医療の国境をなくす トップ九州国際医療コンサルティング株式会社 代表取締役 齋藤寧々さん

大手企業からのキャリアを積み上げ後、トップ九州国際医療コンサルティング株式会社を立ち上げた齋藤寧々さん。起業家でもありながら、大学院生でもあり、一児の母でもあるバイタリティ溢れる齋藤さんにお話を伺いました!

プロフィール
出身地:
中国大連
活動地域:日本(九州地区、東京)、中国
経歴:
• 1999 年 7 月中国北京国際関係大学国際政治学部日本専攻学科卒業、2000 年 4 月来日。
• 2003 年 3 月一橋大学大学院商学研究科経営学修士コース終了。
• 2003 年 4 月から 2007 年 3 月までボーダフォン日本法人に勤務。
• 2007 年 4 月より有限責任監査法人トーマツ勤務、国際部門担当マネージャー。
• 2013 年 9 月から 2014 年 9 月までデロイトデンマーク・コペンハーゲン事務所勤務、日
本・中国の投資案件を担当。
• 2014 年 10 月より有限責任監査法人トーマツに帰任。
• 2016 年 1 月よりトップ九州国際医療コンサルティング株式会社代表取締役に就任。
• 2017 年 4 月より九州大学大学院医学系学府医療経営管理学専攻に在籍。
現在の職業および活動:
国際医療コンサルティング、医療通訳
座右の銘:千里の行も足下に始まる。

「繋ぐ役割を果たす。」

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

齋藤寧々さん(以下、齋藤) 中国では患者様とお医者様の信頼関係が薄く、対立している現状が少なからずあります。お医者様の立場も日本ほど高い地位ではなく、重労働のわりに給料が安いというイメージもあり、優秀な中国人は金融関係の仕事に就くことが多いです。その現状をみた時に、日本の医療サービスを中国でも提供できたら、もっと中国の医療も整備され向上されていくのではと考えています。日本の医療は世界から見てもとても質が高く、医療サービスの丁寧さが好評でもあります。日本の医療サービスの良さを、もっと多くの中国人に知ってもらいたいですし、中国でも日本の医療が受けれるようにしていきたいです。患者様とお医者様を繋ぎ、医療技術の格差をなくすように、医療機関同士も繋いでいきたいです。つまり繋ぐ役割を継続していきたいです。

Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

齋藤 現在、一般社団法人などの立ち上げなどをしており、病院との提携などを進めています。これからは中国で治せなかった病気などを治せるように医療技術の交流などを実施し、実績を多く残していきたいです。また日本にいる中国人もたくさんいます。とても優秀な中国人も多ですが、特に結婚により日本きている中国人女性は働く場所がなく、その人自身の能力が発揮できていないように感じます。今後は医療通訳なども増やし、彼女たちが活躍できる場も提供していきたいと考えています。

Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような(基本)活動をしていますか?

齋藤 現在は会社経営をしながら、大学院にも通い、子供もいるので家事などもしています。日本人の先生から「人と真心を大事にする」という言葉を教えていただきました。自分のサービスに誇りを持って安く売らず、真心を尽くしていれば、それは相手に伝わるということです。またやり続けることも大事にしています。やり続けることで見えてくるものがあると思います。たとえ話ですが井戸を掘っていて、もう少しで水がでてくるのに、その手前で止めてしまうことが1番もったいないと思います。だから水がでるまでやり続けるのをしていきたいです。

Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

齋藤 もともと監査法人におり、サラリーマンをしていました。でも言語と会計ができる人なんてたくさんいます。仕事をしていく中で、ある程度、仕事ができてくるようになると、本当に自分がしたいことはなんだったのか考えるようになりました。人の役に立てることをしたいと考えた時に専門性の高い医療業界を選択しました。言語もでき、会計士資格を持っている医療関係者は少ないのではないかと思ったんですね。監査法人で働いていた時もコンサルをしていましたが、医療もコンサルに似ていると思います。病気という問題を、患者様と寄り添って一緒に解決していきたいです。また患者様がどの医療機関に診察してもらうのがいいのかは、第三者が情報提供をするべきだと思います。それは監査法人で働いていた時の経験や知識も活かせると思い事業を立ち上げました。

Q.その発見や出会いの背景には、何があったのですか?

齋藤 人の役に立ちたいというのはずっとありました。昔は外交官になりたいと、英語も日本語も学びましたし、実際に私の生まれた大連では、多くの日本人がいたので、日本語を話せないかと思い、よく声をかけに行ってました(笑)父は「なんでもやってみたらいいよ」というような人で、母は慎重な人だったので、なんでもチャレンジすることは父から、やり続ける粘り強さは母から受け継いだとも思います。
今までも大手企業で働いてある程度、やりたいことはやってきて前進し続けてきました。でも起業を機に一気にできないことや、わからないことが増えて挫折もたくさん味わいました。それもあり、今まで自分が仕事ができていたのは、私がすごいのではなく、他の人の助けがあって仕事ができていたのだと気づくことができました。その経験があったからこそ、今後は、より人のことを思いやったり、私が他の人の助けとなっていきたいですね。

記者 齋藤さんと話して改めて、日本の良さにも気がつくことができました。齋藤さんの活躍によって、これから中国や日本の医療の変化がどう起こるのかがとても楽しみです!貴重なお話、ありがとうございます!

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齋藤さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
●トップ九州国際医療コンサルティング株式会社HP
http://www.topkyushu.com/

【編集後記】
インタビューを担当させていただいた風見、清水、永野です。

日本で20年間過ごされて、日本の医療を中国に届けたいという思いをすごく感じました。日本いると当たり前に受けている医療が当たり前ではないということと目の前にある日常をより大切にしていきたいと思いました。
今後の活動も応援しています!

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