2000年間、誰もやっていないことへの挑戦 エムスタイルジャパン株式会社 天然ツバメの巣ハンター 稲冨幹也さん

ツバメの巣といえば高級食材のイメージがありますが、ツバメの巣がどこから来て、どこに流れていくのかは知らない人が多いと思います。福岡で「美巣」というツバメの巣ブランドを立ち上げ、ツバメ王になることを夢に掲げている稲冨幹也さんにお話を伺いました。

プロフィール
出身地:
新潟生まれ、福岡育ち
活動地域:福岡、東京、マレーシア
経歴:
1992年 福岡県立田川工業高等学校電気科卒業
1993年 太幹産業株式会社(総合建設業)設立
2006年 株式会社タイカン(総合建設業)代表取締役就任
2010年 エムスタイルジャパン株式会社設立
現在の職業および活動:ツバメの巣ハンター 兼エムスタイルジャパン株式会社 代表取締役
座右の銘:虚往実帰、正面突破

「魂が燃え上がることをしたい」

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

稲冨幹也さん(以下、稲冨) ツバメの巣は高級食材として中華料理などで有名です。でも実はツバメの巣は中国ではほとんど採れず、東南アジアの一部の秘境と呼ばれる場所でしか採取されません。しかも東南アジアで採れた本物が市場に流通すればいいのですが、それ以上に化学薬品などで作られた偽物のツバメの巣が中国市場で横行していますし、ツバメの巣が採れるマレーシアでは、ツバメの巣の密猟、乱獲も多発しているのが現状です。
またチョコレートやシャンパンは高級品になればブランドがありますが、ツバメの巣は食されるようになってから、2000年間の歴史があるにもかかわらず、世界の誰もブランドを立ち上げていません。
だからこそ2000年間誰もやっていないツバメの巣のブランド化をし、美巣を100年、300年と続く誰もが憧れる世界ブランドにしていきたいのです。
また8年間事業をする中で、ツバメの巣によって健康状態が良くなる声も聞くことが多く、ツバメの巣を使ってアトピーや喘息などで悩んでいる子ども達を助けたいと思っています。ですが、その前に偽物市場でもあるので、本物を多くの子ども達に届けるためにも市場を正常化し、壊されているジャングルや生態系も守っていきたいです。

Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

稲冨 この1年間で有名な高級百貨店に商品を置かせてもらい、認知度を高めるPRを強化しながら、百貨店以外の実店舗に展開して、日本のブランディングを確立させたいのです。それと同時並行で3、4年かけて中国、台湾、香港、シンガポールに展開していき、5年以降はヨーロッパ、アメリカ、中東に広げていく計画を立てています。

Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

稲冨 活動はツバメの巣を自ら採取し、商品開発・販売、ツバメの巣が健康にどういう効果があるのか、大学と共同研究をしていく予定です。
活動する中で大事にしていることは一緒に働いてくれている社員との理念の共有です。よく船に例えますが、船長は私1人、でも船を動かすときはみんなと動かしたいと言っています。地図とコンパスを広げて、5年後、10年後はこんな世界が広がっているとビジョンを示せるリーダーでありたいですね。あとはブランドという言葉をどう定義するのかも共有しています。私が思うブランドとは100年続くような、無くなったら惜しまれるものであるという想いを社員と共有しています。
今からはAI時代で全てがデジタル化されていく時代です。人間として守るべきものがあるなら、この地球も自然だと思います。人間のエゴで自然が破壊されたり、偽物の加工品が出回っているのはツバメ達がかわいそうです。今まではツバメの代弁者がいなかったので、私はツバメの代弁者として活動し続けています。

Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

稲冨 ツバメの巣と出会ったのは36歳の時です。当時、友人の会社設立パーティーでマレーシアに行きました。そこでマレーシア人のスタッフが食べていたものが、ツバメの巣だったんです。当時、私はツバメの巣は珍味ぐらいにしか思っていなかったので、なぜツバメの巣を食べているのかスタッフに聞いてみました。スタッフはツバメの巣で病気が治ったと答え、マレーシアでは病気を治すのに食べられていることを知りました。でも、なぜマレーシアなのか?中国ではないのか?ツバメの巣のブランドはどこなのか?とたくさん疑問がわき、調べていると中国ではほとんど採取されず、東南アジアで採取されていること、中国の市場は偽物市場であること、誰もブランド化していないという現状を知りました。
本来のツバメの巣であれば病気を治したり、健康にいいものなのに、誰も本物を証明できない。また、人間のエゴによって、偽物が流通していたり、環境が破壊されていることに憤りを感じ、本物のツバメの巣の素晴らしさを多くの人に届けたいと思ったのがきっかけです。

Q.その発見や出会いの背景には、何があったのですか?

稲冨 26歳のころ、何の為に生きているのかをとても悩んでいました。私の家族は私が4歳の時から父がおらず母と兄弟の4人家族で、私は母に楽をさせたい思いもあり、19歳から建設業を立ち上げました。その後、建設業だけでなく飲食、貿易と多角的に事業も展開し、22歳のときには事業は軌道に乗り、26歳のころには何不自由なく暮らしていました。ある時、友人から「昔から何かとリーダーシップを発揮してすごい」とか「やっぱり成功するよね」というような言葉をかけてもらった時に、「私は何の為に生まれてきたのか?」と疑問を持ちました。それは落とし穴に落ちたような気分で、ひどい時には誰にも会いたくないという気持ちにもなりました。「お金を追って、夢を追っていない自分」に気づいたからです。
何か魂を込めて、命を削り、情熱を持ってやりたいのに、そのやりたいがない。「これなら自分の人生をかけたい」と本気で思えるものをずっと探していました。26歳の時にやりたいことを探す上で、自分が決めた条件があり、それが「世界に打って出られるもの」と「誰もやったことない事」という2つの条件を課していました。
その条件で探していく中で10年かかりましたが、ツバメの巣に出会いました。調べてみると、ツバメの巣は世界市場を創造できる。しかも、2000年の歴史の中で誰もブランド化していない、誰もやったことがないことだと確信し、今の事業に繋がっていったと思います。

記者 志高く、情熱を持って活動されていることにとても感動しました。本日は貴重なお話、ありがとうございます。

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稲冨さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
●美巣公式HP
https://www.bi-su.jp/

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【編集後記】
今回、インタビューを担当させていただいた清水、島崎です。

お話を聞く中で、命かけて活動をされている本気さにとても感じました。2000年間、誰もしたことがないことにチャレンジする精神がある稲冨さんは世界に誇れる日本人になっていくと思いました。
これからの活動も応援しています!
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