『日本を事業創造できる国にして世界を変える』株式会社ゼロワンブースター 合田ジョージさん

イノベーションを起こせる社会を実現するために、活動されている、
株式会社ゼロワンブースターの共同代表、合田ジョージさんにお話を伺いました。

〜合田ジョージさんプロフィール〜 

出身地:千葉県

活動地域:日本全国を含めて、アジア各国

経歴:MBA、理工学修士。東芝の重電系研究所・設計を経て、同社でSwedenの家電大手との国際アライアンス、中国やタイなどでのオフショア製造によるデザイン白物家電の商品企画を担当。村田製作所にて、北米向け技術営業、米国半導体ベンダーとの国際アライアンス、Motorolaの全世界通信デバイス技術営業に携わり、その後、同社の通信分野のコーポレートマーケティングにて全社戦略策定を実施。スマートフォン広告のIT StartupであるNobot社に参画、Marketing Directorとして主に海外展開、イベント、マーケティングを指揮、同社のKDDIグループによるバイアウト後には、M&Aの調整を行い、海外戦略部部長としてKDDIグループ子会社の海外展開計画を策定。

活動:現在は01Boosterにてコーポレートアクセラレーター・事業創造アクセラレータを運用すると共にアジアを中心とした国際的な事業創造プラットフォームとエコシステム構築を目指している。日本国内の行政や大学を含む、多数の講演やワークショップ実施の実績あり。

Q.現在、どのような夢やビジョンをお持ちですか?

合田ジョージさん(以下ジョージ、敬称略):アジアの中で事業を立ち上げられるような、いわゆるエコシステム・プラットフォームを様々な人と組んで創りたいです。
エコシステムは皆が助け合う仕組みです。例えばそこには企業がいて、ベンチャー企業がいて、投資家がいて、それを支援する周りの産業群がいて、その上で、全体で何がいいのかを考えます。

また、西洋の考え方と東洋の考え方の2つがあって、これから西洋から東洋にパワーがシフトしていくと思います。その中で東洋側、日本が生き残っていくためにも、エコシステムの中で日本が活動していって、国として残っていくような世界を創りたいです。さらに、日本だけでいいということではないので、アジアの人とも皆で協力して、皆で事業を新しく興していくような、ソサエティ・コミュニティを創っていくのがビジョンです。

Q.その夢やビジョンを具現化するための、今の課題を教えてください

ジョージ:今時点の課題は単純に人が足りないということなど、課題は大量にありますね。
01Booster(ゼロワンブースター)という会社が小さいながら成長していくには、どうしても超えていかなくてはいけない壁があります。
人が足りないということ、景気が落ちた時にどう対応していくのかということも考えなくてはいけないです。あとは海外と繋がっていく中でも国際性やダイバーシティーも強化していく必要があります。
例えばドイツのスタートアップでも、国籍が10ヶ国くらいあったりするので広がりますよね。01Boosterは、国籍が日本と韓国とインドの3ヶ国しかないので国際性が弱いです。ダイバーシティーもまだ男性の方が多いので、本当は半々くらいまで持っていきたいと考えています。


Q.夢やビジョンをもつようになったきっかけは何ですか?

ジョージ:僕がこの世界に携わるようになったのは完全なる消去法です。
起業しか残らなかったし、他にいくところがなかったんです。
他にいくところがなくて起業したというのは、起業家は多いと思うんですよ。例えば、ジャックマーさんはケンタッキーで24人面談して、自分1人だけ落ちてかっこ悪かった。だから仕方なく起業してアリババを創ったという話がありますが、非常に共感できます。

Q.ジョージさんのモチベーションや背景について教えてください

ジョージ:新しいことや会社を成長させることなど、何かをやるということは新しい発見があります。今まで想定していなかったことが起こる、知的好奇心がモチベーションだと思います。
例えば、新しく起業しようとか、新しく学校を作ろうとすると、そこには新しい何かがあります。そこで全く新しい知見やイメージが入ってくることがモチベーションの源泉ですね。

記者:新しいものがお好きなんですね。

ジョージ:はい、新しいもの大好きですね。
僕は一人っ子だったので、自分一人で遊びました。自然をずっと観察してたんですよね。問題はそれを見たときにどう感じて、どう行動するか。それでその後の人生が変わると思います。その後何をしたのかが重要ですね。

記者:小さい頃はどんなことに関心があったのですか?

ジョージ:小さい頃の夢は研究者でした。植物学者になりたかったんです。でも、あまり研究系の才能はなかったらしく、大学に行って、メーカーの研究所に入りましたけど、うだつが上がらず。笑
理系の世界はある程度、力学がありますが、経営学の世界、起業の世界って何も決まってないんですよね。相当未開の分野なので、答えがはっきりしていないんです。
現象が複雑すぎるので、考えても分りません。なので方向性だけを持ってトライして、結果を正確に評価して、トライアンドエラーを繰り返していくやり方をするので、計画は立てないんですよ。要するに計画を立てると、こうなるはずだというバイアスがどこかにかかってしまうんですね。これはあまりよくありません。なので、今はイノベーションに関しては、できるだけ計画は立てない方がいいと考えていますね。

その上で重要なことは、実行した結果を正確に見れるかということです。先ほど述べたように、ビジネスの世界は事象が複雑なのでやってみなければ分りません。問題はそれを客観的にみれるかどうかということです。
人間は自分の主観で都合のいいように観るので、計画を立ててしまうと自分の主観がより深まるので、その意味でも計画を立てない方がいいという考え方もあります。

記者:なるほど。では、正しく診断するには何が必要なのでしょうか?

ジョージ:まず、究極に人間が正しく物事を理解するのは不可能なんです。人間の脳は自分の見たいようにしか見ないので、僕らが認知しているものというのは、すべて脳が勝手に作り出した偶像なんです。だから正確に物事を見ることができていないんですね。
また、重要なのが、常に、とにかく常識を疑うことです。僕もなかなかできないんですけど、これはすごく重要なことだと思います。
例えば、事業計画を書くのが当然正しい、市場調査が当然正しいと思ってますよね。それが全部違うとなったときに、「そんなはずはない」と思うのか、「そんな世界があるのか」と思うのかが大事なんです。今でも、間違ってたと思うことはたくさんあります。

記者:小さい頃の研究者になるという夢や新しいものと出会う知的好奇心と、現在の新しいエコシステム・プラットフォームづくりという大きなチャレンジが繋がりますね。ジョージさん、今日は貴重なお話をありがとうございました!

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ジョージさんの活動については、こちらから↓↓ 
●株式会社ゼロワンブースターのHP
https://01booster.co.jp/

【編集後記】
インタビューを担当しました山口、帆足、山田です。
次から次と展開されるストーリーが、イメージを湧き立たせてくださるお話で、とてもワクワクしました。フランクにどんな質問にも率直に答えてくださるジョージさんのお人柄も、とても印象的でした。
アジア、世界を、そして未来を見据えての活動が、本当に魅力に溢れたお話ばかりで、大変面白くお話伺わせて頂きました。
今後のジョージさんご活躍を、益々応援していきたいと思います!

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