文化から日本を元気にし日本から世界を元気にする G-cology代表真鍋徹也さん
「文化から日本を元気にする。日本から世界を元気にする。」をモットーに、現代への文化の必要性と、AI時代において「人」の強さを育む事業を行なっているG-cology代表真鍋徹也さんにお話をお伺いしました。
出身地:東京都杉並区
経歴:1984年生まれ。スポーツトレーナーの専門学校卒業後、会席料理などの店で板前として働く。
20歳になり、『太鼓集団天邪鬼』に入門。同団体代表渡辺洋一に師事。やがてプロ活動に参加し、現在も国内外の公演・指導・メディア出演等を行う。その一方で、平成29年より『G-cology』 を立ち上げ翌年開業、代表に就任。マーケティング、教育事業を通して、次世代の育成や文化の継承のために活動している。
文化から日本を元気に、そして日本から世界を元気にしていきたい。
記者 どのような夢やビジョンをお持ちですか?
真鍋徹也さん(以下、真鍋 敬称略)
私の父が看板屋の職人、ものづくりをしていたこともあり、昔から職人に携わることが多くありました。
私自身も日本料理の板前や太鼓の世界を通して、日本の職人のいいところと歯がゆいところを目の当たりにしてきました。
そんな中で、日本が元気になるには文化からだろう。と思うようになりました。
それを最初に思ったのは、23歳の時にバックパッカーで東南アジアやインドに行く経験がきっかけです。
その時に、はじめて会った人達に、「てっちゃんに会うと元気になる!」と言われ、日本に帰ってきてからも、友達にそのように言われる機会が多くありました。
ちょうどその年齢の頃、何かを求めていたこともあり、人のことを元気にできる力があるんだったら、世界を元気にしよう!てはじめてそう思ったんです。
今、代表を務めている『G-cology』の前段階は「世界を元気にするチーム」として立ち上げました。
また、若い時に海外にいく経験を通して、逆に日本が良いなと思うようになりました。
文化から日本を元気にして、そして日本が世界を元気にして、世の中が明るくなってほしい。そして日本がリーダーになって日本から世界が元気になってほしい。という気持ちが根底にあります。
「日本人が深さで戦うためには文化が大事」
記者 文化から日本や世界を元気にするイメージとは?
真鍋 そもそも文化とは何っていうと、形のあるものではなく、生活の中にいつもあるもの、喜怒哀楽や日本人の原動力を司っているものが文化じゃないかと思っています。
文化は人間だからこそ創れるものであり、脈々と形が変わりながら受け継がれていくもの。その中で残っていくものこそ本物だと思います。
いくら美味しい創作料理をつくる職人がいても、弟子が入ってこないと潰れてしまうように、長い歴史を見ると、一代で終わるとそれで終わります。
二代目が価値を残した時に、創作から伝統文化になる一歩として受け継がれるようになります。
日本人が深さで戦うためには文化が大事だと思っています。
記者 どのような目標計画を立てていますか?
真鍋 今、職人のマーケティング支援を中心に事業を立ち上げています。
自身の経験から和太鼓のプロを目指しながら、生計を立てていくことに難しさを感じてきました。
職人が経営し、後継者をつくって継承していくことは非常に難しいことです。
その問題を解決するために、職人や職人を応援する経営者などを集め、100人以上になったところでコミュニティを事業化して、会社にしました。
商品の販路や新しい商品開発、ファンづくりなど、職人の人間性と商品が知れるように、HP上で職人サイトも創ったり、作り手の相談所を設けるなどしています。
今、2020年に向けて和太鼓も事業も大勝負の時期を迎えています。
5年後には有名になって、さらに10年後には国に認められるようになりたいと思っています。
「魂が震えた、師匠との出会い」
記者 その夢やビジョンを持ったきっかけにはどのような出会いがあったのですか?
真鍋 きっかけは師匠との出会いでした。
天邪鬼に入ってすぐに20周年コンサートがあり、師匠の太鼓は、想像を絶するものすごいエネルギーで、今でも鮮明に覚えています。
「感動って、こういうものなんだ。人の心を動かすって、こういうことなんだ! 」
と非常に感銘を受けてしまい、その心の衝動を忘れることができませんでした。
けれど、当時は板前で生計を立てていたこともあり、本格的に太鼓の道を進みたいことを、中々人に言い出せませんでした。
板前と太鼓の両立で、仕事のプレッシャーや人間関係の悩みで精神的にも追い詰められていきました。
ちょうどその頃に妻が倒れて、家計を支えるプレッシャーが大きくなり、自分が家族を支えるためにこそ、太鼓がやりたいっていう気持ちを貫かなきゃいけないんだって。その時に太鼓の道に進む覚悟決めたんですね。
それから10年、僕は第一線で太鼓を続けています。
記者 師匠の演奏で感銘を受けたのはどのようなところですか?
真鍋 師匠は一つの音で、会場全てを味方にします。
お客さんがこの音を待ってました!とでもいうようなそんな音だと私は感じてます。
今の事業を始めたきっかけも、最初は師匠に憧れてこの世界に入りましたが、受け継ぐと同時に伝えることも考えるようになったことです。
5年前から東京都杉並区の小学生中心の天邪鬼キッズ『しゃかりき』で太鼓を教えていて、次世代の育成に力を入れています。
初代があって、私たち二代目は同じではなく、スーパー二代目になって、スーパー三代目をつくりたいと思っています。
そのために文化の概念を現代の子達に知ってもらわないとならない。
今の事業は後継者育成コミュニティでもあります。
「人間の力を最大に発揮するために、人の心で感動を与えること」
記者 和太鼓や師匠との出会いの背景には、何があったのですか?
真鍋 師匠や天邪鬼のメンバーとは、価値観が似ているのかもしれませんね。始めからそうだったか、天邪鬼にいるからそうなったか?どちらでもあると思います。
漁師の祖父、看板職人の父は、男らしくてかっこよかったんですね。祖父や父の背中を見ながら、男ってこういうもんだっていうのを心に持って育った気がします。
また両親からは、幼い頃から怪我をしたら「男の勲章」と言われ育ち、「好きなことはやっていいけど、人に迷惑はかけるな」と、のびのびと育ってきました。
記者 それが今の真鍋さんの生き方や価値観に現れているようですね。
真鍋 そうですね、サッカー、板前、太鼓、経営者色々やってきましたが、今ではそんな自分を通して、人を元気にすることが一貫していることです。
記者 AI時代に必要なことは何だと思いますか?
真鍋 『便利じゃないテクノロジー』が産まれることです。
今までの機械やテクノロジーは利便性や効率性を追求していましたが、すでに今の時代になって人に寄り添うテクノロジーが生まれてきています。
まるでマンガのような世界ですが、人間にしかできないことに人間が没頭することが大切かもしれませんね。
そんな中で力を最大に発揮するために、人の心で感動を与えること。そして、それに必要なコトを鍛えること。
いい時代を次に繋げるために、日本人が日本が本来持っている文化を大切にして、外国の人は自国の文化を大切にしていくこと。
そういったコトの中に、本当の豊かさのヒントがあるのではないかと思っています。
記者 今日は貴重な話を聞かせていただきありがとうございました!
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【編集後記】
インタビュー記者を担当した岩永、樋口です。
和太鼓や日本文化のお話をお伺いし、日本の職人さんの持つ繊細さと奥深さを感じ、その文化を継承していくことの大切さを学びました。
また、真鍋さんの正直でまっすぐな姿勢、熱い想いを持った人柄に、こちらも元気をもらいました(^ ^)
2020年日本の大舞台に向けて、真鍋さんの活躍を応援しています!