『子供が力強くイキイキと生きていける社会を創る』せかいく 代表 関口 真美さん

幼稚園やインターナショナルスクール、多くの海外経験を活かして、子供がイキイキと生きていける社会を創られている、せかいく 代表の関口 真美さんにお話を伺いました。

【プロフィール】
出身地:
栃木県
活動地域:東京都、栃木県
経歴日本の幼稚園に幼稚園教諭として6年勤務(うち3年は主任と担任を兼務)。その後、国内インターナショナルスクール2社にて保育士兼副担任として約6年勤務。幼児教育歴は12年以上。約2,000組の親子の成長をサポート。
現在の職業および活動:幼児教育迷子のコンサルタント。0-6歳のお子様を育てている方へのコンサル、講座、講演。
座右の銘: 『Think Globally Act Locally (シンク グローバリー アクト ローカリ―)』 → せかいく的解釈=子供が将来、地球上どこでも堂々と活躍できるように、人間の土台となる幼少期をしっかり固める。

大人が楽しむことが大事

Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

関口 真美さん(以下、関口 敬称略):人生100年時代と言われ、先が未知数な時代だからこそ、子供が力強くイキイキと生きていける社会を創ることです。今の日本は若者の自殺率が高く、海外と比べて自己肯定感が低く、「日本に生まれてきたからダメだ。日本人でいるからダメなんだ。」という風潮があり、日本に対してマイナスで観ている印象があることを感じています。親御さんと話していても、親自身が英語コンプレックスがあるので、とにかく留学やインターナショナルスクール(以下、インター)に行かせようとします。親の自己肯定感が低いままなので、子供も低く育てられてしまいますし、そのため子供たちが自分らしく生きていけません。今後グローバル化していくのは間違いありません。だからこそ英語教育を含め、ちゃんとした幼児教育が必要だと思います。
 子供から「大人って大変そう。お父さんやお母さんになるとめんどくさそう。」という声を聞きます。それを「日本人に生まれて良かった!大人になっていくのが楽しみ!」と思えるような社会にしていきたいです。そのためには、大人が楽しむことが大事だと思います。”子供のため”に幼・小学校受験をするにしても、インターに通うにしても、留学するにしても、親が無理して過ごす環境であれば、子供も自然とその環境は嫌になります。教育環境の選定には、”子供のため”+親自身も楽しく過ごせる環境を選ぶことが重要だと思っています。
 また、電車やバスでベビーカーを引いていると「場所を取って邪魔だ」と舌打ちをされたり、飛行機の中で子供が泣くとため息をつかれたりもします。そうすると子供と一緒にリラックスして旅行もできません。もっとみんなが気軽に旅行が楽しめるように、壮大な夢ですが「空飛ぶ保育園」を作りたいと思っています。機内には保育士も乗せて、飛行機の中で子供が泣いても周りを気にすることなく、親もリフレッシュしながら海外にいくことや旅行も楽しめるようにしていきたいです。それを通して本物や本場を、子供だけではなく親御さんも感じて頂ける機会を増やしていくことが、グローバル教育にも繋がっていくと思っています。

記者:子供の教育を考えるからこそ、大人が楽しむことが大事というお話はすごく納得ができました。この理解が広がって行けば、子供も親も楽しめる社会ができていくことを感じ、とてもワクワクしました。

Q.「子供が力強くイキイキと生きていける社会を創る」を叶えるために、現在どのような活動指針を持って、どのような(基本)活動をしていますか?

関口親御さんが苦しんでいる顔を見てきたので、笑顔にしていくことが活動理念です。0~6歳の幼児教育は本当に大切です。建物でいうと基礎ですし、土台にあたります。お金は取り返すことができますが、子供の時間はやり直しが利きません。幼児教育を選択する際に「せっかくお金をかけたのに、ここじゃなかった」と思うのはとてもショックです。この情報過多の時代だからこそ、親御さんの考え方改革が必要だと思います。それぞれのメリット・デメリットもわかった上で、周りに流されず親御さん自身が選択できるように、親御さんの自己肯定感を高め、「私はこういう子育てをしたいので、この教育を選びます。」と堂々と自身で選択出来るようにしていきたい。親御さんの在り方が変われば子供も変わるので、自信を持って子育てができる家庭教育のサポートをしていきたいと思っています。

記者:関口さんが現場で感じる多くの親御さんの涙を感じましたし、それを解決していきたい強い意志を感じました。

Q.そもそも、「子供が力強くイキイキと生きていける社会を創る」という夢を持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?

