親子を愛で包み込む『ぎゅぎゅっとダンス』で、やさしく自分を抱きしめて ミハラユウキさん
プロフィール
出身地:徳島
活動地域:全国
経歴:大学にて、保育・教育・福祉を学びながら、保育園・学童施設・知的障がい児入所施設・児童相談所一時保護所でを経験し、多角的な視点で子どもと関わる。第4回保育ドリームプランプレゼンテーション、第11回ドリームプランプレゼンテーション世界大会に登壇し、自分の夢を1000人の前で発表する。
現在の職業および活動: 親子ダンスは、「やさしく自分を抱きしめて ぎゅぎゅっとダンス」というタイトルで、延べ100回以上イベント実施。保育園での研修やショッピングモール、大阪や北海道など全国でファミリーイベント活動中。また、保育園での出張型ダンスプログラムの実施、「ぎゅぎゅっとダンス親子教室」を開講している。
座右の銘: 笑う門には福来たる
宇宙を平和に!!
Qどのような夢ビジョンをお持ちですか?
ミハラ ユウキさん(以下ミハラ 敬称略):どかんと宇宙平和!宇宙を平和にします。それとみんなのおばあちゃんになりたいんです。辛いときや何かあったときにみんなの駆け込み寺になるような存在になりたいです。
「そっか辛かったなぁ」と、おにぎり作って、食べながら聞いてあげる、おばあちゃんです。
記者:宇宙平和、凄くスケールの大きい夢ですね。宇宙平和ができている世界はどんな世界だと思いますか?
ミハラ:例え宇宙人が来たとしても仲良くなってしまうように、他の者や物を異物と思わず、まるごと家族になるというようなつながりをつくっていきたいです。そこの想いはしんちゃん大先生(クレヨンしんちゃんの主人公しんちゃん)に教えてもらいました。クレヨンしんちゃんは壁を作りません。おしりを人前で出すことは一見するとはしたないけど、初めて会った人にどんな自分も自己開示できる部分をすごく尊敬しますし、最高に人生楽しんでいると思います。
自分のことを愛して、まるごと抱きしめてあげる人を増やしたい
Q宇宙平和を具現化するために、どんな目標計画をたてていますか?
ミハラ:大きな目標の前には一つ一つの小さなことを丁寧に。目の前の人を笑顔に幸せにすることから大切にし、イベントや親子教室・情報発信などを通して親子を笑顔で包み込むこと。そして、活動を全国に広げてコミュニティを作り、大人も子どもも孤立することない愛がベースの繋がりを拡大していくこと。悲しいニュースがはびこる現代社会。その根底にあるものの一つに、心の中にある不幸感や自己肯定感の枯渇があると思っています。自分で自分のことにバツをつけてしまって、否定し続ける。自分はダメだなぁ。生きる価値があるのかな。そんな風に追い詰める方々と関わる機会がありました。子どもも大人も。
完璧な人間なんていなくて、パズルのピースのように欠けているところがあって当然。ポジティブがいいと言われていますが、ネガティブな感情も全部含めて大切な自分です。自分のことを愛して、まるごと抱きしめてあげられる人を増やしていきたいのです。
また、昔ながらのご近所付き合いのようなあったかいつながりをもっともっと広げていきたいです。一人ぼっちじゃないよ。大丈夫。自分の本音を言える居場所が一つでもある社会。自分が満たされていくことで他者との違いも受け入れられるような社会をつくっていきたいです。
やさしく自分を抱きしめて「ぎゅぎゅっとダンス」
Qその目標計画に対して現在どのような活動指針をもって、どのような活動をしていますか?
ミハラ:大人も子どもも一緒に心と体をふれあいながら楽しめる「ぎゅぎゅっとダンス」というものを考案しました。ぎゅーってしたり、対面で大笑いしたり、こちょこちょし合ったり、楽しいですよ!親子のぎゅぎゅっとを通して、やさしく自分を抱きしめてあげようというメッセージを届けています。愛と勇気。目指せ、アンパンマンです(笑)
その想いを広めるために、全国でイベントや講演会などをしています。足がかりとして関東近辺での活動を増やしています。これからはメディアなどでも広く発信していく予定です。
子供やおじいちゃん、おばあちゃんなど枠組みがなく、みんなが楽しむ
Qその夢やビジョンをもったきっかけはなんですか?そこにはどのような発見や出会いがあったのですか?
ミハラ:物心ついたときから勝手に踊っていました。僕がヘンテコダンスをしたら、みんなが笑ってくれるというのがすごく嬉しかったんです。そして中高生になると、体育祭などの行事でクラスみんなで踊る機会がありました。バラバラだったクラスが、ダンスを通して気持ちがひとつになっていく。その一体感が半端なく幸せだったんです。
体育祭の本番は観客に見てほしいというより、みんなで踊れるのが嬉しくて、常に仲間を見てアイコンタクトして笑う変態な僕でした。
さらに、大学で『身体表現ゼミ』という、体で表現する楽しさを研究する活動に参加し、地域イベントでダンスのワークショップを行いました。「みなさんこんにちはーっ!まずはその場で大きく足踏み~♪」のように元気いっぱい進行していました。参加してくれたみなさんを楽しませるツールとして、ダンスを使う側に初めてなった時に、自然と笑いが生まれ、空気がゆるみ、初めましての人同士が笑顔でつながっていくのをこの目で見ました。そこにあったのは、小さな子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、みんなが楽しむ笑顔あふれるやさしい世界。ダンスという土俵には、男だとか女だとか何歳かとか国籍とか立場とかそんな細かい枠組みは関係なく、「なんか楽しいね!」と笑顔でつながっていくダンスの魅力を感じ、今の僕の活動に至ります。
記者:枠組みがなくつながれることは素敵ですね。ダンスを通して素敵なつながりがつくれた具体的なお話はありますか?
