大人気アニメ『鬼滅の刃』に秘められた伏線を考察する【錆兎の考察チャンネル】の さびと。さん

一つの発想や環境に固定されず、自分の心が感じることを大切にしながら、人間の可能性を模索し夢を具現化するために行動する、若き考察系Youtuberでありアニメクリエイターの、さびと。さんにお話を伺いました。

◆さびと。さんプロフィール

活動地域:東京都

経歴:
2019年10月よりYouTube活動を開始。鬼滅の刃を中心に、漫画や歌詞の考察動画の投稿をメインに活動中。2020年1月には、チャンネル登録者数18万人を突破。2020年8月には初の書籍を出版。サブチャンネルでは、自身が脚本・監督を務めるアニメ「傾奇屋のお仕事!!」を投稿している。

現在の職業および活動:
考察系YouTuber

座右の銘
:ノブレス・オブリージュ

人の感情を動かせるようなコンテンツをつくりたい

Qさびと。さんは、どのような夢やビジョンをお持ちですか?

さびと。さん(以下敬省略):今は、動画で『鬼滅の刃』など既にある人気作品の考察をしていますが、今後は、何かあるものを考察するのではなく、自分でコンテンツを生み出す側にまわっていきたいと思っています。具体的にはアニメや漫画をつくっていきたいというのが先のゴールです。小さなところから自分でつくっていくコンテンツで、人に笑顔になってもらったり、憧れてもらったりして、人の感情を動かせるようなコンテンツをつくれたらいいなと思って活動しています。

Q:夢を具現化するために、どのような目標計画を立てていますか?

さびと。:5年後、10年後のビジョンに向けて今できることをやっています。YouTubeも手段の一つだと思っています。例えば、テレビじゃないとアニメが流せないという時代ではなくて、今はYouTubeで発信できたりスマホでみれたりと、いろいろな形になってきていると思います。

なので、自分自身がYouTubeで発信するということも大事にしていますが、色々なところで情報発信をやっている人に、よく話を聞きにいきます。自分の知らない業界に対してまずリサーチを行い、その上で、自分のところではどうやってその知識や経験を活かせるのかを考えながら、動画を投稿するところからコツコツやっています。

Q:目標や計画に対して現在どのような活動指針をもって活動をしていますか?

さびと。:メインチャンネルを始めて『鬼滅の刃』の考察を投稿しながら、ずっと自分でアニメや漫画作品を創ってみたいという想いはあったんです。なのでどのタイミングで行動に移すのか、どういう協力をしてもらう必要があるのか、普段の投稿をしながら準備をしていきました。今はその一歩として行動に移して、メインチャンネルのほかにサブチャンネルをつくり始めています。

サブチャンネルで少しづつ自分が考えたシナリオ、キャラクターをYouTube上に投稿をしていく活動をしているのですが、絵師さんや声優さんのオーディションも自分でやっています。
一時期は全然寝ないで一日中違う人と面接をするような時もあって、大変でしたが(笑)楽しいですね。

記者:ご自身でオーディションまでされているんですね。メインチャンネルの中でも、たくさんの絵師さんを紹介されていて、みんなが活かされる番組になっていて素敵だなと思いました。

いま現実にないことも文字で表現することができる

Q:自分でコンテンツをつくってみたいという夢をもったきっかけは何だったのですか?どのような出会いや発見があったのですか?

さびと。:子供の頃から本を読むのが好きだったんです。漫画やアニメよりも本が好きな子供でした。自分で書いてみたいという気持ちもずっとあったけれど、子供ならではの「恥ずかしい」という気持ちもあって、その思いを表に出す機会がなかったんだと思います。

『鬼滅の刃』の考察を通して、もともと自分の好きな歴史、民俗学、神話に近いジャンルを投稿するようになって、その子供の頃からの欲望がまた出てきて、昔できなかったことを表現してみたい、伝えてみたいと心が動いたのではないかと思っています。

記者:一番影響を受けた本はありますか?

さびと。:上橋菜穂子さんの『獣の奏者エリン』です。その小説を読んだのが、物語を書きたいと思ったきっかけだと思います。ファンタジー、SFに近いのですが、現実に起きえないことも文字なら表現することができるんです。
文字はやがてイラストになって、イラストがアニメーションになって、色々な形で表現されていきますが、一番最初のもとになるのは文字なんじゃないかなと、子供の頃に本を読みながら思っていました。読んでいて感動したり、自分の感情が動かされたことが強く印象に残っています。

記者:どんな感情が動いたのですか?

