子どもがいてもいなくても、全ての女性が堂々と自分らしく生きられる社会を目指す 大人ライフプロデューサー くどうみやこさん

女性の中でも特に「子どものいない女性の生き方」に着目し、執筆活動やメディア出演、オンラインサロンなど、精力的に新しい道を切り拓く活動をされている、くどうみやこさんにお話しを伺いました。


【プロフィール】

くどうみやこ(kudo miyako)

大人世代のライフスタイルからトレンドまで、時流をとらえた独自の視点で情報を発信。
メディア出演、執筆、講演など活動の幅は多岐にわたる。
近年は子どもを持たない大人の生き方に着目し、子どもがいない女性を応援する「マダネ プロジェクト」主宰。

Q. くどうさんの夢やビジョンをお聞かせください。

くどうみやこさん(以下、継承略):
今私は「全ての女性が生きやすい社会へ」というビジョンを掲げて活動しています。

その中でも特に力を入れてライフワークにしているのが、少子化によって、肩身の狭さ、生きづらさを抱えている「子どものいない女性への支援活動」です。
大前提として、子どもを生み、育てやすい社会を実現することは大切です。

ですが、社会には色々な立場の人がいるので、お互い助け合って仕事や生活をすることが必要になってきます。そんな中、どうしても子どもがいる人の立場や大変さの方がわかりやすく、支援もしやすいので、子どもがいない人にスポットが当たらないことが多いと思うんです。子どもがいない女性や結婚していない女性に対して、昔ながらの偏見が今だに持たれることが多かったり、モヤモヤしていることがあっても「口にしたらいけないんじゃないか」となかなか本音が言えない彼女たちの想いがあります。そうした埋もれていた思いを聞いて世の中に発信し、理解を促進させる。そうすることで、子どもがいてもいなくても、結婚してもしていなくても、全ての女性が堂々と自分らしく生きられる社会を目指すことを目標とし日々活動しています。

記者:
様々な立場の女性が勇気づけられる、とても素敵なビジョンですね。


Q. 「全ての女性が生きやすい社会へ」というビジョンを具現化するためにどんな目標や計画を立てていますか?

くどう:
子どもがいないことで「生きづらい」「肩身が狭い」という思いになる原因として、外的要因と内的要因の2つの理由があると思います。外側である「社会への情報発信」と、内側である「当事者に対するサポート支援」、その両方にアプローチすることで、少しでも彼女たちの生きづらさをなくしていくことを目標としています。

まず、外的要因である「社会への情報発信」として、「子どもを持たない生き方」が多様なライフコースの1つとして理解を得られるためにメディアで積極的に発信しています。

昨今 “多様性” という言葉が浸透してきていますが、家族像は結婚して子どもがいることが標準となっていますよね。更に少子化なので、女性は子どもを産み育てるべきといった凝り固まった価値観が令和という時代になってもあります。ですが、数値をみると結婚しない女性や男性が増えているし、子どもを持たない生き方も以前より広がっているんです。

今では大手メディアから取材を受けるようになりましたが、取材を受けるようになるまでものすごく時間がかかりました。

8年前に活動をはじめた当初は、少子化だから子どものいない女性の生き方を応援することにスポットを当てることは好ましくないのではないかと懸念されていたのですが、ようやくここ2、3年前から、「今は色々な生き方があるよね」とメディアが積極的に取り上げてくれるようになりました。メディア以外では、企業や自治体向けに講演活動も行なっていますが、まだまだ数が少ないのでこれからもっと増やしていきたいです。

内的要因である「当事者に対するサポート支援」についてですが、今悩んでいる30代後半〜50代前半の人たちは、小さい頃から「結婚して子どもがいる家庭が普通でそれが幸せなんだ」ということを社会や親などから刷り込まれてきたので、そうならなかった自分に対して「こんなはずではなかったのに…」と自分に対して内圧を生んでしまうことが多いんです。そんな彼女たちに対して、子どもがいてもいなくても、どんな人生でも、メリットもデメリットもあるし、優劣なんて絶対ないんだということを理解してもらうことを大事にしています。

