一滴の雫から世界を見据える 八女市役所 八女茶技術員代表 椎窓孝雄さん

八女市役所の職員をしながらも八女から世界のスーパーブランドを目指す椎窓孝雄さん。八女からはじまる世界への道を見据える椎窓さんのお話を伺いました!

椎窓さんのプロフィール
出身地:
福岡県八女市
活動地域:福岡県内、東京都内、香港、ニューヨーク
経歴:
1966年生まれ
1986年 福岡県農業大学校卒業後、九州沖縄農業研修センターで修学
1987年 福岡八女農業協同組合に入社。茶、イチゴなどの技術指導員を担当
1998年 八女市に入庁
2009年~2013年 八女農業振興推進協議会八女茶部会長
2016年~八女伝統本玉露推進協議会事務局長
現在の職業および活動:
八女市建設経済部農業振興課参事補佐
八女茶に関する国県市補助事業、八女茶の栽培製造技術指導代表、GI認証運営指導、八女茶のスーパーブランド化リブランディング事業などに取組む。
座右の銘:
Don’t think. FEEL!

「八女伝統“本玉露”を世界のスーパーブランドに!」

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

椎窓孝雄さん(以下、椎窓) 現在、お茶の生産量は全国で8万トンですが、その半分はペットボトルに使われています。確かに家でお茶を飲むことが少なくなってきたから、仕方ないかと思います。中途半端な産地は消えていくことにもなりかねない時代だからこそ、八女茶を世界のスーパーブランドにしていきたいですね。今後10年でまたお茶業界は変わり、マーケット自体は縮小していくと思います。でも、しっかりしたものを作って評価していただければ、それだけで価値があるものがこの八女から誕生します。正直言いますと10年で八女茶を世界のスーパーブランドにすると言っていますが、本当にそうなるかはわかりません。もちろんその夢を実現するために必死に活動しますが、100年後に「あの時に変化したから、今の八女茶があるんだ」と言ってもらえるような100年後を見据えた変化のタイミングを作っていきたいです。その変化によって八女には伝統文化が他にもたくさんありますが、いいものがあっても誰も知りません。なので八女茶が世界から認められることによって、それ以外の伝統工芸にもスポットがあたるようになっていければと思います。そのことによって、八女市民の方々が、この地域に対する誇りを持ってもらったり、自分たちの地域の良さを語れるよな教育にもなっていくと思います。

Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

椎窓 今年はこの活動が始まってから3年目になります。他がよくするのは品評会に出して日本一を目指すことや、「何杯飲んでもらいました」という数を出していきますが、それだけではビジネスには繋がりません。私たちの八女茶は丹精込めて作ったものです。だからこそ世界のグルメを堪能されている方がターゲットでもありますし、その方々に八女茶を飲んで評価していただき、八女茶の価値を高めたいです。
そして他の産地では真似できないようなことを、どんどんしていきたいですね。真似ができない領域は、リスクはありますが、そこで掴んだものは八女のものです。京都のお茶の歴史が800年、八女は600年です。この差は縮まることはありません。だから革新でやっていかないと京都を追い越すことはできません。最初、フレンチで八女茶を出してもらうことにしたのは、寿司屋や老舗料亭などはお茶を高い値段で出すことに対しての抵抗感があります。なので、フレンチでお茶を出せたらと考えましたし、結果として故ロブション氏から評価していただいたことは大きな変化でもあったかと思います。


Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

椎窓 基本的にお茶の品質管理やお茶の生産管理をしていますが、なんでもやるなら中途半端なことはしないことですし、中途半端なことをするならしない方がいいとも思っています。最初は今の活動をする時に、他の人からの反対意見もあり、母から泣いて止められました。母から止められたのはショックでしたけど、80才ぐらいの生産者さん達の前に話をしてロブション氏から認められたことで「世界から認められる時がくる」とお伝えすると、涙を流して、「もう少しがんばろう」とおっしゃってくれるのが、すごく嬉しいですね。その姿を見たら間違っていなかったと思えます。お茶の世界が厳しいと言われる中で、世界に通用するものを作ることには妥協せずにやり続けたいですし、そうすることで他地域のお茶の生産者との切磋琢磨をしていきたいです。
あとは今後は若手にはついてきて欲しいと思っています。若手の育成もかねて品質はアメリカ仕様で日本一を目指そうとして品評会に出したところ、3年で日本一を獲ることができました。一生に一回も取れない人もいる中で3年で取れたことはすごいと思います。
試行錯誤する中で、失敗もありますが卑下することなく、自分たちがしていることに対してプライドを持ってやっていきたいです。


Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

椎窓 品評会で、ずっと前々から八女茶は日本一を取っています。でもそれだけでは世界は変わりませんでした。変わらず、生産量が減っていくお茶の業界に対してももどかしさとかも感じたのがあり、どうしたらもっとビジネスとしても、価値としても、より良くなるのかを考えました。その結果、日本一をとったところで、誰も認めてくれませんので、世界から認められることが必要だと思いました。
ロブション氏が評価してくれてから、だいぶ八女茶の評価も変わりました。だから誰が評価してくれたのか?がとても重要です。

他のお茶の生産地でも日本一をとっている産地はたくさんあります。そういう良い意味でライバルもいたからこそ、中途半端な勝負ではなく、やるなら世界で勝負しようという思いも強まりました。

Q.その発見や出会いの背景には、何があったのですか?

椎窓 農業技術員として働き始めた頃、最初は先輩のしていることが全然わかりませんでした。先輩の見様見真似で、独学でお茶の生産について勉強しました。お茶のことがよくわからないので、よく先輩に怒られたりもした自分でしたが、やっていく中で、やっとお茶の摘むタイミングとか、どうお茶を揉むのかなど、見えてくるものもあります。品評会に出ているお茶を見ていたら、生産者がどんな心でお茶と対峙したのかが、段々とわかるようになってきました。だから自分もお茶と対峙していると「そんなものなのか?」と問われているように感じています。先輩の仕事を姿を見て、極めていける道があるんだと思いましたし、その思いがあったからこそ「世界にスーパーブランドにしたい」と考えが思いついたのだと思います。思ったのなら声に出さないと実現できません。言ったからには最後までやり遂げたいと思っています。

記者 世界を見据える椎窓さんの本気の勝負を感じました!日本人として世界に勝負している方がいるのはとても嬉しいです。本日は貴重なお話、ありがとうございます。

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椎窓さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
●八女伝統本玉露公式HP
http://yame-tea.com/

●Instagram
yame_japanesetea

【編集後記】
今回インタビューを担当した清水と曽田です。

市役所員という公務員というイメージ破壊をしている椎窓さん。世界に調整んするなら中途半端なことをしないと情熱を持って活動されています。その熱意に胸が熱くなりました!
これからも八女から世界に向けての発信を楽しみにしています!

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