一人ひとりを大切にし、個の時代からコミュニティの時代を創っていく書家 “柴崎翔吾さん”
天然石を通じて目の前の人の求める幸せのサポートをする。書家でありながら、大阪・心斎橋で完全予約制天然石屋の店長をされている柴崎翔吾さんにお話しを伺いました。
柴崎 翔吾さんプロフィール
出身地:兵庫県西宮市
活動地域:大阪心斎橋界隈
経歴:夏目漱石、新渡戸稲造、福沢諭吉が絵かがれている旧紙幣が世の中に出た年1984年5月5日生まれ。高校球児の憧れの地 甲子園球場のある街で生まれ、小さいころから頭脳はからっきしダメなスポーツ少年。幼少期からボーイスカウトに入隊し、自然を通してさまざまなことを学び、海外派遣をしてもらえるまでになるも部活動との兼ね合いがうまくいかず20歳で退隊。その後、路上に座ってあなたの目を見てインスピレーションを受けで言葉を書くということを始め、7万人以上の方々にメッセージを送る。(2019年現在)2016年からお客様の人生に伴走者と関わる完全予約制の天然石屋となる。
現在の職業及び活動:日本の歴史や文化を知る神社参拝ツアーや国内産精麻を扱う麻護人(あさもりびと)として活動しながら令和に入って路描き家(書家)として活動再開
座右の銘:偶然の出会いなんてない すべての出逢いは必然である
日本の文化、歴史を継承していく仕組みをつくる
Q.今、柴崎さんはどんな夢やVisionをお持ちですか?
柴崎翔吾さん(以下、柴崎) 次の世代への仲介役ができればなと思っています。
これまで書家をしながらたくさんの職人さん達と触れ合って、職人さん達のことをいかに知ってもらうかが重要だと思いました。まず職人さん達が作っているものを知ってもらい、魅力があれば買ってもうことができ、次の生産に繋がっていく。
職人さん達を世の中に出す、もしくは作ってるものを世の中に出す。それを通して日本の文化、歴史を知ってもらいたいので、その仕組みとコミュニティを融合させたいなと思っています。
世代を超えたコミュニティづくり
Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?
柴崎 3年後の38歳に店舗付きの住居を持ちたいです。
リタイヤした親世代は今までの世の中を創ってきたのに、仕事を辞め肩書きがなくなった瞬間に役割を失ってしまう。
その人たちが子ども達と触れ合うことで「まだ役割あるよ」と伝えたいと思いますし、核家族化している子ども達におじいちゃん、おばあちゃんの昔話とかけん玉とか独楽を教えることで知恵の循環が起こっていくと思っています。
世代関係なく繋がるコミュニティを作っていきたいと思った時に、お店がいいのかなと思いました。
目に見えないことを大事にする
Q.その目標や計画に対して、日々どんなことを大切にされていますか?
柴崎 今はコツコツと根を張ることです。
何か変わるまでやってみたら何かあるかもしれない。“棚から牡丹餅”という言葉の意味を知って、棚の上にお餅があって僕らが足踏みし続けているからその振動で牡丹餅が落ちるというような現象化が起こるんだと思うんです。
だからこそ途中で動きを止めちゃうと落ちてくる前だから何も変わらない。
同じようなことが日常にたくさんあるんじゃないかと思って、一流の人は見えないことを大事にしていますしね。
これを植物に例えると、目に見えるのは土から上の部分なんですが、根が下にしっかり張られていなければ、何かが起きたらすぐ流れてしまう。
これまではやり方とか見せ方ばかり頑張ってきたんですが、これからは地道にコツコツと根を張るように誰にも知られないかもしれないことをやり続けようと思っています。
記者 これからは高さではなく深さの幸せ・成功が重要になってきますね。
育った環境にコミュニティというものが自然とありました
Q.今の夢を描くようになった背景には何があるんですか?
柴崎 幼い頃、コの字型に家が連なっている長屋に住んでいました。学校をズル休みすると向こう側の家に住むおばちゃんから「学校行きな」と言われていました。なんかもう映画「三丁目の夕日」の時代です。でもそういうのがあったから学校休んだらおばちゃんにバレるから学校行かなきゃみたいな。
また、20歳の時にアルバイトをさせてもらった“もりさいくる”という自転車屋さんが理想のモデルになっています。
もりさいくるは一般のおばちゃんからオリンピック選手まで来る自転車屋さんで、そうした選手は自転車を整備して各地の大会に飛ぶわけです。そして大会が終わったら自転車と選手が戻ってきて、お土産を店主の森さんが調理してみんなに振る舞う。
日常的に普通のお客さんが店の奥に入って団欒したり、店の前の公道に椅子を並べて座ったり。
もりさいくるには人が集まる魅力があり、森さんは損得勘定抜きで先義後利を実践してる方です。もりさいくるという一つのコミュニティを見ていたのでそれに近しいものをしてみたいなと思っています。
※先義後利・・・道義を優先させ、利益を後回しにすること
Q.柴崎さんが人のご縁を大事にされるようになったのはいつからですか?
柴崎 21歳から書家として路上に座って見上げる世界からスタートし、人とのご縁が大事であることを実感しました。
しかし、そのご縁はお金というものに切り替わり、人がお金がに見えて一筆書けばいくらになるかみたいに損得勘定で動くようになったり、テレビに出演したことを武器にいつまでもそのプライドにすがる自分になったりしました。
すぐにお金に切り替えようとしていたので、影響力のある方々に近寄って可愛がってもらって、ヒルのように吸い取って甘みが十分だなと思ったら次の人に行くみたいなことをしていました。
それで痛い目にも合いながら、やっぱり人が大事だなと気づきました。
最後に読者の方々に一言メッセージをお願いします。
柴崎 習うより慣れろ。地味でコツコツしたことが意外に自分の身を助ける。何に時間を費やすかが大事だと思っています。
今はインプットばかりしてる人が多いと思います。逆にアピールしないものの方が意外に人は興味持つなという感じがするので習うより慣れろ、地道にコツコツとやってね。
記者 柴崎さん、今日は本当にありがとうございました。
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【編集後記】
今回インタビューの記者を担当したCallingerの帆足と中村です。
人との出会いからくる気づきを大事にされることが伝わってきました。
取材中に奥様にもお会いしたのですが、奥様とのパートナーシップが素敵で、お互いの得意不得意がちょうど良く噛み合っていてバランスが最高でした。
最後に書まで描いて頂きましたが、書家としてのスイッチが切り替わった時の柴崎さんの目はすごかったです。
柴崎さんのこれからのご活躍を応援すると共に楽しみにしております。