ミハラ:一番印象に残っていることは、主催の親子イベントに来てくれたあるご家族のお話です。初参加の時にはお母さんが赤ちゃんを抱っこしていたので、3歳のAちゃんだけが踊っていました。ところが次のイベントでは、お母さんとAちゃんの二人だけ。Aちゃんはいつもお姉ちゃんとして頑張っているけれど、今日はお母さんを独り占めできて、好きなダンスも踊れて、すごく生き生きしている。それを見てお母さんも嬉しい、二人とも嬉しいとおっしゃっていて、自分もすごく幸せな気持ちになりました。
記者:今も親子でのダンスのワークショップを開催されてますね。
ミハラ:僕は、「ダンスを通して何か人を幸せにできることをしたい」という思いを持って、上京してきました。保育士をして学ばせていただきながら自分と向き合う日々。
その中で、あるシングルマザーのお母さんが、子育てと家事と仕事で、いっぱいいっぱいになっていて、子どももそれを感じて不安定になっている親子との出会いがありました。「ママ嫌い」と言って「ぎゃーっ」と叫んでいました。お母さんも忙しくて、愛情表現など関わる余裕がなかったんですね。『この親子のお力になりたい。』
そんな思いで、お子さんの園での様子をたくさん話したり、お母さんの気持ちを伺ってに寄り添うことをしていました。
親子で遊ぶように楽しく愛情表現ができる時間を作れないかなと考えていて、ダンスと組み合わせて親子向けのイベントをスタートしたのが始まりですね。
活動を重ねる内に、親子の『ぎゅぎゅっと抱きしめる』を入り口に、『自分のことをまるごと愛してぎゅぎゅっと抱きしめる』大切さを伝えたいことに気付きました。
記者:ミハラさんご自身が関係性の大きな変化があった時はありましたか?
ミハラ:そうですね。小さいときから、男の子とも女の子とも先生とも地域の大人とも、気づいたらみーんなと仲良くなっちゃう性格だったので、ありがたいことに、僕を褒めてくれるひとがたくさんいました。
「勇気くんはいつもニコニコしてて怒らないね」「いい子だね」と褒めてもらうことばかりで、嬉しさの反面、そんな自分でいなければいけないんじゃないかと思う自分も。
だからこそ、ネガティブな気持ちは言えませんでした。周りからの期待に応えられるいい子の僕だったら、人に受け入れられると思っていたから。
「いい子でいなくてはいけない」という勝手な思い込みです。
自分の中に、OKな自分とダメな自分がいて、トータルすると、自分が嫌いでした。
そんな中、大学時代に転機が訪れます。人生のパートナーと出逢い、お付き合いをしているときに、常にいい子を心がけましたが、ふとした言動で相手を傷つけたことがあって、、、。彼女が見せた”怒り”に「僕は彼女の求める“いい子”じゃなかった。相手を傷つける自分には何の価値もない」と思い。自分に苛立ち、過呼吸になるくらい泣き、挙句の果てには行き場のない気持ちを自分に向けて、傷つけることもありました。一度や二度じゃなく、何回も何十回も。
でも、彼女は、そんな僕を常に優しく受け入れてくれました。
「ほんまの気持ちを伝えてくれてありがとう。あなたの全部が大好きだよ」
こう言ってくれた言葉が今も忘れられないです。
たとえ僕がいい子じゃなくても、周りの期待に応えられなくても、僕をまるごと愛してくれる。良いも悪いもなくオールOK!という、無条件の愛のお陰で、どんな自分にもOKをだせるようになりました。
家族をはじめ、たくさんの方々から愛をいただいて、少しずつ愛に気付いていき、不完全ながらも今があります。全ての経験に感謝ですね。
Q最後に読者のみなさんに伝えたいことをお願いします
ミハラ:「あなたはここにいるだけで価値があって、世界にたった一つだけのかけがえのない命」ということを伝えたいです。
今、こうして生きていることも、朝、目が覚めて起きることも奇跡の連続だと思っています。
人とご縁をいただいたことも感謝。読者の皆様も、見てくださっていることも感謝だし、生きていることに感謝しています。ありがとうの気持ちでいっぱいです。
現代社会で生きていくには、○○できた!とか、~の結果を残したとか、他者から求められる部分が多いかもしれません。上手くいくときもあれば、上手くいかないときもある。嬉しい楽しいだけじゃなく、つらい悲しいもある。ときには、自分がもう嫌だ!と思うときもあるかもしれません。でも、全部ひっくるめて、大切なあなたです。弱さもネガティブもまるごと受け入れてOKをあげてほしいなぁ思います。やさしく自分を抱きしめてあげてください。なんだか偉そうなことを言っていますが、僕自身もまだまだなので、そんな不完全さも受け入れながら、学びながら成長していきたいと思います。
記者:まるごと自分を認めてあげる事、それがミハラさんの源になっているのですね。これからぎゅぎゅっとダンスが日本全国に広がっていくのが楽しみです。本日は貴重なお話をありがとうございました。
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【編集後記】
今回インタビューを担当した善家、坂中、池田です。記事ではミハラさんと書いてますが、会ってすぐゆうちゃんと呼べる柔らかさを持っている方です。そして、ゆうちゃんの愛を沢山感じたインタビューでした。ゆうちゃんと一緒にぎゅぎゅっとダンスしてみたいと思いました。
今後のご活躍を楽しみにしています。