「人の可能性を広げる新しい教育サービスを提供する」株式会社 noFRAME schools代表 渋川駿伍さん
人の可能性を広げる新しい教育サービスを提供する、”渋川駿伍さん”からお話を伺いました。
渋川駿伍さんプロフィール
出身地:長野県
活動地域:東京都
経歴:高校卒業後、1年間のギャップイヤーを取得する。インターンシップや日本一周ヒッチハイクを経て、翌年MITxMicroMastersの1期生として進学。同年、株式会社noFRAME schoolsを創業。
現在の職業および活動:株式会社 noFRAME schools代表、ポップコーン協会会長
座右の銘:「Live As Though You’re Living a Second Time.〜2度目の人生であるかのように生きろ〜 by Viktor E. Frankl」
「存在証明・生きる意味」
Q1、どのような夢やビジョンをお持ちですか?
渋川駿伍さん(以下、渋川):ぼくの中で人生のミッションというものがあります。
それは、“この社会のワクワクの総量を増やすこと”です。
それがぼくの存在証明であり、生きる意味です。
「学習コンシェルジュ」
Q2、それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?
エドテックと言われる教育(エデュケーション)とテクノロジーを掛け合わせた領域で起業をしました。
ぼくの会社のサービスは、学習コンシェルジュというチャット型のコンシェルジュサービスです。
何かを勉強したいという学習者とチャットでやり取りする中で、その人に最適な学習を提案して勉強をモチベートしていったり、目標達成をサポートするサービスです。
記者:どんな勉強をサポートしていくのですか?
今はプログラミングの学習に特化しています。
これから、英語学習だったり、資格の勉強、受験勉強 といろんな勉強のサポートをしていきたいです。
人は、やりたいことや、その人の特性があって、それがマッチした時に一番エネルギッシュに活動的に、何でもできるようになるんです。
まず何かを始めたいって時に、何かしらスキルを習得したり、何かをインプットしますよね、その過程を最適化していくんです。
右脳が強い人、左脳が強い人などによって動画での学習が効率的だったり、テキスト、本で勉強するのが最適解だったり、その人にとってのピッタリがバラバラなんですね。
そういったところを、こちら側で提案していって最適解を提供していくといったサービスをつくっています。
Q3、その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?
自分がワクワクするか、それを周りのみんなにもワクワクしてもらえるか。
これが、ぼくの中の行動指針としてあるんです。
これは会社においてだけではなくて、自分が何か意思決定する時には、いつもそこに照らし合わせて考えています。
自分がワクワクする部分と周りの人がワクワクする部分、その重なったところ。
それをすごく意識しています。
「ワクワクという感情」
Q4、そもそもその夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?
ぼくの中で小中学生のときから「何で自分は生きてるんだろう、産まれてきたのだろう」とすごく悩み、考えてきたんです。
そこから、“自分が生きた証明”を社会に残したいと思うようになりました。
例えば 、小学校の時は、卒業文集の中に、その時代を代表するニュースが載っている箇所がありますよね、2003年はやぶさ打ち上げとか、誰々がノーベル賞受賞とか。
この中に自分が載ればいろんな人に見てもらえる、何かそういうのありだなと思っていたんですね。
でも、だんだんと歳を重ねていくと、そのような記憶の残り方ではなく、
“自分がこの時代に生まれる前よりも何か変化を残していること”
それが生きた証になるんじゃないかと思ったんです。
次に、じゃあどうやって何を増やしていけばいいんだろうと考えたときに、”感情”にフォーカスしました。
増えても増えても困らない、多ければ多いほどいい感情って何だろうと考えたときに、それが僕の中で”ワクワク”だったんです。
Q5、その発見や出会いの背景には、何があったのですか?
幼稚園、小中学生のとき、ずっといじめられていたんです。
それがきっかけとなり、何でここに生まれているんだろう、この時代に生きているんだろう、そのような問いを立てるようになったからです。
Q6、夢やビジョンを具現化していくときに、一番大変だった時は、どんな時でしたか?
