自分の個性を発揮してファンを作る「ネットでファン」の内藤勲さん
「ありのままの経験が価値になる」個人ビジネスのネット集客をサポートする、内藤勲さんにお話を伺いました。
プロフィール
出身地 秋田県
活動地域 鎌倉、都内、ネット上
経歴 1998年 大学卒業後、スキーのインストラクーとなる
スキースクールでHP担当
アメリカからスキーウエアを輸入し販売
2009年 独立
2012年 アメブロ逆引きQ&A101(ソーテック社)出版
現在の職業および活動
個人ビジネスのためのネット集客のサポート
セミナー講師
座右の銘 意行続誠謙(意志を持って行動しつづけ、誠実謙虚である)
誰もが価値を提供できて、ファンになってもらうことができる
Q.どのような夢、ビジョンをお持ちですか?
内藤 勲さん(以下 内藤 敬称略) もっと一人一人の個人が活躍できる世の中になればいいなと思っています。
ビジネス的な視点ではそのビジョンですが、個人的な夢は、旅しながら仕事したいとか、あとは秋田出身なので、大曲の花火にいろんな人を招待したくて、大勢の人を呼んで泊まれる「花火ハウス」をつくりたいと思っています!
Q.一人一人が活躍しているイメージとは、どんなイメージですか?
内藤 仕事がAIや外国からの労働者に代替されて、働き場所がどんどん減っています。そんな時に、どこかで働く場所を探すのではなく、自分で価値を提供する人が増えていった方がよいし、そうなるべきだと思うんです。自分にはそんなことできないと思う方も多いのかなと思いますが、そんなことはなくて、誰もが価値を提供できて、ファンになってもらうことができると思います。たくさんの人数ではなくても、誰でもひとりはファンを作れる。小さいところからでも、価値を提供して身近な人を喜ばす、そんな人が増えていったら、いい世の中になるんじゃないかなと思います。だから僕自身も、個人でビジネスをしている人、しようとしている人を応援したいと思っています。
Q.その夢ビジョンを実現するために、どんな目標や計画を立てていますか?
内藤 一人一人が自分のファンをつくろう、というコンセプトで、「ネットでファン」というブログをやっているんですが、それをもっと広めることですね。そのコミュニティにいる人が、さらにファンをつくって、コミュニティを持って、というように拡大していったらいいなと思っています。具体的な数字はないですが、そこに共感する人が増えて、活躍する人が増えたらいいなと思っていいます。
ありのままの、その経験が価値になる
Q.その目標に向けて、日々心がけていることや、実際にやってらっしゃることは何でしょうか?
内藤 本当の自分じゃない何か、例えば、変に飾ろうとか、よく見せようとするのではなくて、既にあるものがその人の魅力だし、個性だと思うので、変にキラキラさせたり、キャラ設定するんじゃなくて、それこそ自然体で発信してファン作る、それを伝えようと思うし、僕自身もそれを見せていけたらと思っています。
ありのままの、その経験が価値になると思います。いいことばかりじゃなくて、ドジ話や、つらい経験も価値になる。そういうのを発信しましょう、と言っています。
商品サービスも、ただ買ってもらうんじゃなくて、「あなたから欲しい」と言ってもらうために、モノ商品だと単に安いとか、近いとかになるけれど、「あなたから」になるために「自分」という人も出しましょうと言っています。
モノや情報は今、溢れているので、誰が言う情報か?誰が出す商品か?で価値が変わってくると思うんですね。モノだけ出していても本当の魅力って伝わらないし、その背景にあるものや、外側にあるものを出す、それが「自分」というところになってきます。
人気ブログが削除、自分を経由して別の人にいってしまうという経験
Q.内藤さんが、一人一人が活躍できるようにしたい、自然体でファンを作る人を増やしたいと思ったきっかけは何だったのでしょう?
内藤 最初は、アメブロのカスタマイズをネタにしたブログを書いていました。アメブロを書く際に役立つ5600人の読者がいる人気ブログだったのですが削除されて。でも1週間後に再び立ち上げて、半年後読者3000人になりましたが、また削除されました。
人気ブログでしたが、教科書っぽかったですね。自分のブログの読者だった人が、僕を経由して別の人にいってしまったり。悲しかったですね。「自分からじゃなくていいんだ」と。
じゃあどうすればいいの?自分を選んでもらうには?と思ったときに、「自分を出す、人柄を出す」こと、つまり、誰が出す情報なのか?が大事だと気づきました。
アメブロのカスタマイズの情報を発信していると、利用してくれるお客さまも個人でビジネスをしている方が多かったんです。その方たちにとっても、ネットをビジネスで活用するんだったら、ただ、情報を出すだけじゃだめで、自分を出して、自分のファン作っていくのが大事と思いました。自分の経験から気付いたんですね。失敗から学びました。
Q.その発見や気づきの背景には、何があったのでしょうか?