関口幼稚園を辞め、インターで働くようになったことがきっかけでした。そこで経験したのは、理想と現実のギャップでした。私の勝手なインターのイメージは、「最先端の教育」「自由な雰囲気」などでしたが、実際に入ってみるとそのスクールでは英語の詰め込み教育であったり、イスに座らされる時間がとても多いことを見た時は、「こんなことをやっているんだ」とただただ驚きました。また、先生方も接し方が上手な方もいる半面、幼児教育の資格も持たれてない方も多くいて、その方の子供に対する接し方を見た時にも驚きを隠せませんでした。
 そんな中で、ある親御さんから「こんなハズじゃなかったのに」という言葉を聞いた時に、すごくショックを受けとても悲しい思いをしました。インターと聞くと、凄くいいイメージを持たれている方が多くいらっしゃいます。もちろんインターのメリットも沢山あります。しかし物事には、メリットもあればデメリットもあります。デメリットのことを知らずに入って、親御さんも子供もどんどん元気がなくなっていく姿を見た時に、「客観的なことをもっと伝えないといけない!」と思いました。伝えることで、親御さんに考えて頂く機会を持って欲しいと思い、独立することを決めました。

記者:ネットや口コミだけではわからない、現場の涙、悔しさがすごく伝わって来ました。この悲しさが今の関口さんの力強い活動に繋がっていることが理解できました。

Q.インターで働かれるようになった背景には、何があったのですか?

関口私の両親は過保護で、私は知らないことをやるのが好きだったのですが、それを両親に伝えると肯定されるのではなく「それ大丈夫なの?」と心配されることが多くあり、それがすごく嫌でした。両親が私にだけ目を向けてくれていたのが、嬉しくもあり、逆に凄くプレッシャーを感じていたんだと思います。
 好奇心旺盛で将来色々とやりたいことがあったのですが、そんな中で高校の職業体験でたまたま幼稚園に行くことになりました。毎日来る子供は同じでも、毎回違う表情であったり、行動をする子供を見て「すごくおもしろい」と思い、そこで幼稚園の先生になることを決めました。実際に働いてみるととても大変な業界でしたが、6年間働き、主任も経験させて頂きました。子供たちといることは凄く楽しかったのですが、その後園長になるのは違うと思い、次のステップに移ることを決めました。それを考える中でもともと海外好きだったこともあり、短い期間だけ旅行会社で働いてみることにしました。しかし、働く中で旅行は自分で行く方が楽しいと思い旅行会社で働くことを辞めました。再度探す中でやっぱり子供が好きですし、海外にも関心があったため、行きついたのがインターでした。話を聞く中でとても魅力を感じそこで働くことにしました。

記者:関口さんが本当に子供が好きなことが伝わって来ましたし、幼少期に感じていた親との違和感も今の事業に繋がっていることを感じました。

Q.読者の方へ一言お願いします。

関口:「貴方も楽しんでいいのです」。日本にいると子育てしずらい国と言われますが、子供に100%注ぐのではなくて、貴方自身もグローバルや多様性を楽しんで頂ければと思います。
何か迷うことがあれば、お気軽にお話ししましょう。

記者:関口さんがこれからの時代を見据えて、今本当に必要なことは何かを話して頂き、とても共感するところがありました。親御さんの考え方改革を通して子供も元気になる。そのイメージがすごく沸き、とてもワクワクしました。貴重なお話ありがとうございました。

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関口さんの活動、連絡については、こちらから↓↓

HP:https://sekaiku.com/

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【編集後記】
インタビューの記者を担当した不知、夢野、坊上です。
関口さんの話されている時の表情やジェスチャーがとても印象的で、体全体から伝えたい思いを感じました。ご自身が現場で感じてきた問題意識を解決することで、これからの幼児教育が変わっていく片鱗をみました。幼児教育の方向性で迷われている方には、ぜひ会って頂きたいと思える魅力的な方でした。関口さんのますますのご活躍を楽しみにしております。

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