デザインを通して福岡を気づきの溢れる街へ Acht(アハト)株式会社 代表 田中敏憲さん

福岡の飲食店や新商品のプロデュースやイベントを企画・主催など多角的に活動をされている田中敏憲さんにお話を伺いました。

プロフィール
出身地:
福岡市
活動地域:福岡市
経歴:大学卒業後、福岡市内の商業ビルの立ち上げに参画後、老舗百貨店でイベントの企画運営などを担当したのちドイツのTHONETを扱う家具メーカーに入社。東京本社にて様々なデザイナーと協働したのち地元福岡に戻りAchtを立ち上げる。
現在の職業および活動:心地良かったり気付きが感じられるお店や場所を作ること。
座右の銘:Nothing is beyond you

「その行動に愛があるのか、想いがあるのか。」

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

田中敏憲さん(以下、田中) 今までもデザイン関係のイベントは行ってきました。いきなり街を変えるのは難しいところがありますし、デザイン自体に興味を持っている人は正直少ないと思います。でもイベントなどコツコツ重ねることによって、見にきてくれた方々の何か気づきになり、その結果、福岡の街が少しでもよくなればと思います。福岡は住みやすく、とても良い街でもあるのである意味、生活には満足している人も多いように思いますが、そのままだったら5年後、10年後の福岡が芸術的なものは特に進化はなく平行線で終わる可能性を感じています。
歴史上、福岡は大陸から文化が入ってきた場所でもあり芸術、文化がたくさん街に溢れているのですが、それを知らない福岡の方のも多いです。まずは知ってもらいたいと思い、今年の3月から福岡のアートと文化を考察する「FACT(Fukuoka Art Culture Talk)」を立ち上げ、海外からの方を招待し、日本文化をテーマにトークライブなどを開催しました。
海外から福岡に旅行で来られる方も増えているので、自分たちの街の良さを歴史的背景、文化面、芸術面からも福岡に住んでいる人たらが語れたら良いなと思います。

Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

田中 現在は飲食店以外にもホテルなどもプロデュースしているのがありますが、2020年ぐらいからは旅館にもチャレンジしていきたいです。
旅館は日本特有のもので、ホテルとは違い、1日旅館でも過ごせることができると思います。そこに海外の要素も入れて、流行り廃りのないデザインで継続して宿泊客や地元の方々に愛されるものをつくっていけたらと思います。
その場所に住んでいる人たちと、ちゃんと対話しながら、地場の人たちと協力しながら責任もって活動していきたいと考えています。

Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

田中 現在はホテルなどの宿泊施設や飲食店、新商品のプロデュース、イベントの企画、主催などを行なっています。活動する中で1番大事にしているのが街に溶け込むようなデザインや、何か見た人の記憶に残るようなデザインになるように意識しています。
例えばクリスマスの時期に百貨店の装飾なども担当させてもらうことがありますが、ただキラキラして綺麗なだけでなく、そこに2つ、3つ何かエピソードを入れるようにしています。
今の時代は表面上の綺麗さや美しさの時代ではなく、そこにどれだけ愛があるかどうか、思いが込められているかどうかが重要視されていると感じるので、愛を込めて活動しています。

Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

田中 約20年ぐらい前になりますが、私が学生のころは大名(福岡の地名)にも活気があったような気がします。家賃も安く、店舗を開くにはチャレンジしがしやすい街でもありました。ですがそこの頃からだんだん東京からの企業や店舗が入りはじめ、ビルなどが建てられ、家賃が高くなり、個人経営の店舗が少なっていきました。リトル東京のようになり福岡らしさがなくなったように感じます。小さい頃から通っていたお店や、知り合いがやっていた店舗が閉店する現状を見た時には、寂しい気持ちになりましたね。
福岡には福岡の良いところがあり、実際に東京に住んでみることで実感するところはたくさんあったので、その良さをもっと街の人たちに知ってもらえたらなと思ったのがあります。

Q.福岡の街が変わっていったのを見て寂しいと感じた背景には何があったのですか?

田中 やっぱり自分が生まれ育った街でもあるので、なんだかんだ言って福岡の街が好きなのがあります。福岡の街には活気があって欲しいのはありますね。大きな変化は自分1人ではつくれないので、自分がやれることをやり、それで少しでも街が変わっていったらいいなと思います。
また昔から母からは人との繋がりを大事にすることをよく言われていたのがあり、街が変わり、人との繋がりがなくなってしまう事に対しての寂しさを感じたのがありますね。

記者 表面上の利便性やデザインだけでなく、その背景も大事にされているのを感じました。本日は貴重なお話、ありがとうございます!*******************************************************************
田中さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
●Acht(アハト)株式会社HP
http://www.acht.jp/

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【編集後記】
今回、インタビューを担当させてもらった清水です。

目に見える現象を見るのではなく、その裏にある思いを汲み取ることで、より深みが出てくることがイメージできるお話でした。
人と出会うときや何かと出会うときはいつも、見た目、言動だけを見るのではなく、その裏にある思いを観て、出会いたいと思いました。
これからの活動も応援しています!

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