一般社団法人障がい者の明日を考える会 会長 荒牧 功一さん

「障がいがある人が安心して暮せる社会を創る!」ために、活動されている荒牧 功一さんにお話を伺いました。

プロフィール
出身地: 福岡県宮若市(旧若宮町)
活動地域:取り敢えずは、福岡県を中心とした九州、将来は全国
経歴:西南学院大学を卒業後、(株)ベスト電器で、店舗、組合専従、商品部、社内ベンチャー創業、執行役員などを経験、退職後障がい者支援に携わり、(一社)障害者自立支援協会グループを創設し、障がい者の人達の自立支援を行う。
現在の職業および活動:現在は、(一社)障がい者の明日を考える会を起ち上げ、日本で生活に困窮している障がい者の人達を支援しています。
座右の銘:天は自ら助くる者を助く、一期一会

「一歩踏み出すことができる環境を創る」

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

荒牧 功一さん(以下、荒牧 敬称略):障がいがある人が安心して暮せる社会を創ることです。その中でも全てのことはできないので、生活に困っている人を支援することに取り組んでいます。今日本には、940万人の障がいを持たれている人がいます。ある調査によれば、障がい者の81.6%の方が貧困層で、年収200万円以下の方が98.1%もいます。その方々ももちろんですが、よく言われるのが「親が死んだら子供が安心して暮せるか心配」という問題です。私はその問題にアプローチするのが良いと考えました。そこで、”親亡き後の障がい児生活支援金制度”という仕組みを作りました。親が亡くなったら子供は貧困に陥ります。その際に、子供がちゃんと食べていける仕組みを創ることで、障がい児の方が成人になった際の貧困は減ると思います。
 障がい者の方は「誰かが何かしてくれる」という受動的な方が多いと思います。でもそれは障がいに関して知識が無かったり、障がい者を良く思っていない人が多い社会の影響もあると思います。「自分たちはここまでしか出来ない」と思うイメージを取っ払っていきたいですし、障がい者と健常者の垣根も取っ払いたいと思っています。実際私も毎日一緒にいたら、障がい者かどうかなど関係なくなりました。障がい者も社会参画をしていく必要がありますし、ちゃんと環境を創ることができれば、みんな無限の可能性を持っているので、一歩踏み出すことが出来ます。だから、障がい者の方が「自分でやりたい」と思えるような、一歩踏み出すことができる環境を作っていきます。

記者:荒牧さんが語られる問題意識に、深い涙を感じました。そして、目の前だけではなく、仕組みを変えていこうとされる姿勢が素晴らしいと思いました。

Q.「障がいがある人が安心して暮せる社会を創る!」を具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

荒牧:障がい児の方を毎月20名、年間240名の方を支援できる仕組みを作ります。毎月食べていくのに必要だと思う15万円を貰うためには、生命保険信託に入って貰う必要があります。そのためには、1人当たり50名程度のサポーターが必要ですし、毎月20名の障がい児の方を支援するには、1000名の方のサポーターが必要になります。そのサポートができる仕組みを作りあげるのに時間が掛かりました。でも今はその仕組みを福岡で完成させました。その仕組みを徐々に各県に広げ、いずれは支援の輪を全国に広げていきたいと思っています。

記者:色々なことを考えられ話されている姿に、荒牧さんの熱意や本気さを感じました。

Q.「障がい児の方を毎月20名支援でき、年間240名の方を支援できる仕組みを創る!」ために、現在どのような活動指針を持って、どのような(基本)活動をしていますか?

荒牧:今は人と人との関係が希薄になっている社会だと思います。だからこそ、仕組みを変えて、相互扶助が出来る共助社会を作っていきたい。そのために私は「困っている人をどうするのか。そのために何ができるか」をいつも考えています。

記者:
人の役に立つこと、社会の仕組みを変えたい気持ちを持たれている、一貫した在り方がとても素敵だと思いました。

Q.そもそも、「障がいがある人が安心して暮せる社会を創る!」と思う様になったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

荒牧:もともと私は大手家電量販店に22年間勤め、その時の会長からお声を掛けて頂き、社内ベンチャーの創業や執行役員など色々やらせて頂き、方向性の違いから15年前くらいに退職しました。退職後、知り合いのNPO法人を立ち上げている、障がい者支援の代表の方と出会い、そのご縁から視覚障がい者のゴルフプレイヤーとチャリティーコンペを行ったり、徐々に障がい者の方と接する機会が増えていきました。そして、障がい者の方と話す中で、その実態が段々とわかり、十分ではない扱いを受けていることを知りました。それを知った時に、安心して暮すことが出来る様に困っている方を支援したいと思いました。
 そして、2008年には信用や賛同者を得やすい様に法人「一般社団法人障害者自立支援協会」を立ち上げました。そして、2017年にはもっと多くの困っている方を助けたいという思いから、「一般社団法人障がい者の明日を考える会」を立ち上げることになりました。

記者:出会いによって障がい者の方々と接する様になり、それが今の荒牧さんの夢に繋がる認識が変化したお話は、出会いの神秘さを感じました。

Q.「困っている方を支援したい」と思う様になった背景には、何があったのですか?

荒牧:よく覚えていませんが、6歳頃に私が住んでいる町に占い師の方が来て、その方に「将来何か人の役に立てる様になる」と言われ、なぜか私もそう思う様になりました。小さい頃から”やる気”と”根性”と”諦めないこと”を大事にし、もちろん人生で波はありますが、どれも自分を鼓舞して乗り越えてきました。困難なことがあったとしても、”発想を変えること”、”一歩踏み出すこと”が大事だと思っています。一歩踏み出して、さらにもう一歩踏み出す。それを繰り返すことで今まで乗り越えてきました。

記者:荒牧さんの諦めない精神や、健常者も障がい者も垣根なく、人を無限の可能性で見ている在り方、多くの人の役に立とうと思われている姿がとても素晴らしいと思いました。貴重なお話ありがとうございました。

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荒牧さんの活動、連絡については、こちらから↓↓

HP:http://shogaishaashita.org/

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【編集後記】
インタビューの記者を担当した不知と島崎です。
荒牧さんを通して観えた社会の問題意識や、今の現状に驚きました。そして、仕組みを変える気持ちで取り組み、社会を創ろうとしているお話はとても魅力的で楽しかったです。荒牧さんのますますのご活躍を楽しみにしています。

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