さびと。:「憧れ」「うらやましい」という感情でしょうか。自分の頭の中で
妄想したり想像したりすることを、本という形で表現して人に伝えられることがうらやましかったんだと思います。すごいな、自分にはできないなと思っていたのではないかなと思います。

目の前にあることがすべてではない。自分が本当にやりたいと思うことを探す

Q:そんな感情が動いたきっかけの背景にはさらに何があると思いますか?

さびと。:両親が本をよく読ませてくれたり、「目の前にいる人だけがすべてではない」と子供の頃からよく言われていたんです。幼稚園や小学校も他にもいっぱいあるし、クラスが違うだけでそこにいる人たちが変わる。一つ何かが変わると色々なことが変わるから、目の前の環境に左右されないで、自分が会いたい人や、友達としてずっと一緒にいたいと思う人を探しなさい、ということを当たり前のように言われてきたんです。

なので、今目の前に課題があったとしても、難しいことをすべてだと思わないで、角度を変えてみたり、会う人を変えてみたり、そうやって物事に取り組んできたように思います。

記者:柔軟なご両親の考え方の影響が大きかったんですね。周りの環境と自分の考え方のギャップを感じることはなかったですか?

さびと。:家庭環境が違ったり、個人の意思や好きなものは違うので、差を感じることは当たり前にみんながあると思っていて、それが悪いことだとはあまり思っていないです。僕は、誰かに言われたからこうしなきゃいけない!というように、まわりに流されることがあまりない人間なので、自分が大事にしたいものは大事にします。芯や軸は基本的には変えずに、何が大事なのかは自分で考えるという感じです。

記者:ブレない軸は大事ですね。

何を伝えたいのか、観る人に少しでも考えてみてもらえたら嬉しい

Q:さびと。さんが自分の作品にこめる思い、一番伝えたいメッセージとは?

さびと。:色々ありますが、考察をしている立場の人間なので、直球でわかりやすく伝えるよりも、自分が伝えたいことをみんなに考えてもらうということを意識しています。今回僕が発信したいと思っているアニメは、普段YouTubeで心がけているような、多くの人が何を観たいのかを考えて発信内容をつくるのとは逆なんです。自分が伝えたいものをどんどん皆さんに観てもらう、というものになります。なので「なぜこの表現がされているんだろう」「どういう意図があるんだろう」「この作品の中でこの人がこういうことを言っているのはどんな伏線があるんだろう」などを、知って欲しいのではなくて、観る人に少しでも考えてみてもらえたら嬉しいなと思っています。

記者:観る人に考えてもらうことで、さびと。さん自身も自分が伝えたいことをさらに引き出されたり、共有共感するプロセスを楽しみたいのかなという印象を受けました。それ自体が、一方通行ではなくて、双方向のコミュニケーションツールになっていく感じがして、ワクワクしますね!
さびと。さんの柔らかい感性と深い考察眼がどのように作られてきたのか、お話が聞けてとても興味深かったです。

今回はお話を聞かせていただきましてありがとうございました!

◆さびと。さんの活動情報はこちら↓↓↓
YouTubeメインチャンネルhttps://www.youtube.com/channel/UChseO6O70iFxZ06eE4uq5KA
YouTubeサブチャンネル:【アニメ】傾奇屋のお仕事!!
https://www.youtube.com/channel/UC0HdHnzt25Pc9pYgHQxuaqg?guided_help_flow=3
ツイッター
https://mobile.twitter.com/Sabito0221?s=06

【編集後記】
今回インタビューの担当をした、福田と高山です。細やかに作者の意図を読み取り、歴史的背景やストーリー描写とつなげた考察動画をたくさんアップしているさびと。さん。コツコツ継続した努力をしながら、自身の世界観を大切にして、新しい出会いと創造感覚も楽しめる、バランス感覚をもつ方だなという印象を受けました。若者たちがどんどん自己表現していくようになったら、日本が元気になってくると思います。多くの人の感情を動かす若きクリエイターとして輝いていってほしいです。応援しています!

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