ライフワークのテーマは「幸せの専門家」 株式会社シンクスマイル 代表取締役 新子明希さん

19歳から起業、経営では約30年続けている新子明希さん。これからどんなビジョンを持っているのか、どんな思いを持っているのか、お話を伺いました。

プロフィール
出身地:大阪府
活動地域:大阪・東京・時々ベトナム
経歴:1972年大阪府生まれ。2007年シンクスマイル設立。現在は、社内モチベーション向上SNS「ホメログ」や「RECOG(レコグ)」を社内開発、販売している。「称賛文化の形成」や「従業員エンゲージメントの向上」を促進させるアプリの開発販売を通じて、毎日の「働く」が楽しくなる世の中の形成を目指している。
現在の職業および活動:株式会社シンクスマイル代表取締役
座右の銘:天は自ら助くる者を助く

「働く人がチャレンジしやすい国にしたい」


Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

新子明希さん(以下、新子 敬称略) 仕事と検索した次にどんなキーワードがでてくるかご存知ですか? だいたい「嫌だ」「失敗」「辛い」などネガティブなキーワードがでてきます。現在やっている働き方改革も、「仕事=嫌」というイメージが前提で、それを改善しようとしているように感じます。嫌なのを変えるだけでは足りないと思っていまして、さらに「こうなったらいいよね」という向上するイメージも一緒にもっておかないと日本の生産性が上がらないと思います。そのためにも社内の感謝の気持ち、「ありがとう」を増やすことで働くこと自体のイメージを変えていきたいと考えています。感謝されると自分のやっていることに対する意味価値も高まります。そうすることで働く人が1番輝く人になっていけばいいなと思います。
もし感謝の気持ちが溢れる企業が増えたら働く人たちも自信感を持ち、今以上に起業にチャレンジしていく人たちも増えていくでしょうし、チャレンジする人たちを応援する社会にもなると思います。
今のままでは働くこと自体が嫌で、日本の生産性が下がってしまいますが、働くことが楽しくチャレンジしやすい社会になれば、日本はまじめで頭がいい人たちもたくさんいるので、まだまだ世界と戦える武器があるなと感じています。

Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

新子 弊社は「RECOG(レコグ)」というチームワークアプリを提供しており、働いている中の「ありがとう」を可視化していくというサービスです。働いている中で、その人が何回「ありがとう」と言われたのかのデータを残していき、いずれ自分が感謝されたデータを持ち歩くような未来にしていきたいと思っています。
例えば転職する際に感謝されたデータがあれば、その人の価値や他の人からの評価もわかります。スキルだけでなくパーソナリティなところで個人と企業のマッチングがしやすくなると思います。
2025年までには4500社、73万人にご利用してもらえるよう目指しています。

Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?

新子 活動としては、HRカンファレンスなど年に20回は登壇することや場合によっては私自身がサービスの提案をしにいきます。
活動する中で大事にしているのは、弊社のサービスは共感型のサービスだと思っていまして、「未来こうしていきたい」というところにどれだけ共感してもらえるかを大事にしています。
私たちのミッションでもある「仕事と検索した時にポジティブな言葉がでてくる国にしたいんです!」という約束に共感してもらえるかどうか。ただ離職率が下がりそうだから、という目先のことだけではなくて未来を共につくりませんか?という提案をして、そこに賛同してもらえることを大事にしています。
また、弊社のお客様は、素敵な社内文化をつくろうとされており、尊敬できる方々ばかりです。人を大事にしようと思うから感謝の気持ちを持っている方々も多いので、私自身もお客様から学び、サービスを進化させていく姿勢でいます。

Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

新子 17歳の時にアメリカを友人と一周し、ボストンでMITの経営学の講義を聞く機会がありました。その時、講演していた起業家が「経営は幸せを設計する人だ。幸せのエンジニアが経営。」という話をされていました。
それがとても胸に刺さり、私もライフワークのテーマとして「幸せの専門家」になりたいと思いました。
人生の生きていく中で、1日の時間の中で仕事の時間がほとんどです。その仕事が楽しくなかったら辛いですよね。だから仕事は楽しく、19歳の起業の時には月曜日に足が重たくなる会社はつくらないと決断しました。
また社内で1番褒め合う会社にしていく中で、最初は自社内で使っていた「CMOS(シーモス)」という社内評価システムがテレビでも取り上げられるようになり、いろいろな企業の方からご連絡をいただき、社会的にも仕事が楽しくないという雰囲気があることをより実感しました。そこからチームワークの向上や働く人たちが輝く社会にしたいと思いようになり「RECOG(レコグ)」が誕生しています。

Q.アメリカの起業家のお話が心に刺さった背景には何がありましたか?

新子 もともと色々なところに行きたい思いは幼い頃からありました。高校生のころに宇宙飛行士の毛利さんが宇宙にいったのがとても羨ましかったですね(笑)宇宙は行けないけど、自由な国アメリカに行こう!と思い、アメリカに行きました。今からみると体験主義で行動することが大事だと思っているのですが、当時の私からみると、アメリカに行ったことによって、日本の当たり前が当たり前ではない、自分の中の物差しが変化してくことを感じました。多民族多言語国家でもあるので、その辺のカフェに行っても、黒人、白人、アジア人と、日本のカフェとは全然違う風景を見たり、不良の喧嘩の仕方も違ったり(笑)日本とは違う体験をたくさんしました。その中で行動することで今までに見えないものが見えてくる、それが新鮮で面白かったです。いろんな人がいて、いろんな特徴がある人たちをどう幸せにできるのか?と考えたときに経営が、多くの人を幸せにできるんだと、アメリカの経営者のお話を聞いて思いました。
これからも行動することで、変わっていくものがありますし、色々なことを知ることで自分の好きとか苦手とかがわかり、どんどん自分を知っていくことにもなると思います。今からも楽しくなる未来に変えていきたいですね。

記者 明るい未来に向かう思いと、人をとても大事にしている思いがあるからこそ、経営をずっと続けることができたのではないかと感じました。
本日は貴重なお話、ありがとうございます。

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新子さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
●株式会社シンクスマイル HP
https://5smile.com/

●チームワークアプリ「RECOG(レコグ)」
https://www.recog.works/ja/

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【編集後記】
今回、インタビュー担当させていただいた清水と坊上です。
お話しする中で、ご自身ともとても向き合ってきたのではないかと感じました。
今の日本では働くことが楽しくないと思う人も多いかもしれませんが、働くことが楽しく、周りと協力しながら美しいチームプレイが組める日本社会にしていきたいと引き締まる気持ちです。
これからの活動も心から応援しています!

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