お客さんに「とことん」寄り添うイラストレーター”yukkyさん”

何気なくふらっと立ち寄った個展。そこには未来の子供たちに対する平和のメッセージや、ドーンと大きなぬいぐるみ、かぶりものも展示してある「???」そんな独特の世界観を発信しているyukkyさんに興味を持ったので、お話を聞かせて頂きました。

yukkyさんのプロフィール
出身地:北海道  倶知安町出身
活動地域:北海道、2019年よりアメリカへ
経歴:道南食品 yukkyシリーズキャラメル(お土産屋さんなどで販売)
チョコキャラ漫画連載 
倶知安町新庁舎建設にてデザインアイデアサポート 
知床ナンバー審査委員長 
札幌市民ギャラリーと函館赤れんが倉庫にて「yukkyのお仕事展」 
茶廊法邑にて「母画家yukkyの絵画展」
現在の職業および活動:イラストレーター 
2019年4月よりアメリカのオレゴン州ポートランドにて娘とイラスト修行
座右の銘:「継続は力なり」

Q1 yukkyさんの夢は何でしょう?

4月10日からアメリカはオレゴン州のポートランドで2ヶ月暮らします。滞在中に『漢字パーラービーズ展』という個展をやるのが夢です。しかし、現地で交渉するところから始まるので、正直この先どうなるかは分かりません。

せっかくでしたら絵が得意な私と、パーラービーズが得意な娘でコラボして個展が出来たらどれほど素敵だろう!と親子で盛り上がりまして、現在試行錯誤しながら作品を制作しています。

もう1つの夢は自己肯定感を高めることです。ポートランドに住んでいる友達は最高に自己肯定感が高く、彼女との何気ない会話の中で『yukkyもアメリカに来たらモノの見方や考え方が変わるかもしれないよ!そうだ!アメリカいおいでよ!』と言われたのをきっかけに短期間住んでみようと思いました。

※パーラービーズとはパイプ状のビーズを専用プレートの上でならべて平面的な絵柄を作り、アイロンなどの熱で溶かして接着し、プレート状に造形する玩具の通称  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓

(  薔薇という漢字のパーラービーンズ  )

Q2 その夢を実現させるために日々心がけていることは何ですか?

とにかく作品を作ることを心がけています。作品は47都道府県名やTHE日本を象徴したモノや面白い漢字をMacでおこして、娘がプレートに配置し、アイロンをかけます。

日本人が見てもさほど面白くない個展かもしれませんが、ポートランドの人は日本のことを全く知らない人も多いらしく、漢字がCool(クール)に見えるみたいです。そこに標準を合わせて作品を制作しています。

都道府県の形をパズルにして遊べるようにもしてみようかなとも考えています。何より最大のテーマは英語です!今は全く英語が喋れません。交渉するために現在猛勉強中です。

Q3 もともと絵を描いているイラストレーターですよね?

はい。もともとはお客様のニーズにお応えしてナンボの商業イラストレーターです。19歳からずっとお客様の為にしかイラストを描いてません。

今年で40歳にもなりますし、アーティストとして思いっきり需要のない作品を作ってみたいのです。プレイヤーとして活動できるのも、もしかして20年もないかもしれないので未知のチャレンジをしてみたいと考えています。

たとえ失敗しても貧乏になったとしても、脇目も振らずやりたいことを思いっきりやっていたら、心は常にすごく幸せなんだと思います。

Q4 お話を聞いていると今までの実績にあまり執着がなくチャレンジをしているように感じますがなぜでしょうか? 

生い立ちが少し変わってるからですかね?サラリーマンのお宅に生まれたわけではなく、米、タバコ、雑誌、弁当、パン、お菓子、ジュース、アイスなどなど、今で言うコンビニみたいな個人商店の家に生まれました。

ですので、おやつに事欠いたことは1度もありません。いつもお店の棚におやつが並びまくりなのでたいして食べたいと思ったこともありませんでした。親が忙しく、全く子供を構えないので、代わりにお金がなくならない四次元ポケット的なお財布が置いてありました。

いつでもお金が使えると思うと、お金にも全く執着がなかったです。しかもそのお金の用途はなんでもいいんです。

何に使っても咎められませんでした。そんな変わった両親の経済的支援によって札幌に住まわせて頂いた上に、イラストの専門学校にまで通わせていただけたおかげで今の自分があります。親には世界一感謝しています。老後は面倒をみたい気持ちでいっぱいです。

Q5 いろんなことにチャレンジしていますが、失敗は怖くないんですか?

