社員一人ひとりが成長し続けられる企業を目指して 増田石油株式会社 代表取締役社長 増田成泰さん

2016年に創業90周年を迎え、福岡に長く根付く企業の一つが増田石油株式会社です。4代目社長を務める“増田成泰”さんに変化が激しい時代に、どんな新たなるチャレンジをされているのかお話しを伺いました!

プロフィール
出身地:
長崎市
活動地域:福岡、長崎、熊本、鹿児島
経歴:慶応義塾大学商学部卒。東芝、米国ジョージワシントン大学院MBA留学、エクソモービル日本法人勤務などを経て、02年増田石油入社。10年から社長。趣味はマラソンと読書。
現在の職業および活動:増田石油株式会社 代表取締役社長 
座右の銘:不易流行

「社員が生き生きと働ける企業へ」

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

増田成泰さん(以下、増田) 社員が生き生きと成長していける会社になればと思っています。2010年から社長を務めさせていただき、9年目になりますが、その前の役員としていた時は、どこか会社のことを他人事に考えていました。社長に就任した時に、今以上にもっと社員の立場で物事を考える必要があると気づき、今では社員に対して新しいことにチャレンジしてもらいたいので、意見なども尊重していきたいと思っています。私自身も社員一人ひとりに対して、社員がどんなことに興味関心を持っているのかを知ることを意識し、大事にしています。弊社の社員は真面目で誠実に働いてくれる方が多いです。その社員一人ひとりが生き生きと仕事ができ、成長できて喜んだ顔が見れるのがとても嬉しいです。

Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

増田 現在、社員の側から、より主体的に意見がだしやすい環境と整えるために風土改革に取り組んでいます。人事制度を見直し、人事評価などの改善をしたところです。今後はそれを十分に浸透させ、実践していきます。
また弊社は2026年に創業100周年を迎えます。その時には石油事業以外の新規事業にて、売上50億を目指していきたいです。新規事業としてはフィットネス事業を今年の5月からはじめようと取り組んでいます。これが始まったのも弊社の社員の意見と社員の中でフィットネス経験者がいたから、実現ができています。このように社員の良さを活かしながら新しいことにもチャレンジしていきたいです。


Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

増田 今は風土改革と新規事業をどう成長させていくのかに集中をしています。活動する中で大事にしていることは「不易流行」という言葉があります。この言葉の意味は、いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくということです。弊社も経営理念などの軸は変えずに、扱っているものは時代とともに新しい商品に変えていかないといけないと考えています。
何で弊社が90年以上、存続してこれたかというと「堅実さ」があり、先代や今までの社員がコツコツとやり続けてきたからだと思います。その会社の軸は引き続き、大事にしていきたいですね。また新規事業にもチャレンジしていこうとは思いますが、そこに社員の時間を割くことになるので、社員一人ひとりが成長できる事業かどうかを大事にしていきたいです。社員のお互いが人間力が高まるよう成長し、それぞれが自主性・主体性を持ち協力関係が組める組織にしていきたいです。


Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

増田 京セラ 稲盛和夫氏の経営理念で「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、 人類、社会の進歩発展に貢献すること。」というのがあります。まだ社員だった頃にこの言葉に出会った時は正直、ピンときませんでした。普通は会社経営において「お客様第一」「社会貢献」というイメージがあり、なんで従業員を優先しているのだろうか?と疑問に思いました。その当時は父の後継というのもあり、東京の勤めを辞め、弊社に入りましたが最初は古臭い中小企業だなんて、と抵抗がありました。大企業でのサラリーマン経験していたのもあり、お恥ずかしい話、社員に対しても謙虚に向かい合っていない姿勢があったように思います。その姿勢のまま会議などで意見や提案をしてみると、その場では社員たちは納得しているように見えましたが、いざ蓋を開けてみると私の言った意見が通っていない現状がありました。なんでうまく伝わらないんだろうと疑問に思っていた時に、稲盛和夫氏の経営理念を思い出したのと、他の企業の経営者の方々も社員のことを大事にされていたのを見て、自分には社員を大事にすることが欠けていたのが見えたのが大きかったですね。


Q.その発見や出会いの背景には、何があったのですか?

増田 幼い頃は社長の息子だからと、楽な道を進んでいると思われるのも抵抗があり、正直 後を継ぐことも悩みました。敷いてくれたレールに乗っている感じが受け入れることができなかったのと、人目も気にしていたのがあるかと思います。楽な道を行っていると思われたくなかったのもあり、自分で力をつけたいと、学生の頃はわかりやすい学歴などの肩書きにもこだわっていました。自分に自信がなかったんでしょうね(笑)
ですが、父の会社を継ぐのも自分の宿命だと思い、後を継ぐなら会社を父の代より、より良くしていきたいと決心したのがありますね。もともと色々な事業にチャレンジする会社でもありましたが、父は将来性をみて、無駄な事業はストップさせ、私に会社を継がせてくれました。無駄のない状態で会社を引き継げたのには、とても感謝しています。だからこそ、父の代の時にはあまり聞けていなかった社員の声を尊重し、さらに会社を成長させていくことが次の私の役割でもあるかと思います。

記者 社員の方を大事にし、増田さんご自身も成長していこうという思いがとても伝わってきました。本日は貴重なお話をありがとうございます!

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増田さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
●増田石油株式会社HP
https://www.masudag.co.jp/

【編集後記】
今回、インタビューさせていただいた草場、清水、曽田です。

ご自身の話より社員の方を思うお話が多かった増田さん。とても誠実でこれからも会社をより良くしようとする思いや謙虚な姿勢がとても素敵でした。
また今後の活動も応援しています!

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