次世代の公務員のモデルになる 福岡市職員 西山健太郎さん

福岡市役所に勤めながらも、民間企業・団体ともイベント企画や運営などをしている西山健太郎さんにお話を伺いました。

プロフィール
出身地:
福岡市
活動地域:福岡市
経歴/現在の職業および活動:2002年4月、福岡市役所入庁。スポーツ部、文化部、企画調整部などを経て、2019年4月より公益財団法人福岡観光コンベンションビューローに出向、国際コンベンション・学会等の開催支援を担当。2017年2月、樋口一幸氏(Bar Higuchi オーナーバーテンダー)と非営利団体福博ツナグ文藝社を設立。メディアへの情報配信・イベントの開催などを通して福岡の地域文化の魅力を発信している。
座右の銘:有言実行

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

西山健太郎さん(以下、西山 敬称略) 福岡という街に、地域に、一個人として何ができるのかを考えています。2002年に新卒で福岡市役所に入庁し、現在は8か所目の職場となる福岡観光コンベンションビューローで国際コンベンション・学会等の開催支援を担当しています。行政としての仕事・事業には「公平性」と「説明責任」が求められますので、特定の個人や企業、団体を支援する難しさがあるのが現状です。そこで、私はプライベートなボランティア活動として、特に文化・芸術の分野におけるイベントの支援活動をおこなっています。
文化・芸術の面から福岡の街をより面白く、より魅力的にしていきたいという思いがあり、また昨今、公務員や会社員の副業・兼業を認める動きも出てきていますので、そうした新しい働き方のモデルになっていけたらと考えています。

Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

西山 今年は何らかの形で、これまでの活動実績を発表できたらと考えています。それが講演のような形なのか、本や雑誌などの紙媒体への掲載なのか、WEB上でのレポートのようなものなのか、具体的には未定ですが、これまで私が携わってきた取り組みを多くの人に知ってもらいたいですね。またゆくゆくは、活動に応じた報酬を得て、その報酬を地域貢献の活動の原資にするという、ボランティアではなく価値を感じてもらい活動を継続できるような働き方のモデルを構築していきたいです。

Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

西山 具体的には、小規模な演奏会・演劇公演・展覧会・飲食イベントなどのPRをメディアへのプレスリリースという形で行ったり、フードライターとして情報誌やウェブメディアにレポート記事を寄稿したり、トークイベントや講演会のモデレーター(司会・聞き手)をしたりと、文化・芸術の分野で、足りていない役割を手伝い、補うような役割を担っています。
プレスリリースに関しては、この3年間で150本以上配信し、フードライターの活動としては、昨年11月より地元の情報誌「シティ情報ふくおか」に福岡のBarを紹介する連載を担当しています。
活動指針とまでは言えないかもしれませんが、何かを相談されたり、企画をつくったりしていく際には、スピード感を大事にしています。前例がない企画の場合は特に、今までの経験や人脈を頭の中で即座に考えて、より効果的で効率的な進め方を決め、企画書を作成したりメンバーを集めたり会場を押さえたり、といった一連の作業をスピーディーに進めていくことを心がけています。初動がうまくいかないと、企画自体が成立しにくい、ということをこれまでの体験、失敗経験で実感していますので。

Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?

西山 以前、文化部という部署で博多座や美術館・博物館の連携企画や広報に関する業務に従事していたことがあり、その業務を通して福岡・博多の街の歴史に関する知識が深まり、また、この街には行政に頼らず、自発的に街づくりを行ってきた事業家がたくさんいらっしゃったということを知る機会を得ました。そうした、いわば町人文化・市民活動があったからこそ、博多祇園山笠(※福岡博多で700年以上続く夏祭。ユネスコ無形文化遺産に登録)やどんたくなどのお祭りが継続して盛大に開催できているのだと思います。そうした福岡の歴史やポテンシャルを知ったのは大きいですね。
私自身、地元福岡に貢献したいという思いで福岡市役所に入庁しましたが、私の後輩にあたる若手の職員のなかには、本当はもっと大きなチャレンジをしたいと思っていても、行政という立場から行動が制限されてしまいジレンマを感じている、という人が少なくありません。私自身が第2、第3の名刺をもって活動する一つのモデルになることで、若手が自らの意志や興味にそって思いのままに活動できる雰囲気をつくっていけたらいいなと思います。

Q.お話を聞いていると、街を盛り上げるために、かなり行動されているのがありますが、その原動力は何ですか?

西山 私自身、福岡生まれ福岡育ちで、実家は家族経営の小さな寿司屋でした。3年前に実家の寿司屋が閉店したとき、その後に居抜きで別の飲食店が入ってきたのですが、その際に大がかりな改装を経て店の内装や雰囲気ががらっと変わってしまい、実家の寿司屋の面影が跡形もなくなくなってしまいました。寂しさや残念だという気持ちの一方で、文化はアーカイブとして残していかないと、結局存在自体が無かったことになる、という思いを強くしました。そこで、私が生きている時代、文化をしっかり次世代に引き継いでいかないといけないと思いました。3年前に中洲にあるBar「Bar Higuchi」のオーナーバーテンダーである樋口一幸さんと一緒に設立した文化発信ユニットたる非営利団体の名称を「福博ツナグ文藝社」としたのも、そうした思いからです。
私を育て成長させてくれた福岡が好きだからこそ、より魅力的な街になればと思い活動しています。その活動を通して、一人でも多くの人が喜んでもらいたいですし、少しでもお役に立てれば嬉しく思います。

記者 地元福岡に対する愛が溢れているのを感じました。本日は貴重なお話、ありがとうございます!

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西山さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
<<ライター&エディター活動>>
■シティ情報Fukuoka
「ハーフロック西山の福岡Bar日記」連載中
https://www.fukuoka-navi.jp/48331
■ARTNE/アルトネ
https://artne.jp/writer/西山%E3%80%80健太郎
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<<企画・広報ディテクター活動>>
■ウイスキートーク福岡
https://www.whiskytalk.net/
■アートフェアアジア福岡
https://artfair.asia/
■ギャラリー梯子酒 
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■フクオカコーヒーフェスティバル
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■福岡風景~福岡の美しい日常風景~
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■N氏の晩餐~福岡・博多の美酒と美食~
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【編集後記】
今回、インタビューを担当した清水と川野です。
お話を聞いている中で今の仕事しながらも、自分がやりたいことは心があれば、実行や実現はできるんだなと思いました。
またここでは書ききれない福岡の歴史についてのお話も聞けて、福岡の可能性を感じるインタビューでした!
これからの活動も応援しています!
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