「楽しく生活力を身につける」おうちごはんplus代表 中島美香さん

味噌作りなどのワークショップや、ランチ、料理教室などを継続的に取り組まれている中島美香さん。笑顔で楽しく取り組まれ続けている背景をお伺いしました。

プロフィール
出身地   大阪府大阪市
活動地域   福岡県福津市
経歴   環境管理用薬剤メーカー勤務、NPO団体で環境教育事業に携わる。長女の妊娠をきっかけに「食べ物から命がつくられる」ことを実感。国際中医薬膳管理師、ホールフードマスター、オーガニック検査員の資格を取得。現在は、環境教育と「食と暮らしと環境は根っこで繋がっている」というホールフードな考えをもとに薬に頼らない食生活を実践すると共に、お母さん達が楽しみながら、健康で心豊かな子育て・親育てができるよう「おうちごはんplus」を立ち上げ、食や暮らしと丁寧に向き合えるお料理教室やワークショップ、講演会など開催している。
現在の職業および活動   
おうちごはんplus主宰、食育講師、オーガニック検査員
座右の銘   夢は目指した時から目標に変わる

子ども達に楽しく生活力を身につけてほしい

Q:どのような夢やビジョンをお持ちですか?

中島   美香さん(以下   中島   敬称略)   今はグローバル社会であると同時に、それが逆に新型コロナウイルスを感染拡大させると言う苦境の現実に来ています。学校は長期間の臨時休校になり、子ども達は不便な思いをしています。ただ、子ども達の持つ力が見直される良い機会だとも思っています。子ども達も自分で出来ることは自分でする、親がいなくても自分で食べるものを作る等、自炊力、生活力を高めることがとても大切だと実感しています。次世代を担う子ども達が健康的に自炊力、生活力を身につけられるような環境をつくっていきたいです。

   そのために、まずはお母さん達に「おうちごはんplus」で料理をする楽しさや大切さを知ってもらい、家庭で実践してもらいたいと思っています。「食べることは生きること」食はそのまま子どもの心身に影響を与えるため、とても大切なことだと思っています。しかし、現状はおなかを満たす為に食べさせておこうと、惣菜や弁当など調理の手間が省けて便利な「中食」を利用する家庭が増えています。こうした食生活をずっと続けていると体調が悪くなったり、生活習慣病になったりと心身への影響が出てくると言われています。ですから、健康的な食生活を維持することは大切ですし、それが医療費削減につながり、社会全体にも貢献することにつながります。ところが、私が一番伝えたいお母さん達は、家事に仕事にと忙しく、なかなか「おうちごはんplus」に来てもらったり、家庭で実践まですることが難しい現状です。そこで、今後は直接子ども達にも食の大切さを伝えていきたいと思っています。

   今の子どもたちは自然体験や料理を体験することが少ないので、食べ物が自分の口に入るまで、どういう過程を辿ってきたのかを知らないことが多いのです。今まで見えなかった食べ物がつくられる過程を子どもたちの目に見えるようすることで、何から作られているのかわかるだけでなく読解力や創造力を育てることにもなります。すると、不思議と嫌いだったものも食べられるようになったり、食べ物をつくってくれた地域の生産者の方への感謝の気持ちが生まれてつながりもでき、地域全体が変わっていきます。

   何より楽しく取り組むことが大事だと思います。子どもたちには自然体験の楽しさや料理をつくる喜びを体感してもらいたいです。楽しみながら自炊力、生活力を身につけた子どもたちが大人になった時、自然と自分の子どもたちに教えます。そんな良い循環を起こしていきたいです。

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産前・産後の食生活アドバイス

Q:「子どもたちに楽しく生活力を身につけてほしい」という夢やビジョンへ向けてどのような目標や計画を立てていますか?

中島   まずは子ども達に伝えていくのに、収穫体験や子ども向けのワークショップなどの開催を実践していきたいです。

   また、産前・産後の食生活のアドバイスの企画も立ち上げたいと考えています。私自身が妊娠した時に、自然なお産をしたくて助産院で産んだのですが、産前の食事指導がとても厳しいものでした。大変でしたが、自分の食べているもので子どもが大きくなることを実感して食を見直すきっかけになりました。初産でも安産でしたし、小学生になる子ども達もほとんど病気をしたことがありません。将来的には産前・産後の食事だけでなく、妊娠する前からのお母さんの食生活アドバイスも行っていきたいと考えています。

つながりを大切にする

Q:その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような基本活動をしていますか?