子どもがいないことは人それぞれ様々な理由があって、千差万別で背景も違うので、本音で話せる場を共有して、子どもがいないといっても色々な価値観があることを知ってもらい、内圧を緩めてもらえるように試みています。

外圧と内圧に対しての活動をもっと啓発していくのが目標です。

Q. 外的要因と内的要因にアプローチし、子どものいない人達の生きづらさをなくしていくという目標に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

くどう:
外的要因としては、理解促進のための情報発信が大事なので引き続きやっていこうと思っています。

今までの活動で、本を出版できたということは大きかったです。活動当初から子どものいない人たちの声を本にして届けたいという思いを持っていましたが、実際に出版できるまでいくつもの壁があって、まさに生みの苦しみでした。ですが苦労の甲斐あって、最初に出版した「誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方」(主婦の友社)は、現在第5刷まで重版しているので、やはり求めている人はいるんだと思いました。そこからメディアにも注目してもらい、取材につながることも増えました。

最近は、不妊治療をがんばったけど子どもを授からなかったとか、自らの選択意志で産まないことを選んだとか、色々なロールモデルを示していくことも積極的にしていきたいと思っています。

内的要因では、子どもがいない悩みや想いを気兼ねなく話せる場として「madane project(マダネプロジェクト)」を運営し、コロナ禍の今はオンラインで開催しています。今まで申し込みと同時に満席という状態がずっと続いているので、それだけニーズがあるのだと感じています。

最近はもっと手軽に交流できる場がほしいという声に応えて、オンラインサロンもオープンしました。コロナ禍でも皆さんのつながりをなんとか創造しようと日々がんばっています。

現在出版されているくどうみやこさんの書籍。右は新刊の「まんが 子どものいない私たちの生き方: おひとりさまでも、結婚してても。」(小学館)

Q. そもそも子どものいない女性への支援活動を行うようになったきっかけは何だったのですか?そこで、くどうさんご自身はどのような発見や出会いがあったのでしょうか。

くどう:
自分自身が子どもがいない人生を歩むことが決まって、その人生を考えるようになったことが、子どもがいない生き方を応援する活動をはじめたきっかけです。

それまでは、私の中では当たり前だった「結婚して子どもを持つ」という人生を送るだろうと思っていました。

30歳過ぎで結婚した時は、同時にフリーで仕事をがむしゃらにやっていた頃だったので、子どもができたら仕事も手放さなきゃ、とか、欲しいけど今できたら仕事が忙しいから困る、といった想いがあり、まずは仕事を優先していたんです。その頃の私は無知で、その気になれば産めるんじゃないかという浅はかな気持ちでいました。
それからだんだんと年齢を重ねていった時には、もしかしてこのまま子どもがいない人生もありなんじゃないかと思っていましたが、40歳を超えた時に、子宮の病気が発覚して、子どもを産むことは難しいと可能性が断たれた時に初めてショックを受けました。私は子どもがいない人生なんだとものすごく落ち込んだんですね。
でも、私の場合は、年齢が40歳を超えていたことや、病気は関係なく子どもを産まない人生だったかもしれないこともあり、産めないんだかもうしょうがないと、子どもがいない人生に向き合おうことに気持ちを切り替えることができました。

向き合おうと決めたことで、「子どものいない人生ってなんだろう?」って思ったんですよね。同性代で結婚していない人や子どもがいない人がいましたが、センシティブなことなので、「子どもがいない人の人生をどう思いますか?」といきなり聞ける質問ではないじゃないですか。だから本や論文といった資料を探し始めるんですけど、それでもほぼないんですよね。そこで直接当事者に聞くしかないと思って、ネットに「子どもがいない人生になった理由や今抱えてる想いや本音を語りましょうという会をやります」と告知したら15人くらい集まってくれたんです。どちらかというと、子どもがいない人生を楽しもうよ!という趣旨で会を開いたんですが、自分の想像を超える苦しみを抱えている人がたくさんいた事実に直面したことがものすごい衝撃でした。子どもを産めない体になったことや長期に亘たる不妊治療のことなど、一人で悶々と重く悩んでいる方もいて、泣いてしまう人もいました。子どもがいない人たちのこの想いはあまり理解されていないし、これまで共有もされてこなかったのではないだろうか。子どもがいない私自身もそこまで知らなかった深い思いに直面したことで、そこからこの悩みなどを可視化しないといけないと思ったことがこの活動を始めるきっかけの一つです。今まで500人以上の人たちの気持ちを聞いてきましたが、誰一人として同じ理由はありません。多様な考えを知ることで私自身も視野が広がり得ることも多かったので、本当に色々な人の生き方や本音を知ることの大事さを知り、 このプロジェクトの意味を見出すことができたと思っています。