『失敗したらどうしよう?』ってなに?って感じです。トライ&エラーの繰り返しで自分にとって向き不向きが分かります。

正直、学力だけで言ったら小学5年生くらいです。娘の方が全然勉強ができます。正式な書類もまともに作れませんし、とんでもなくドジですので、デザイン系以外の会社勤めはまず無理です。

唯一得意なことはコロッケ作ることと、絵を描くことです。ですので、将来の職業は地元の長崎屋の惣菜売り場の人か、絵描きかなぁ?と本気で思っていました。絵を描くのは大好きでしたが、残念なことに小学生の頃まで絵がド下手でした。

中学の時にヤンキーの友達に『彼氏とアタシの似顔絵を国語の教科書に描いてよ』とオーダーを受け、頑張って描いた結果、すっごく喜ばれたんです。

それを皮切りに北海道の交通安全ポスターで金賞を取るなど、日に日に絵が上手くなっていってるのを感じました。今思えばそれが今の仕事の原点なんです。描く→喜ばれる→(プロになるとお金までもらえる)→もっといいものを描きたいと思う、と正のループですよ!

ありがたいことに自分はスペックが低いという自負がありますので、余計なプライドが1ミリもありません。だからこそ向いていて大好きだと思えたイラストの仕事が見つかった瞬間に、自分は世界一幸せだと思いました。

小6の時の担任の先生に頂いた『継続は力なり』という言葉を信じ、ひとつひとつの案件を丁寧かつ確実にこなしていった結果、なりたい自分になれました。このような成功体験があるので何も怖くありません。

それに最高に運がいいと思います。同じくらいの実力、もしかしてそれ以上の実力のプロが多数いる中で、札幌ドームのコンペや、ACの全国キャンペーンのCMのコンペなどが通ったりしました。その実績で更に面白いお仕事を任せられるようになるなど本当にツイています。

正直、自分の為に絵を描いたことはありません。お客様に喜ばれることの方が最高に嬉しいですし1番大事です。いかに自分の生み出したイラストがお客様の役に立つのかを考えて絵を描いています。この絵のおかげで売り上げが上がったよとか、いい仕事してくれてありがとうなど言われると、いくら寝なくても報われます。

Q6 人の関係性を凄く大事にする人ですよね。それでは今後やりたいことを改めて聞かせてください

今まではお客様がお喜びになるイラストを描くことが全てでしたが、今後、お客様が気づかない効果?までご提案するなど、なんて言うか、痒いところにまで手が届く気の利いたイラストをご提供できるようになりたいです。

更には見た目も抜群というのが理想です。さっきも言いましたが、それと真逆に、とんでもなく需要のないアート活動をしたいです。

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yukkyさんの活動、連絡についてはこちらから↓↓

facebook: https://www.facebook.com/yukiko.sato.9461

【編集後記】インタビューの記事を担当した中西&岸川です。

目の前の人を無視するような作品ではなく、人に喜ばれることが好きでイラストを描いている人間味溢れるものを感じたインタビューでした。

それと、お客さんのニーズだけじゃなくて、イラストレーターとして本当に自分がやりたいことを発信する。それがお客さんの気づけない無限の可能性に気づかせることができるんじゃないか、というチャレンジをしているのも感じました。

余談ですがyukkyさんは・・・

北海道の観光や、美味しいラーメンのお店など、そんな場所を案内するのは絶対的な自信がある!とのことで、北海道を観光ガイドする新しい形のツアーなども企画中だそうです。北海道に来る際には、yukkyさんに一声かけるといいかもしれません。

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