夢を叶える達人 山崎大地さん

民間宇宙飛行士だけでなく、数多くの夢を叶えてらっしゃる山崎さんにお話をお伺いしました。

プロフィール

出身地 神奈川県鎌倉市

活動地域 国際

現在の職業ならび活動 株式会社 ASTRAX 代表取締役・民間宇宙飛行士, 民間宇宙飛行士, 米国宇宙協会日本支部長, 国連世界宇宙週間日本代表, 千葉県柏市男女共同参画推進審議委員

夢はいっぱいあります

Q.夢はありますか?

結論から言うと一番の夢というのは決めていないので、夢はとにかくいっぱいあります。あげたら1000個くらいあります。常にどんどん叶って、またすぐ新しく追加されてる感じですかね。幼い時からたくさんの夢を持っていたので、なぜそうなったのか、大人になって講演会をするまでは分かりませんでした。講演会を通して、どうやら僕は、一番の夢は考えてないし、夢を順番に叶えようともしてないんだなと気がつきました。

夢は思った順番には叶わない

Q .どのような計画ですか?

私の独自的な理論なんですけど、夢に計画性を持たせないというのが私のやり方なんです。夢を時系列に並べたりリストアップをしたり、期限を決めたりもしていません。

例えば

10人の中で誰の命が一番大事ですか?って質問されたとしたら、どうですか?

この人よりもこの人の方が大事でって考えること事態、ナンセンスだと思います。命に優劣の差はないですよね。

夢も同じで小さい夢も大きい夢も一緒なんです。それに、夢の叶う順番も、僕の経験則からいうと思った順番には叶わないんです。

だから、自分が思った順番で叶えようと思ったら、物凄く労力や時間やお金がかかります。

なぜならば、色々な人達の協力が必要だし、色々な条件が重ならないと夢は叶っていかないので、それを自分の計画通りにやろうと思ったら物凄く労力がかかってしまうからです。

そして夢を一個に絞ってそれをやろうとする人生は、一生に一個しか夢が叶わないことと同じなのです。

だけど、最初から夢を100個とか1000個とか持っておけば、大小関係ないので、毎日どれかが叶います。

例えば、喉が乾いたなとおもって、水が飲みたいと思って、その後水を1杯飲んだとしたら、それは自分が思い描いた欲求がその直後に叶ったということなので、僕はそれでも一つの夢が叶ったと思えるのです。

また、島を買って別荘を立てるという夢があったとして、それが喉が乾いて水を飲もうと思って叶った夢と僕の中では一緒なんです。

なので、考え方が人と根本的に違うと思っています。

夢が叶うかどうかは、チャンスがきた時に掴めるかどうかだと思います。

なぜ夢と言ってるのかというと今の自分の力では叶えられないから夢だと言っていると思います。夢が叶うためには、その条件やチャンスが外部からやってきます。人との出会いやお金、タイミング、環境や場所、年齢などいろんな条件が重なって夢が叶っていくと思うんです。

このチャンスがやってくる順番は予測がつかないです。人との出会いも予測がつかないのと同じように、もし夢も人との出会いによって叶うとするならば、これから未来の予測で誰と出会うのかなんて計画でも予測でも立てられないように、夢の叶う計画も立てられないですよね。

だから、夢をたくさん用意しておきます。そうすると誰かと出会えば、人と出会うことによって用意した1000個の夢のどれかに高い確率でヒットします。

このように、僕は効率のいい夢の叶え方を常に考えています。一番の夢を言ってしまうとみんな意識がそこにばっかりいき、それ以外の夢のチャンスが見えなくなり、他の夢が叶わなくなるので、最初からそれを言わないようにしてるのです。