中島   つながりを大切にしています。食や環境に取り組んでいる同業種の人達とのつながりはもちろん、分野が違う方々のつながりも大切にしています。異業種の方との会話は、新しい発見があって視野も広がり、とても楽しく勉強になります。さらには、今ここに私がいるのは地域の方や、先祖のおかげであり、食べ物を育ててくれる環境や土壌のおかげでもあります。そうしたつながり全てに感謝しているので、だからこそ一人勝ちではなく、地域全体で底上げしていくことが大切だと考えています。

   つながりを大切にするためには、自分が正しいと思わないこと、相手を否定しないことを意識しています。こちらが「え!?」と思うようなことを言われた時も、なぜそのような発言をしたのか背景を考えたり、質問をしたりして、対話でつながりを深めていくようにしています。

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全てはつながっている

Q:「子ども達に楽しく生活力を身につけてほしい」という夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

中島   元々、私は環境保全に関わる仕事がしたいと思っていたので、大学は農学部に入り、環境に優しい農薬を作りたいと一般企業に入社しました。ですから、食の安全性などにはあまり関心がなかったのですが、長女を妊娠した時、助産院での食事指導のおかげで食が大切だと改めて気づきました。

   そして次女の出産後、友だちに誘われてホールフードに出会いました。ホールフードとは健康な食生活を送るために、食べ物の安全性だけを求めるのではなく、食、農業、環境など「全てはつながっている」という幅広い視点で食生活を見つめ直す考え方で、環境保全をしたいと思っていた私はその考えに共感し、とても興味を引かれました。良いものを食べようと思ったら、土壌が良くないと良いものはつくれません。又、自分が家庭から流す排水が汚れていると、海が汚れ生態系が崩れていくのです。食、暮らし、農業、環境、全てはつながっていて切り離せないのです。環境を守りたいなら、自分が食べるもの、使うものも良くしていかないといけないのだと気づきました。

   「はなちゃんの味噌汁」の共同作者でもある安武千恵さんが福岡でホールフードの講座を開校するきっかけとなったのです。残念ながら、講座を最後まで受講されないまま千恵さんはお亡くなられましたが、千恵さんが私と同じ年だったこともあり、千恵さんが癌を患いながらもホールフードを広めようとされている姿勢に胸を打たれ、私もホールフードの考え方を学び広めていきたいと思ったのです。

子どもに楽しく安心できる環境を

Q:「全てはつながっている」という発見の背景には何があったのですか?

中島    両親は二人とも教員で忙しく、子どもの頃から自分のことは自分でしていましたし、5歳下の妹の面倒も私がよく見ていました。保育園にママチャリで妹を迎えに行ったり、妹の卒業式に母が出席できず、母親の代わりに私が出席したこともありました。母が忙しいことはわかっていたので、母には寂しさを言えず、私は、夜に母が仕事をしている時に点いている灯りに安心感を見出していました。

   父にはよく山や川に連れて行ってもらいました。自然の中での遊びをたくさん教えてもらい、とても楽しかったです。よく行っていた砂浜が、ある日なぜか急に狭くなっていたのを見た時は、とても悲しい気持ちになりました。だからか気づけば環境を良くしたいという思いがあって、小学生の時には、環境問題について熱心に課題発表のポスターを作ったものです。人口が増加しているだけでも環境に負荷がかかり、環境を保全することは私一人の力では到底できることではありませんが、一人ひとりの行動で変わるということを多くの方に伝え、次世代を担う子ども達が心豊かに健康に暮らせるように、美しい青空と豊かな自然を残していきたいです。

   子どもは自ら育つ力をみんな持っています。だからこそ、大人になるまでにどんな環境で過ごすのかはとても大切だと思います。子ども達が全てのつながりの中で、自立し生活できる力、すなわち生きる力を楽しく身につけられる、そんな環境を作って行きたいです。

読者への一言メッセージ

中島   今を大切に。

   人は過去を後悔したり、未来を不安に思ったりすることがあります。ですが、変えられるのは「今」しかありません。今の行動が明日の自分になります。よりよい未来をつくるために大切なのは、今を大切に生きることです。

記者   自身の子ども時代を通して、全てはつながっているというホールフードの考え方をきっかけに、食の大切さを伝えることで子どもたちが生活力を楽しく身につけられる環境をつくっておられるのですね。本日は貴重なお話をありがとうございます。

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【編集後記】
今回インタビューを担当した小水と荒牧です。
新しい出会いを子どものように楽しまれる心と、揺るがない信念を持つ中島さん。環境という広い視点と、日々の生活という身近な視点の両方を持っておられる柔軟さを感じました。
全てとつながった今ここを認識した時、ものすごいエネルギーを発揮して、そのパワーで社会を大きく動かしていかれるイメージが広がりました。
中島さんの今後の益々のご活躍を応援しています!

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