「武士道精神を貫き、食育で日本の精神を再生させる」合同会社J−connect代表 花田武さん

食育を通して日本の精神を再生したいと、今はおから配合麺「雪花菜-Kirazu-」を世界へ向けて展開されようとしている花田武さん。一貫したその熱い姿勢の背景をお伺いしました。

プロフィール
出身地   福岡県太宰府市
活動地域   福岡・東京
経歴  筑陽学園高等学校卒業後、京都皇典講究所京都國學院入学卒業。
         福岡市内の神社で約20年間奉職。奉職後、家業の青果卸業を継ぐ。
         平成30年、合同会社J-connect設立
現在の職業および活動
         
青果卸業、有限会社丸国 外食産業への野菜果物の卸業
  合同会社J-connect 生おから配合麺 雪花菜-kirazu- を日本・世界に発信・展開中。
座右の銘 共存共栄

教育で日本の精神を再生させる

Q:どのような夢やビジョンをお持ちですか?

花田   武さん(以下   花田   敬称略)   今の仕事からは全く外れているように見えるかもしれませんが、最終的には教育に戻りたいと思っています。教育で日本の精神を再生したいのです。

   元々は、神職を20年間していました。神社は日本の根幹がわかるところであり、日本の支柱です。そして神職は神と人との仲取り持ちとして、地域や学校などを通して地域と関わりながら、日本の深い精神をお伝えしています。

   日本人は農耕民族であり、八百万の心があります。多様性を生かし、差別を許さず、全てのものと共存共栄していく精神を持っています。例えば食事ひとつ取っても狩猟民族である欧米はフォークやナイフで切りますが、日本では箸を使って挟んでいただきます。食べ物は命をいただくことであり、その命は私たちの身になって、再生していくという見方の現れです。全てが生かし、生かされ再生していくのです。こうした日本の精神や文化は世界のモデルになれる可能性があると思います。

   しかし、特攻隊などに見られるような日本人の精神は欧米にとっては恐怖でした。だから日本が戦争に負けた後、アメリカは徹底的に日本の精神を破壊してきたのです。神道は一つの宗教になってしまい、天皇陛下が人間宣言をさせられ、国民は間違った日本の歴史を教えられてきました。ある民族学者が言っていることですが「その国の神話を100年間伝えなかったら、その民族精神は失くなる、つまり民族そのものがなくなる」。だから欧米は日本の神社を失くそうとしているのです。戦後から100年間までもう後20数年間しかありません。早く本当の日本の精神を再生させる教育が必要だと思います。

   私は食育から日本の精神を取り戻していきたいと思い、今「雪花菜-Kirazu-」の事業をしています。日本の添加物の量は他国に比べてかなり多くで、実験体として扱われていて、体からダメにさせられているのです。食を通して教育を変え、世界から愛される日本を再生していきたいです。

海外で事業を興す

Q:「教育で日本の精神を再生させる」という夢やビジョンへ向けてどのような目標や計画を立てていますか?

花田   教育をするためには膨大な資金が必要です。その資金を集めるために、私は海外へ行って事業を興そうと考えています。

   日本は人口減少が進んでおり、2100年には4000万人にまでなると言われていて、事業展開を内需だけに頼っていては十分な資金を得るには厳しく、海外から資金を引っ張ってくる必要があると考えています。今手がけている「雪花菜-Kirazu-」も海外へ販売していきますが、海外でその風土にあった作物を作り、その作物を使って商品を作りたいと思っています。

   100年の戦略に間に合うよう、10年後には日本に戻ってきて教育に投じることができる状態をつくりたいです。

ご縁を大切にして自分の使命を発信し続ける

Q:「海外で事業を興す」という目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような基本活動をしていますか?

花田   今はとにかく海外へ行きたいこと、なぜ行きたいのかを発信し続けています。黙っていても何も変わりませんから。世の中には素晴らしい方たちがたくさんいて、私みたいな人は珍しくもありません。だからいかにインパクトを残すか。変なやつだと思われても良いんです。いつどこで縁が繋がるかわかりませんから。実際、海外に全く縁のなかった私ですが、発信し続けていると、海外でお仕事されている方をご紹介いただく機会がありました。ご縁によって道が拓けていくので本当にありがたいです。

   けれど、そんなに言っておきながらうまくいかなかったらどうしようか、という恐怖心は常にあります。だからこそ覚悟を持って真剣にやります。いつも誰とでも本気で出会う。それは神職の頃から変わらず、私がずっと貫いている姿勢です。