夢の引き出しを1000個くらい用意しておき、それを誰かと出会った時に、相手に合わせて夢の引き出しから出していってどんどん叶えていくという感じです。

もう少し例を挙げてみますね。多くの人が計画を立てて夢を叶えていきますが、それってすごく非効率なんです。夢って、運が関わってくるんです。単に家を立てるように、土台を作って、柱を立てて、屋根をくっつけて、壁をつけて内装を作って、塗装してなどある程度決まっている工程を踏めば立つ家のようなシンプルなものではありません。夢は、運がすごく関わってくるのでそれを計画的にやることは不可能なので、ならば最初から計画通りにやらない方がいいんです。しかし、きたチャンスを絶対に逃さないことが重要です。それは、例えば自分の夢の計画を立てて、1年後2年後5年後の自分の夢を立ていたとすると、1年後の夢が1年遅れた場合、後の夢も1年づつ自動的に遅れていって、最後の方の夢はきっと叶わないことにもなりますよね。さらに、1個目の夢をクリアして2個目の夢を叶えるのに集中しているときに、5個目の夢のチャンスがきても、2個目の夢を叶えるために集中しているので、そのチャンスをあと送りしてしまい、後から、5個目の夢を叶えようとしてももうそのチャンスはやってこない。あの時だったら叶えられたのに・・・となるかもしれない。それは、自分が夢の順番を決めてしまっているから起きることなので、そうではなく順番など決めず、最初からたくさん夢を用意しておいて、全部同時進行でやっていけば、無駄なくチャンスが来るたびに叶っていきます。そんなやり方をしているので、1番の夢と聞かれると、僕は1000個あるので1000個全部が1番の夢です、ということになります。

あるいは、1000羽鳥が飛んでいて弾を1発撃てばどれか当たるだろうし、1羽の鳥をライフルで何千発も撃てばどれか当たりますよね。私はそんな夢の叶え方をしている感じです。1羽の鳥を1発の弾で当てるのは相当難しいし非効率ですしね。

夢というのは、努力して叶える叶え方と、このように

努力しないで叶う叶え方もあるので、そこをうまく組み合わせながらやっています。

夢は自分が決めた順番とは違う順番で叶うことが多いので、チャンスがきた順番で叶えた方が無理がないです。

夢に大小を決めるな

どのような実践行動をされていますか?

たまに夢の実現についての講演会をやってるんですけど、その中で教えていることは、

「夢に順番を決めるな」

「夢に大小を決めるな」

「夢に優劣を決めるな」ということを僕がみんなに教えています。

みんなと同じことをしてたら叶わない

そのきっかけは何ですか?

普通はそういう考えをしないと思いますが、多分僕は生まれつきそうなんだと思います。僕は夢がものすごく叶いやすいタイプなんです。普通の人が叶えらないような夢と思っていることで、かつ自分がやりたいなと思っていることがドンドン叶っていくので、

「なんでそんなに夢が叶うんですか?」

って質問されることが多かったです。

でも、正直、なんで自分が夢が叶うのか考えたことがなかったから、分からなかったんです。

いつもあまり考えずにとにかくやればいいと思ってやっていたので、理由をきかれても分からなかった。でも、ある時、「講演会で夢が叶う方法を教えて欲しい」という依頼をいただいたんです。事前にテーマをもらっていたので、その時になってはじめて、なんで僕は夢が叶うんだろうって色々考えていたら、行き着いたのは、

僕は一番の夢を考えていない、とか、夢に計画を立てていないなど、普通みんながしていることを僕はしていないからだということに行き着きました。

それが、自分の夢の叶え方について考えたきっかけでした。やりたいことはいっぱいあり、普段から1000個くらいあります。なので、みんなと同じことをしてたら全部叶わないなと思います。また、みんなと同じことをやっているということはライバルがいっぱいいるということです。ライバルがいっぱいいる中で夢を叶えようと思っても難しいし、夢と言ってる時点で自分の中で難しい課題と定義しちゃうので(少なくても周りの人はそう感じている人が多い)、人と違うやり方を考えることで自分なりのやり方を導き出すのが私の生き方なんだと思います。

自分のやり方を見つけていく

Q.どのような背景があったのですか?