記者:
たくさんの方に会ってお話しを聞かれたことが今の活動につながっていらっしゃるんですね。ありがとうございました。

Q. くどうさんのお話を聞いて、新しい道を切り拓く側に立っていらっしゃる方だと感じました。もちろんご自分の経験があったことから今のビジョンに全部つながっていると思うんですが、その原動力はどこから生まれているのでしょうか?

くどう:
このテーマに限らず、もともと既に出来上がっているものには昔から興味がありませんでした。誰も気づいてないブルーオーシャンのようなところに魅力を感じたというのがあると思います。

それに、これから子どもを持たない人や結婚しない人が増えていく未来が予測されている中で、触れちゃいけないし手付かずであることもどうかと思っていました。

子どもを持つことができず苦しんでいる人の心理的サポートの必要性を彼女たちの話を聞いてものすごく感じましたし、私がやらなきゃという使命感もあったんだと思います。

記者:
子どもの時から誰も気づいていないようなことに魅力や使命感を感じることがあったのですか?

くどう:
そうですね。今、トレンドウォッチャーという肩書きでも活動しておりますが、これから流行るような新しいものが子どもの頃から好きだったんです。時流を先読みすることが好きだったし得意だったのもあるので、子どもを持たない生き方、結婚しない生き方を先に掴んでいたところもあったと思います。

Q. 最後にリライズ・ニュースをご覧の方にメッセージをお願いいたします。

くどう:
多様な生き方や価値観が広がっている中、 相手に対して自分の価値観を押し付けてしまったり、無意識に相手を否定してしまうことがあるので、コミュニケーションをとる上では、自分の価値観を押し付けていないか気をつけることが大切だと感じます。

私は今、子どもがいない女性の立場に立って発信していますが、子どもがいる人の大変さもちゃんと理解しないといけないと思います。お互いの立場の大変さやメリット・デメリットも理解して尊重し合うということ、寛容であることがこれから必要なスキルだと思うんです。みんな無意識の偏見を持っていると思うんですけど、そこに自分自身が気付くことですね。私は子どもがいない女性をサポートしていますが、男性や異なる立場の方にも知っていただきたい事柄です。性別関係なく、子どもがいる人生、いない人生、どんな立場であってもお互いを尊重してフラットな関係を築いていけたらなと思います。

記者
どうもありがとうございました。


【SNS】

◆くどうみやこ オフィシャルサイト
https://www.kudo-miyako.com/

◆くどうみやこ Twitter
https://twitter.com/kudomin

◆マダネ プロジェクト ホームページ
https://www.madane.jp/

◆書籍「まんが 子どものいない私たちの生き方」(小学館)
https://www.amazon.co.jp/dp/4093106592/

◆書籍「誰も教えてくれなかった 子どものいない女性の生き方」(主婦の友社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4074399024

◆書籍「誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方」(主婦の友社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4074275503


【編集後記】
子どもがいない当事者や、まだ理解が進んでいない社会に働きかけ、理想の世界を自ら切り拓き創り上げるくどうさんの行動力に、とてもパワフルで素敵な印象を受けました。
リライズ・ニュースへいただいた最後のメッセージ「どんな立場であってもお互いを尊重してフラットな関係を築く」ことができる社会を目指して、私自身も相手の気持ちを常に大事にしたいと思いました。
貴重なお時間をありがとうございました。これからもくどうさんの活動を応援していきます。

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