田舎のおばあちゃんがいる民泊?!田舎生活を楽しむ、「須坂くだものソムリエ」、植木淑恵さん

東京にある長野のアンテナショップ「銀座NAGANO」で果物のPRイベントの司会。

また、りんご農園で収穫パーティーや庚申の日の夜更かし会など、独創的なイベントも開催しながら、長野の果物の魅力を伝えている「須坂くだものソムリエ」の植木淑恵(よしえ)さんからお話を伺いました。

 プロフィール
出身地
:長野県須坂市
活動地域:須坂市
経歴:大学時代の過食症から不安定な20代を過ごし、たくさんの人にお世話になりながら徐々に自分らしく生きられるように。
30代になった現在、果物の苗木屋で働きながら「須坂くだものソムリエ」として活動中。
座右の銘:「人生自己満足」

「人を別け隔てなく受け入れちゃう、田舎のおばあちゃんのプロになりたい」

Q.植木さんが思い描く、これからの夢・ビジョンを教えてください。

植木淑恵さん(以下、植木):いま、「田舎のおばあちゃんプロがいる農家民泊」を開業できたら、と思いながら暮らしています。

今まで家族やいろんな人にお世話になり、たくさん愛をもらったので、今度は自分が愛を分けてあげたい。おせっかいと言われるぐらい分けていきたいです。

田舎のおばあちゃんって、おせっかいなんだけど、嫌な感じがしないですよね。明るく笑っていて、人を分け隔てなく受け入れちゃう。

ゆくゆく私はそんな田舎のおばあちゃんになって、県外から人が会いに来てくれるような民泊をつくりたいんです。

私が目指しているのは、”プロ”の田舎のおばあちゃんです。
プロなので、しっかりとした農業スキルや美味しい漬物を漬ける技術も身に付けておきたい。

いまは生活の中でそのスキルを磨きながら、民泊の準備のための情報収集をしています。

私は普段、果物の苗木を販売している会社で働いています。苗木屋さんは農家のみなさんと密接に関わっていて、情報が集まりやすかったり、農家さんの気持ちを知れる立場にいます。

なので、私は農家さんと消費者さんをつなぐ役割もしていきたいです。

「ひと言で言おうとしたら、”田舎のおばあちゃん”だった」

Q.その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見があったのですか?

植木:自分がやっていることや好きだなと思うこと、レベルアップしていきたいことをひと言で言おうとしたら、「田舎のおばあちゃん」だったんです。

例えば、野菜づくりだったり、漬物を漬けることだったりですね。

実は昔から「自分って年寄りっぽいな」とは思っていたんですよ。 水戸黄門や大河ドラマ、歴史が好きだし。お菓子の趣味も、あんこや半生菓子が好きだったり。

あと、同居していた私のおばあちゃんは、何年も農業日記を付けていたんです。種を蒔く時期や肥料をあげるタイミングなど、事細かく記録していて、本当に野菜づくりが上手だったんですよ。

その姿を見ていたのも影響しているかもしれないですね。

「長野の外に出てみて気付いた」

Q.その発見の背景には、何があったのですか?

植木:私は、一旦、田舎を否定して県外に出たんです。でも、外に出てみて、長野の良さに気付きました。

また、人に迷惑をかけないように生きているつもりでしたが、やっぱり一人では生きていけませんでした。家族以外のいろんな人にお世話になり、迷惑をかけここまでくることができたんです。

そして、いま幸せで充実した生活ができています。

厚かましいけど、この喜びを少しでも人に分けていきたいです。

「自分への問いかけ」

Q.いまの自分に至るまで、辛かったことはありましたか?

植木:自分を信じてあげれなかったことです。

私は過去、人の顔色ばかりを伺って生きてきたところがありました。そうすると自分の中の磁石みたいなものが弱ってしまうんですよね。

人の意見ばっかり、人の磁石の方向を見ながら、皆があっちの方向らしいから、あっち。世の中的にこう言われているからこっち、という決め方をしてきました。

「いやいや、自分はどうなんだ」と自分へ問いかける機会をずっと置いてきてしまった、無視してきてしまったんです。

そこの食い違いが過食症やうつなどに出てしまったのですね。

でも、そこで過食症やうつになったお陰で「まてお前!」と盛大に引き止めてもらったからこそ、今は少しずつだけど、自分なりの判断ができるようになりました。

もちろん失敗もたくさんしまして、迷惑かけ過ぎて人間関係に悩んだこともありました。

でも、何とか一歩一歩進んでこれたという今がありますし、それがあったかたこそ、充実した今を生きていられるんですね。

「自分が思い描いたことが叶うって、すごい嬉しいことなんですね。」

Q.今までで一番うれしかった時は、どんな時ですか?

植木:今が一番うれしいです。

これも大なり小なり、いろいろあったからこそ感じれることかもしれないですね。

「家がある」、「友だちがいる」、「家族が健康だ」など、状況を単語として表現すると、それは昔とまったく変わらないかもしれない。

でも、その表現に対する自分の心持ちが前と全然違うんですよね。

人との接し方や家族と話すことに対しても、以前とは違っています。

実は、30歳の誕生日のときに、「今年は、自分で自分を満たす一年にする」ということを宣言したんです。

それがいま叶っていることも、嬉しいですね。

Q.美しい時代をつくっていくために、何が必要だと思いますか。

植木:二つあります。

一つ目は、です。

いろんなものに対する愛もそうですし、人や自分への愛もです。

人間に限らず、月にも宇宙にも意識を持っていかないと、長く仲良くやっていけないですからね。

二つ目は、「幸せの総量が多い社会」が必要なのだと思います。

どうやったら全体の幸せの総量を上げていけるのか、悲しい思いをする人が少なくなるのかというのを私の行動基準にしています。

全体のことを知らないと、改善策がなかなか生まれません。

その場限りの問題を改善しても、後々困ることになってしまうからです。

記者:以上でインタビューは終了です。ありがとうございました。

植木さんのように、本当に地元を愛している人が運営する民泊ができることは、地域の希望です。オープンする日が今から楽しみです。

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【編集後記】
今回、インタビューの記者を担当させていただいた小山です。

植木さんの一言ひとことの表現を大切される姿を見て、今まで毎日自分自身と向き合って変化を蓄積されてきたことがわかり感動しました。

今後、ますますのご活躍を楽しみにしています。

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