神の許可が下りて、神職を辞めて八百屋を継いだ

Q:その夢やビジョン、目標計画を持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

花田   きっかけは、40歳の時に神職を辞めて実家の会社を継いだことです。

   神職の仕事には本当に誇りを持っていました。神職になってから、無限大広がる神の世界の素晴らしさ、生活の中に、言葉の中にある日本の素晴らしさ、日本の歴史の奥深さ、同時に日本の精神が破壊されてきた本当の歴史などを知りました。神社は日本の支柱であり、神と人とを繋ぐ仲取り持ちとして、本当の日本の精神を伝えられるのは神職しかないと、自負していました。けれど、このままでは日本を再生する教育を実現するのに間に合わないのではないかという限界を感じ、神職を辞めようと思いました。けれど、神の許可が下りません。神の許可がないと辞めることはできないのです。

   そんな時に、父が実家の会社を続けることが厳しくなっていることを知りました。祖父の代から八百屋をやっていて、父は2代目で、私が継いだら3代目になります。悩んだ末、八百屋を継ぐことを決めた時、神の許可が下りて神職を辞めました。

   八百屋を始めてから、最初の頃は野菜を色んなところに売りに出していましたが、野菜の値段は周りとあまり変わらないですし、大手が勝っていってしまいます。3年目頃から八百屋だけでやることに将来性への難しさを感じるようになり、新規事業が必要だと思いました。それで新しい事業を始めましたが、1年で潰れてしまったりとなかなかうまくいきません。けれど、そんな時にある人とのご縁があり、「雪花菜-Kirazu-」の話を投げかけられ、事業として取り組むことになったのです。

自分を裏切らずに、武士道精神を貫く

Q:「神職を辞める許可が下りて、八百屋を継いだ」というきっかけの背景には何があったのですか?

花田   私の根幹は幼少期から育まれてきた武士道精神にあると思います。

   両親は共働きでした。父はとても厳しく、私は父が怖かったですが、父から認められたいと思っていました。私はほぼ祖父母に育てられましたが、祖父は戦争に行った軍人だったこともあり、昔の日本のことも聞きましたし、昔ながらの育て方を受けたので自然と礼儀や人のためにする心などが身に付いていきました。

   又、高校生になった時、杖術を学んだことが私にとって大きな経験となりました。練習はとても厳しかったですが、私は毎日神社にお参りし、神様に、今日はこれをやりますと宣言し、約束したことをやり通しました。そして全国優勝をして日本一になったんです。その喜びを真っ先に父に電話で報告しましたが、父からは何の言葉もなく、本当に辛かったです。けれど、自分で決めたことをやり通す精神力や忍耐力を学び、それによって結果を出したことがとても大きな自信になりました。決めたことは曲げない、やる覚悟を決めたことはやり通す。そんな武士道精神が私の中に根ざしました。

   そんな父は一度も会社を継げと私に言ったことはありませんでしたが、会社を継続するのが厳しくなった時、八百屋を残したいと、初めて父が私に言ったのです。私が継がなければ潰れる。悩みました。祖父の代から続いた八百屋を失くすことは、地域の皆が集まれる場を失くすことであり、社員やその家族から仕事を奪うことになります。それは今まで仲取り持ちとして、人々に商売繁盛を祈り、生き方を説いてきたことを裏切ることになるのだと気づきました。神職を辞めて八百屋を継ぐことこそが武士道精神を貫くことだと思ったんです。

   「雪花菜-Kirazu-」の事業は去年の9月から始まったばかりですが、生麺だけでなく、乾麺の製造に成功し、海外展開の構想まで来ました。うまくいかないこともたくさんありましたが、それを超えると今まで以上に素晴らしい方たちとのご縁があり、ここまで来ることができました。これからもご縁を大切にしながら、自らの使命を全うしていくために覚悟を持ってやり続けていきます。

記者   武士道精神を貫いて、いつも真剣勝負の出会いをしている花田さんだからこそ、ご縁に恵まれるのでしょうね。日本の精神が再生される未来が楽しみです!本日は貴重はお話をありがとうございました。

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【編集後記】
今回インタビューを担当した小水と熊倉です。
インタビュー中も終始覚悟を持って真剣にお話をされる姿勢は、まさしく武士道精神そのものでした。
本当の自分に出会って神と自分との関係性を誰もがわかった時、日本の精神が再生されていく未来が広がっていくのでしょうね。
花田さんの今後の益々のご活躍を応援しています!

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