜んで笑顔になって、今の活躍につながっているのでしょうね。

「人間にしかできないことをやる。人を動かせるのは人だけ」

Q:AIが活躍する時代に必要とされるニーズとは何だと思いますか?

若林 人間にしかできないことをやること。1990年代のテレビ東京では、社員は皆、ワープロで仕事の文書を作っていた。でも、僕はアップルのPCを勝手にデスクに持ち込んで仕事をしていました。アップルの方が使い勝手がよかったし、それを仕事でも使いたかったからね。プリンターまで持ち込むことができなかったので、アップルで作った文書を印刷する時は、ファックスに送信していた(笑)。だから、社内で資料を持ち寄って会議をすると、僕の資料だけフォントが違った(笑)。でも、特にとがめられたりしなかったです。いい会社でしたね。そういう時代でも、報道の現場では手書きで原稿を作っていた。ワープロで原稿を作るようになるのはもう少し後のことになります。慣れていることを続けたいのが人間だから、新しいことを始めるのはちょっと怖い。それで導入が遅れる。でも恐怖感を感じつつも、これによって仕事の仕方とか、成果とかが違ってくるんじゃないかって思う人もいる。僕はPCができることや機械ができることは全部機械にやらせたらいいって思っています。そして自由な時間ができたり、考える時間ができたりしたら、それを大事にしたらいいって、その頃から思っていました。

記者 その時から思ってたんですか!早い!!人間にしかできないことは、どういうことがあると思いますか?

若林 難しい質問だなあ。AIが何でもできちゃうと言われますよね。AIは膨大なデータを集めることができる。そうしてそのデータを分析すると、人間に近いこともできてしまう。ビッグデータの解析なんて人間よりも優れた仕事をします。一方、人間はと言うと、いろんな経験をして、いろんな情報を入れて、咀嚼して、自分で判断しているわけです。でも、AIにそういう情報を入れてしまえば、AIが同じように判断できるようになるかもしれない、ということですよね。でも僕は、それはそれでいいじゃないかと思うんですよね。それを活用すればよいじゃないかと。仮に同じになっても。同じになることに恐れを感じすぎている可能性がありますね。

記者 むしろ楽しめばいいんですね!

若林 恐れる必要があるのかなあ。恐れるのではなくって、「一緒になっちゃったね、お前えらいね」と。僕たちはそれを利用して、もっといい仕事をするからね、と。これが僕の、ひとつの考え方。
二つ目は、例えば僕が考えることの中には、僕のヒストリーがある。でもAIは僕のヒストリーをもっていない。僕の過去のデータをそっくり移すことはできない。だって、僕の経験や歴史の中には言語化できないものや言語化していないものもたくさんあるわけだから。出てくるものは似ていても、全く同じにはならないんじゃないかな。

記者 オリジナルのオンリーワンですね。

若林 三つ目は、AIには生きた人間として、生きた人と一緒に活動することはできない。データを分析して結論は出せるとしても。分析結果から導き出した結論を具体的な形にするためには、社会の中に入って、人を説得して、理解者や支持者を増やさなくてはいけない。そういうことがAIにできるのかなあ。難しいんじゃないかな。僕が提案をすると、提案するだけじゃなくて、提案しているお前がまずやれよ、と言われることが多い。人間でもいいことを考えている人はいっぱいいる。でも社会が変わるか変わらないかは、人間に働きかけて人間を動かせるかどうか。それは言った人が動かすしかないんだと思います。

記者 人を動かすのは人ということですね。人間に対する希望がもてました。

「人間でよかったとみんなが思える時代」

Q:100年後、どんな美しい時代を創っていきたいですか?

若林 人間でよかったなとみんなが思える時代。生きていてよかった、人間であってよかった。こういう時代に生きられていいなと思う時代をつくることではないでしょうか。

記者 理想ですね。そんな社会とってもいいと思います。

「逃げないこと。恐怖感と向き合うこと」

Q:つらい時、苦しい時に大切にしていることを教えてください。

若林 この今だって、僕もつらいことがいっぱいあるんだけど(笑)。
逃げないことかな。あるいは、可能性を信じること。自分から終わらせないこと。
好きな言葉があります。コリン・パウエルの13ヶ条。湾岸戦争のときの米軍の総司令官でその後国務長官になった人。どちらの職も黒人では初めての就任でした。
その13ヶ条の第一条は、「何事も思っているほどは悪くない。朝になれば状況はよくなっている」。一晩寝たら、朝になれば景色は変わっているよ。だから、絶望的と思える状況でも、明日のためにまず寝ようと。自分一人で生きているなら今日の絶望は永久に続く。でも、人の社会に生きているならば、相手が変わる可能性がある。勝負ごとで相手がすごく厳しい手を打ってきたら、絶望的だと思うじゃないですか。でも、そこで間を置く。距離を置く。そうすると見え方が違ってきたり、相手の考えが変わる可能性だってある。そういうことも視野に入れていいのではないかと。

記者 相手ありきで、そこに可能性を見出し続けるということですね。

若林 無理だと思うと逃げたくなる。人間が一番克服しないとダメなのは、恐怖心だと思う。恐怖心に支配されると人間は弱い。だから恐怖心から逃げちゃいけない。逃げると恐怖心が何倍にもなる。受け止めればその形はつかめるけど、後ろ向いて逃げると大きくなって追いかけられて迫って来る感じがしますよね。きちんと受け止めることが大事だと。

記者 そうやって向き合ってこられたんですね。

若林 恐怖心、僕だってありますよ。でも、とりこにならないのは大事。うまくいかない時は、恐怖心にちょっと影響されているかもって考えるようにしています。

記者 恐怖心とか、置いておいてやればいいって言う人もいるけど、足元を見て一歩ずつ行っている感じがしました。その蓄積がすごく力強いものになっていくなと思うので、今を生きる人たちにとって勇気づけられるメッセージですね!
若林さんの益々のご活躍を期待しております。今日はありがとうございました。

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【編集後記】
インタビューの記者を担当した小水です。

誰もやったことのないことを率先して取り組む姿勢と実践力に感嘆しました。若林さんは、「ファーストペンギンになろう」とおっしゃっていました。自ら実践されているのですね。やりたいことをやりながら、人の笑顔を一番大切にされている若林さんは、お話をすると自然と周りにいる人とのつながりが浮かび上がってきます。恐怖心と向き合い、人のために一歩ずつ踏み出し続けた蓄積が、多くの人達との信頼関係を築き上げてきたのだなと感じました。お茶目さもある若林さん、楽しいひと時をありがとうございました!

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