まだまだ夢半ばなのですけども、毎日が大変です。
1年前に想像していなかった悩みを、今しています。
それも、どんどんハードルが上がっている感覚があるんです。
起業前は、いろんな人に会って、いろんな人とお話しして学ぼうと考えていました。
起業してからはアウトプット、何かを生み出すことに集中しようと、人と会う時間を減らしていったんですね。
本当にそのような感じで生きていたら、友達から誘われなくなっていったんです。
だんだん皆が離れていく感覚があって、それはすごい孤独でしたね。
あと、ギャップイヤー(※1)とったときも、別の孤独感があったんです。
同い年の友達はみんな大学に進学して、僕だけ日本一周ヒッチハイクで回っていたりとか、何しているんだろうみたいな。
ふと、一人になった時に焦燥感というか、これでいいのかなって、ずっとずっと考えてました。
それもやっぱ同じように、寂しさだし、同じ選択をしている人がやっぱり少ないからというのがありましたね。
「毎日、幸せを感じることができる理由」
Q7、夢やビジョンを具現化していく時に一番嬉しかった時は、どんなときでしたか?
やっぱり人を笑顔にできたときは、めちゃくちゃ嬉しいですね。
ぼくの定めているミッション“社会のワクワクの総量を増やす”というのは、あえてぼくの中では、定量的に評価や判断できない軸にしました。
それは、すべてぼくの主観の中でジャッジしているんですね。
だからこそ、ぼくの中で少しでもその感覚を味わえていれば、それは自分の生きてる意味にも繋がるし、生きがいにも繋がるということなんです。
毎日、めっちゃ幸せなんですよね。
これはぼくが定めたミッションがゆえに、毎日そういう喜びを感じることができるんです。
「生きることが本業」
Q8、これから美しい時代を創っていくために何が必要だと思いますか?
やっぱり、ワクワクという感情ですね。
ぼくは、今の会社だけで終えるつもりはなく、また別の新しい会社をつくったりということを、どんどん繰り返していきたいんです。
その会社は、別に株式会社でなくてもいいんです。
人が集まってコミュニティーとして何かを成し遂げていくようなもの。
そういったものをどんどんと世の中に生み出して、社会実験を繰り返していきたいんです。
ぼくが今やっている学習、勉強というものは、それが大好きな人以外にはある意味、嫌われるものだったんです。
でも、少なくともサービスを使ってくれている今のユーザーの人たちは、学習に対して楽しいという感情がプラスで芽生えているんですね。
これってすごい面白いと思って。
もっともっとそれを他のものでもつくっていきたいですね。
だけれども、さっきのワクワクの総量を増やすという、その価値観に基づくと、何もしなくてもいいなとも思っているんですよ。
それがどういうことかというと、ただ生きているだけでも、ワクワクという感情は増やせるのではないか。
例えば、こうやってお話してる時もそうですし、誰か大切な人と一緒にいる時でもそうですし。
会社を起業するとか、大それたことをしなくても、ぼくはいいなって思ってるんです。
これを決めた時に、”生きることが本業だ”ということがわかりました。
だからこそ、逆接的に今やってる会社だったり、いろんなプロジェクトっていうのは、ぼくの中で本業が生きることだとしたら、それらが全部、趣味。
趣味だからこそ本気で遊ぶ感覚で取り組める。
そういう風に捉えています。
記者:以上でインタビューは終了です。
常に自分自身の中に問いをもち、その答えを発見し、検証を繰り返して現実化させていく、その精密な知的センスが本当に素晴らしいと思いました。
本日は貴重なお話、ありがとうございました!
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(※1)ギャップイヤー:高校卒業してから大学進学するまでに、1~2年間、バックパッカーやボランティア、インターンなどをして経験や学びを深める時期。
渋川駿伍さんの活動、連絡についてはこちらから↓↓
Twitter:https://twitter.com/keelerx
HP:https://noframeschools.com/
【編集後記】
インタビューの記者を担当した小山です。
今までイメージしたことがなかった新しい未来教育の方向性をつくっていくリーダーになる、そんな品格をもった渋川さんでした。
今後の更なるご活躍を楽しみにしています。