自分が通っていた小学校が、教科書やノートを家に持って帰ってはいけない学校で宿題もランドセルもないような学校でした。

ある国立大学の教育人間科学部という学部の先生が、研究のために使う子供たちが通う小学校というものがあります。僕はその小学校で研究される子供の1人でした。そして、そこで研究されたことが数年後に、文部科学省の学習指導要領(先生のためのマニュアル)の改訂時に反映されるというような仕組みです。だから、普通に教科書に書いてあることを教えるという教育ではなく、むしろ新しい教科書を作るために、教科書とは全く違う回答の仕方を発想させられるような教育でした。なので、その学校では、その時代時代の子供達の興味がどこにあって、限界値がどれくらいなのかというのを毎回調べるために、興味があることはなんでもトコトンやらせてくれました。

基本的に全てが自由で、何をやってもいい。先生や周りの人は、ヒントを与えつつ、ストップをかけずどこまで出来るのかをひたすら見届けながら、

自分達の努力で教科書にないやり方をどんどん気づいていく、そんなやり方をずっとやってる学校だったんです。通っている時は、自分ではそんな変な学校だとは気が付きませんでしたけどね。

だから、教科書に書いてあることを覚えたり、人と同じ考え方をすることが嫌なんだと思います。

全国にこのような国立大学附属の学校で生徒が研究題材にされる学校が何校かあります。自由に育てた場合とガチガチにルールで縛って育てた場合の2種類があるようです。私は、そのうちの自由に育てた場合の学校に通っていました。

実は、僕の祖母、母、私、娘と、我が家は4代が、その学校の卒業生なんです。学校でも家でも(親も)その育て方(育ち方)なので、我が家はあらゆることが普通とは違う考え方をしているという環境だった気がします。

だからもし、「夢を叶える方法」が教科書に載っていたとしてもそこには、僕は絶対従わず、自分のオリジナルのやり方を見つけていくというタイプなんだと思います。

読者の方へ一言お願いします

私は本業が宇宙にいくのが仕事です。今、コロナの影響が大変でこれから仕事や将来が心配な方も多くいらっしゃることと思います。しかし、宇宙旅行時代が始まると、来年くらいから誰でも自由に宇宙に行けるようになります。

数年以内には、大人も子供もみんな宇宙船に乗って月や火星まで旅したりするようになるでしょう。またその頃地球では、日本からアメリカまでは飛行機で空を経由して行くのではなく、宇宙船で宇宙経由で30分で行けるようになります。しかし日本にいると、世界が間もなく、そのような状況になることは気付きにくく、海外の方が情報が迅速に伝わり、技術も進歩しているため、それに気付きやすいです。

実は日本は国内が混沌としており、コロナの影響もあり、みんな今を必死に生きている状況なので、宇宙旅行や民間宇宙開発のことを知らない方が多いです。でもそれでは世界に乗り遅れてしまいます。もっと視野を広げて世界の流れについていかないと、あるいは民間宇宙時代に合わせて行かないと、日本は完全に世界から取り残される状況になってしまいます。だから、まずは皆さんの視線を前へ向けて、意識を世界へ。そして視線を上に向けて、意識を宇宙まで広げていきましよう。

今なら宇宙には、無限のチャンスがあります。そして目の前の問題が相対的に物凄く小さく感じるようになるでしょう。意識を宇宙まで広げることで、今よりも楽しいことやワクワクすること、そして本来やらなければならないことがいっぱい見えてくるでしょう。

【編集後記】

インタビューの記者を担当した森です。
お話をお伺いする中で、夢に対しての捉え方や価値観が大きく変わりました。常識に従っていては、みんなと同じような平凡な人生に終わってしまうことを感じ、普通とは違う、普通を恐れず大きくチャレンジしていきたいと強く思えました。
山崎さん、貴重なお時間をありがとうございました。

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