内藤 僕は思いつきが上手く行くようなセンスはなくて、失敗から学ぶことが多いんです。
セミナーでもよく話をするんですが、「誰に向けるのか」が大事と伝えています。誰に向けるかによって、同じものでも価値が変わったり、切り口が変わったりする、という話をするんですね。
大学を卒業してすぐ、スキーのインストラクターになって、長野県の白馬のスキースクールでモーグルのインストラクターをやっていたのですが、当時は毎週のようにモーグルの大会もあって、そこに出たがる人がとても沢山いました。でも、シーズンが始まってもスクールには誰もお客さんが来ない。でも、スキー場にはうじゃうじゃ人がいる。なんで誰も来ないんだろう??と思ったときに、
①僕らが教えたかった、ある程度滑れる人たちは、自分たちで教えあって滑っている。つまり、わざわざスクールに入ろうとは思っていない。
②一方で、ひとこぶで転んで、はじかれながらも、果敢にトライしながら、なんとか連続して下まで滑りおりたい人がいる!!
この②の人達に向けて、レッスンをすればいいんだ!!今まで、向ける相手を間違えていたんだ!と気付いたんです。それで、「モーグルレッスン」という名前から、「初心者でも連続して滑れるコブ斜面のレッスン」といった名前に切り口を変えたんです。そしたら、お客さんがどんどん増えていったんですね。
僕らの持っている技術は何も変わってない。むしろ、より簡単なことを教えるようになったんです。こちらが持っているものは同じでも、向ける相手によって感じてもらえる価値が変わったし、打ち出し方も変わった。だから、勝手に売る相手を決めちゃいけないし、ちゃんとリサーチすること、市場を調べることは大事。それによって欲しいと思ってもらえる言い方も変わる、ということに気付きました。
経験ですね。失敗した経験から学んでいます。だからセンスはないし、センスはいらないですね。考えるより、調べるとか、聞くとか、見るとか。考えるだけだと、自分の頭の中だけだから、それだと超狭い。自分の経験と知識の中だけになってしまう。それってほんと小っちゃい。けど、人に聞いたり、自分のお客さんを観察したりすることは、自分の経験、知識外のこともあるので、考えるよりも、見る、聞く、調べる、の方が大事かなと。
子供が変化する姿を見て、自分も変われた
Q.「失敗から学ぶ」その経験は、その時が初めてだったのでしょうか?
内藤 ビジネスでの経験はその時が初めてでしたが、ビジネス以外では、学生時代の経験が大きいですね。
バレーボールを中高とやっていて、中2の頃からの夢だった筑波大学のバレー部に入りました。中高ではエースアタッカーだったのですが、大学に入ったら、セッターより180cmの自分の方が背が低くて。同級生が身長2mで全日本に選ばれていたり、195cmでオリンピック有望選手だったり、190cmでインターハイ優勝チームのキャプテンだったり・・・。そういう人達がいて、もう全然通用しなくて。入ったことで満足してしまったのもあるんですが、バレー部を一ヶ月で辞めてしまって、すごく暗かったんです。なんで大学来たんだろう?と悩みました。バレーをやるのが夢で、自分が一番得意なことでの挫折でした。
そんな中、野外運動という研究室に入って、そこで、子供達が変化する姿を目の当たりにしたんです。
東京の幼稚園児の子どもたちを、3泊4日で宮城県の山に野外キャンプに連れて行くんですが、普通の登山ルートをあえて通らずに、“藪漕ぎ”といって、やぶで前が見えないところを登ったり、“沢下り”といって、沢を登らせたり下らせたり、びしょびしょに濡れないと山頂までいけない、といったことをわざとやらせるんですね。たくましくなる経験の一つとして。でもそれをやることで、人間力が広がるんです。やらないことにはなにも身につかないし、選択肢も増えない。それはキャンプで得たものです。
そんな風に、子供が変わる姿を見て、自分も変われました。とにかく、トライアンドエラー。まずやってみないと分からない。100%を目指さずに、失敗から学ぼう、自分のお客さんにも、ブログもまず60点からやりましょうと言っています。
だから僕は失敗が多いし、とにかくやってみて、また変えればいい。センスがない代わりに失敗をいっぱいして、そこから得ればいい。そう思っています。
よく、お客さんに「わたしなんかこんなレベルでも大丈夫ですか?」と聞かれるんですが、誰に向けてそれを提供するかだし、誰もが活躍できる、と思うんです。私なんかが、と思うんじゃなくて。万人受けはしなくても、絶対に誰かが誰かの役に立つ。それで喜ぶ人が増えて行くと思います。
Q.最後に、読者へのメッセージをお願いします!
「自分の個性を発揮して、ファンを作ってください!!」
記者 内藤さん、本日は貴重なお話を聞かせていただいて、どうもありがとうございました!
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内藤 勲さんに関する情報はこちらから
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●ブログ
URL https://naitoisao.com/
【編集後記】
インタビューを担当した平野、口野です。
常にトライアンドエラー、やってみないと分からない、まさにやぶの中を切り開いて新しい道を創っていく、そんな内藤さんのスタイルに、静かな中にも開拓者、チャレンジャーが持つ熱い意志も同時に感じました。そして、既に多くのファンをもってご活躍されているにもかかわらず「やればやるほど上には上がいる」と仰っていたコメントも、とても印象的でした。
今後の内藤さんの益々のご活躍を、心から応援いたします!