音楽レーベルA-HEAD RECORDS 代表 堤秀樹さん

FUZZY CONTROL、雅-miyavi-、普天間かおりなどのサウンドプロデュースを担当された「堤 秀樹」さん。しかし2008年に白血病を発症。闘病生活を乗り越えて、2012年から福岡にて音楽活動を再開。2018年10月 世界的な写真家 鋤田正義氏の写真展館内で流れたオリジナル音楽を、レーザービームも駆使したビジュアルと共に福岡市科学館サイエンスホールで再現したSUKITA MUSICの主催、音楽監督を務めた堤さんにお話を伺いました。

堤さんプロフィール
出身地:
福岡県宗像市(宗像郡)
活動地域:福岡市、直方市、北九州市、東京都
経歴:八神純子のキーボードプレイヤーとして音楽活動を開始。その後、小比類巻かほるのレコードの共同制作者として2年間携わり、その間LA,NY,Londonレコーディングを経験し、以後アレンジャーとして活動を開始。32歳の時にプロデューサーとしてプロデュース活動を開始。
MIYAVI、FUZZY CONTROL、ゴスペラーズ、普天間かおり等様々なジャンルのアーティストのサウンドプロデュースや、アニメなど映像コンンテンツの作曲等多岐にわたり活動。
2013年2月より福岡にて音楽コンテンツ制作プロジェクトとして、A-HEAD RECORDSを立ち上げ、作編曲、音楽制作、音楽イベント制作、映像音楽制作、後進の教育を中心に活動中。
座右の銘:夢や希望とは、確約のないところで未来の自分と約束を交わすこと。

「美しいものをつくるのは、熱意」

Q.どんな心の在り方や認識の変化が今の活躍に繋がっていますか?

変化は、その時その時で起こっています。そこでいかに柔軟に対応して、楽しめているのかを大事にしていますね。

今回、一番大きかった変化は病気ですが、その病気をキッカケに福岡に戻ってきたのも何か意味があると思っています。

今は親とも一緒に暮らしていますが、それは東京で働いていた頃からみたら、あり得ないことです。
でも、そのことによって両親がどんな人間だったのか知れたことは、とても嬉しいことです。病気にならなかったら、両親のことを知らないまま生きることになっていました。

あと仕事面では福岡の方が楽しくなっていますね。
東京時代は仕事を得るのは技術を高めていくと自然と仕事は与えられると信じていました。
ですが今 思うのは、仕事は作るものだと思います。

「仕事を作って 心を創る。
仕事を済ませて 心を澄ませる。」

この言葉と出会ったのは自分の中では大きかったですね。
病気の時も、この言葉を見て、とても助けられた。

病気治療を経て、その間、音楽の業界がビジネスとしては崩壊していくのを横目で見ながら、次もし体が戻ったら仕事を生み出せる人になろうと心に誓っていたのです。

仕事を創出することが出来て独り占めするのでなく、みんなで成果を分配するという気持ちで活動していると、自然と素敵な人たちが集まってくれますし、良い人材が集まるとビジネスとしても成功する可能性が高まってくると思います。

Q.AIが活躍する時代に必要とされるニーズとは?

AIは何が苦手なのかという事は逆に言えば人間は何が得意なのか?ということになるんじゃないかと思います。

ぼくは作編曲家ですが、自分が曲を生み出す過程においてAIが勝るものはデータベースの構築ですが、日常の感情や今回の目的、コンセプトに対して適切にそのデータベースを使って、素晴らしい曲を作れるかどうかは人間が人として成長する過程で無限大に可能性が高まります。だけど、AIは無限大ではありません。

なぜなら、ぼくらはイメージが出来るのです。頭の中に宇宙があります。

その宇宙を育てること。育てられる事が必要とされるニーズじゃないですかね?

あとは、もっと育つために、自分に高負荷をかけることだと思います。
飛行機でいうならダラダラ滑走路を走行せずに、一気に高負荷をかけて空高く飛ぶようなイメージです。

これができる人間が、これからの時代に必要なのではないでしょうか?

Q.どんな美しい時代を創っていきたいですか?

美しいという言葉は大きく分けると、きっと物体としての美しさと心とかイメージとしての美しさがあると思います。

美しいモノを作るのは意外と簡単かもしれないけど、心の方はそんなに簡単な事では作れないし、美しいモノが美しいままでいれるのは本当に日々の情熱が必要です。

そう考えると、美しさというのは熱意の現れであり、宇宙というのは熱意の塊であると言えるのではないでしょうか?

美しいの最たるものは、自然であり、宇宙であると思います。
宇宙という熱意があり、この状態を維持し続けているから、自分たちも生かされています。

だからこの熱意に恥じないように生きていきたいですし、ぼくは地球を熱意の人があふれる星になるように行動していきたいと思ってます。

Q.次の世代に伝えたいことはなんですか?

同じことになりますが、熱意ですかね。
そして、その先の勇気だと思います。

それが全ての根元になっていて、今回のSUKITA MUSICの楽曲のテーマが
「ENTHUSIASM as the source of all creativity」

日本語訳は「すべての創造性の源としての熱意」です。

熱意が大切なんだっていうのを若い人たちにはお伝えしたいですね。
結局そこがないと、すごい才能があっても、そこまで大成はしていかないと思います。

人の熱意にはかなわないと思うし、最初は才能で差があるかもしれないけど、熱意によって才能はカバーできます。
熱意がある人がしぶとくやっていったなら、必ず何かしらの結果は出ると思います。

もちろん才能がある人が、ものすごい熱意があるのが一番いいとは思いますが、ぼくはそこまで才能がなかったから、底辺からいきました。

どっちかにしても熱意があれば、かなりなところまで結果・成果は出せます。
そのことを信じてやれたら、まずは変な人生になることはないと思います。

今、教えている福岡フューチャーミュージックアカデミーのマスターコースの受講生も、徐々に熱意が浸透して伝わってきているように感じます。
そのことによって、このコミュニティ自体がエネルギーがどんどん生み出されいるし、受講生みんなも、そう感じていると思います。

今後は、みんなそれぞれの熱意のあり方を共有していきたいです。
そうすると、かなり熱量が上がるから、いろんないいことが起こってくると思いますね。

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堤さんの活動、連絡については、こちらから↓↓

●A-HEAD RECORDS
http://a-headrecords.jp/blog/author/tsutsumi

●SUKITA MUSIC
https://sukita-music.com/

【編集後記】

今回、インタビューを担当させていただいた五十畑、新原、清水です。

これからの時代に熱意が必要というのが、とても心に響きました。
堤さんの熱意によってつくられる音楽の世界が、これからも多くの人を感動させていくように思います。
またこれからの活躍を楽しみにしています。
この度は貴重なお話、ありがとうございます!

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