株式会社テノ・ホールディングス代表取締役社長 ”池内比呂子さん”

女性のライフステージを応援をされている、100年企業を目指す池内比呂子さんにお話を伺いました。

池内比呂子さんプロフィール
出身地:長崎県大村市
活動地域:福岡県、東京都など
経歴:1999年7月に(株)グレース福岡設立。2005年(株)テノ・コーポレーションに改称。事業内容は、家事・育児の派遣サービスや保育施設の委託運営などさまざまな育児生活支援コンサルティング。「働く女性のライフステージを応援する」というコンセプトのもと積極的に育児問題に取り組む。
現在の職業及び活動:株式会社テノ・ホールディングス代表取締役社長、株式会社テノ・コーポレーション代表取締役、株式会社テノ・サポート代表取締役、一般社団法人 九州ニュービジネス協議会 理事、一般社団法人 九州経済連合会 理事
座右の銘:「育ちはぐくむ」

会社の旗振り役として、会社や社員を自分ごとに思う

記者:池内比呂子さん(以下、池内)現在どのような活動をしていますか?

池内会社の主な事業としては2つあります。1つは公的保育事業として、東京、福岡、大阪などに認可保育所・認証保育所を運営しています。もう1つは受託保育事業として、福岡を中心に受託保育所を運営しています。それ以外にハウスサービスやベビーシッターサービス、人材育成サービスなども行っています。

社名にある”テノ”は”手のひら”の意味で、手の温もりという、心と心を通じ合わせるところまでを提供するビジネスを行っています。

その中で、私は会社の旗振り役として、会社や社員を自分ごとのように思って仕事をしています。

会社の仕事以外に、経済界の活動として、一般社団法人 九州経済連合会の理事、ニュービジネス協議会の理事、九州経済フォーラムの副会長を務めています。事業での社会貢献にプラスして、地域が元気にならないと会社も元気にならないので、地域貢献も含めて行っています。

記者:社員に対する教育で心掛けていることはありますか?

池内:とても忙しい現場の中において”尊厳”というのはとても大事なことです。保育所の先生たちの負担を軽減することも重要ですが、「何のために働くのか?」という、目標を持ってもらうことが重要です。ミッションをよく理解してもらって仕事をすることが先生たちのやりがいに繋がります。

100年企業をつくる!

記者:池内さんはどのような夢やビジョンをお持ちですか?

池内:「女性とその家族のライフステージを応援する。」という会社の理念を、100年全うすることが夢です。100年企業をつくりたいです。今が20年なので、後80年ですね。

女性のライフステージを応援するという意味で、女性が育児をしても、家事をしても、介護をしても働き続けられる社会を創ろうという思いでスタートしました。

売上が30億円ほどになった時、私たちが行っている事業が社会の役に立っていることに誇りを持つことができました。それで100年企業をつくりたいと思うようになりました。

記者:話の節々から会社の事業に対する誇りが伝わってきます!

ICT・AIを導入することで子供たちと向き合える時間を増やす

記者:「女性のライフステージを応援し、100年企業をつくる」という夢を具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

池内2018年12月21日に東証マザーズとQ-Boardに上場しました。上場することで会社の体力、ブランド力をつけることができますし、資金調達を安定的にできるようになります。

これからの成長戦略としては、認可保育所と認証保育所を成長させると共に、ベビーシッターやハウスクリーニング事業をブラッシュアップさせていきたいです。

また、ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)を導入することで、先生たちが子供たちと向き合える時間を増やしていきます。

具体的には、タブレットで誰でも簡単に操作ができるようにしたり、紙の書類をiPadで見れるようにしてペーパーレス化を進めています。紹介事業で行っている、働きたい人たちと働く場所とのマッチングもAIを活用して離職率を低下させようとしています。

手の温もりを提供するために、それ以外のことをテクノロジーを使って軽減することで請け負うことができる仕組みを作っているのです。

記者:テクノロジーに任せる部分は任せることで、手の温もりを提供するところにより注力できるわけですね。

お弁当屋での感動

記者:そもそも、「女性のライフステージを応援し、100年企業をつくる」という夢を持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見があったのですか?

池内10年ほどOLをした後、結婚して仕事を辞め、料理が好きだったのでお弁当屋を始めました。お弁当の中身から箱からブランド名まで全部をつくって、それを買ってもらって喜んでもらえる”事業”はすごいと思いました。

OLをしている時は、お金がいくら動いても自分には関係ありませんでした。それが、福岡空港のコンコースに置いた380円のお弁当を初めて買ってもらった時の感動は本当に素晴らしかったです!たった380円でですよ?

お弁当屋は3年ほど続けて辞めました。当時、”少子高齢化”、”グローバル化”、”女性の社会進出”の3つがビジネスを行う上で大事だと言われていました。私は女性目線が強みだったので、強みを活用できるビジネスとして今の事業を選択しました。”少子高齢化”と”女性の社会進出”には合っていると思います。時代に合った事業を選択することが重要です。

記者:お弁当屋をすることで、ご自身が作ったものが感謝され、お金までもらえることに感動されたのですね。さらに、今の事業を行う中で、社会の役に立っていることを感じたことが夢に繋がるきっかけだったということが分かりました。

子供たちに囲まれることに幸せを感じる

記者:その発見や出会いの背景には、何があったのですか?

池内:多くの子供たちに囲まれることに幸せを感じる私がいたことです。

たった10人の保育園の運動会に100人くらいの家族が参加します。お父さん・お母さん・お爺ちゃん・おばあちゃんが子供10人のちょっとした成長を喜び合い、先生も喜びます。

258か所の保育所でこういったシーンをつくっていること、子供を真ん中にして、保護者と先生たちが喜びあえる仕組みをつくっていることが一番の感動です。私には子供も孫もいないのですが、子供たちに囲まれていることを本当に幸せに思っています。

料理が好きでお弁当屋を始めるという、ちょっとしたことがきっかけで、今では2000人以上の社員を巻き込んでいることが力になっています。

「組織は理で動く、人は情で動く。」という言葉を、よく社員たちに言っています。組織として、理路整然といろいろな理念や組織体制、マニュアルを詰めていきます。しかし、結局のところ組織を動かしているのは人なのです。人が情でしか動かないのであれば、最も重要なのは情であり、それを伝える力がトップとして重要です。例えば、仕事以外で先生たちが悩んでいるときに、自分事として悩んであげることです。

記者:多くの子供たちに囲まれることに幸せを感じる池内さんがいたからこそ、お弁当屋をきっかけに今されている事業を始められたのですね。そこから、子供を産み増やす女性のライフステージを応援するという、今の夢に繋がっていることが伺えました。

   池内さん、今日は本当にありがとうございました。

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池内さんについての詳細情報についてはこちら

↓↓↓

Webサイト:TOP – 株式会社テノ.ホールディングス

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編集後記

今回インタビューの記者を担当した吉田&木村です。

ちょっとしたきっかけでビジネスを始め、今では社員・パートを含めた3000人以上を引っ張っていく池内さん。リーダーシップを発揮していく力強さ、カリスマ性に、体の範囲を超えた”社会の母親”である池内さんを感じました。

今後の更なるご活躍を期待しております。

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