子供が「ああなってみたい」「こうなってみたい」っていう大人を増やしたい 株式会社443代表 稲垣佳美さん

女性推進や働き方改革など、社会情勢が大きく変化している現代。社会の流れは表面的には変わっても、本当に女性が活躍できるまでの意識が育っていなかったり、疲れた大人や夢や希望を持てない子供が増えている。そんな社会に対し、今の世代がワクワクするよう活動されている稲垣さんにお話を伺いました。

プロフィール
東京都出身。
株式会社443代表 相談業歴17年で1万件。女性集客で年商1千万の起業家育成。セミナー実績600回のべ4000人。会員150人443倶楽部主宰。700人の女性の新しい働き方委員会代表。企業・小中高で講演。

社会で活躍する女性を増やす

記者 どうぞ宜しくお願い致します。

稲垣佳美さん(以下、稲垣 敬称略)どうぞ宜しくお願い致します。

記者 夢やビジョンについてお聞かせください。

稲垣 私が考えるビジョンは、夢とは別なんです。夢は個人で自由に思うもの、ビジョンは社会と結びついているもの。なので、自分が活動してきた内容や出してきた成果、社会に対するマーケティング、というところでビジョンを考えています。私が女性の活躍というのを掲げているのも、会社の中で女性が管理者に登用される機会が増えたり、女性の活躍や新しい働き方改革という社会情勢の中、これまで女性の活躍に関わってきたり、相談を受けてきたので、それなら女性の活躍をうたっていく方がビジョンとしてはまともかな、と思ったんです。
 ですので事業の方向性としては、起業もそうだし、働き方もそうだし、社会で活躍する女性を増やすという事をメインに行っています。そして、出来ればアメリカ並みに、アメリカは男女関係なく能力がある人が重宝されるので、そういう日本になったらいいかな、と。これまでは女性が男性のようにキャリア教育や、ビジネスを学んできていないので、どういう風に活躍するかっていうのを提供しているんです。
 女性の活躍を掲げてはいますが、男性社会の中で活躍できる女性が少ないんです。そこまで水準が上がっていない現実があるので、そこに手をいれたい。どうせビジネスをやるんだったら、そういう事業展開の方向性を持っていた方が面白いし、チャレンジがあった方が面白いかな、と。社会の役に立つことがビジョンだと思っています。

記者 ビジョンに対してどんな計画を立てているんですか?

稲垣 無いんです。女性の働き方委員会というのも、始動したのは今年の初め位ですし、今後どういう風に転んでいくのかは分らないので、元々あまり計画しないんですよ。臨機応変にやっていくタイプなので。プランがあると、プラン通りにならなかった時が大変だから。方向性だけ決めてプランは立てない、というやり方を採用しています。繰り返しやっていく中で、どういうニーズが出てくるか、どういう事がおこってくるか、というのを見ながら、その都度決めていくっていう感じですよね。事業展開としてはまだプランを立てる時期じゃないかな。

記者 起業したきっかけとは何だったのですか?

稲垣 会社員が向いてなくって、最終的に27歳くらいでクビになったんです。その時に、自分でやった方がいいな、って。当時、2000年位だったんですけど、その頃女性が起業するとなると、アロマセラピスト位しかなかったんですよね。6年位、自宅サロンをしていました。それをやっている時にお客さんが帰らなくて。マッサージより話をする時間の方が長かったんですよね。マッサージよりもカウンセリングしている方が評価されたんです。 主人の都合で一度アメリカに行ったのですが、数年後に帰国すると、日本でコンサル業が業態として出てきていて、結構そういう人が売れていたんです。それまでは「相談する」という事にお金を払う風潮じゃなかったから、マッサージをやって相談するという、他を混ぜないといけなかったんです。それが相談にお金を払う風潮になっていたのでチャンス!と思いました。ずっとネットで集客していたので、これだったらお金になるなと思ったから、コンサル業に入った感じですね。

記者 お話を聞いていると、社会と個人をつなげるポイントを見られているんだなと、思いました。

稲垣 そうですね、興味があるんですよ。元々マーケティングに興味があるし。どうせやるんだったら社会を動かすくらいやらないと面白くない。あんまり人には興味はないんですけど、社会には興味はあります。ずっと社会情勢を見ていたんです、子供の時から。社会心理学とか、すごく興味がありますね。心理学に興味を持ったというのも、結局一人一人が集団を創っているから。例えば、売れる、売れないも集団じゃないですか。集団に売れれば売れる。でもなんで皆それを買うのか、っていうのが面白かった。

記者 ご家族の中で、どなたか社会に興味があった方がいらっしゃったんですか?

稲垣 全然。むしろ、なんで自分の家族はこうなのかな、って思ってました。結構、逆境が多い人生で、父親はずっと病気で働けなかったので、母親が全て家計の事をやっていたんです。お金もなかったし、母は酒乱。ネグレクトでしたし、そもそも親は自分たちの事で忙しいので、子供に関心がこなかったんです。
 子供は環境を替えられないので、当時は死ぬことしか考えていませんでした。親に対して怨みがあったので大変だったけど、この齢になると思い出話にもなるし、社会人になって、自分で稼いで自分で生活できるようになったのが良かったですよね。
 自分に対しても、親に対しても、「なんでそうなのか」という事に興味があったし掘り下げたかったので、そういう経験があって「現実を見る」という視点は生まれたんだと思います。

今の世代が活き活きすれば、それが次に繋がる

記者 社会を動かせるなら、女性が活躍するのにどんな社会の変化を求めていらっしゃるんですか?

稲垣 男女関係なく才能が認められる事と、多様性が認められることですね。才能ある人達が埋もれない、ということ。文化的背景があって制約が多いじゃないですか。でも世の中って、女性が思うほど悪くないと思うんですよ。そんなの、選択するだけの話であって、自由さなんて幾らでも手に入ると思うんですが、それがメンタルや社会的背景で自由じゃないって思い込んでいる。それが自由になると、もっと自分の周りが楽しくなりそうだと思っています。
 女性自身が本当はもっと自由であることに気付けば、明るい社会になるんじゃないか、って思っているんです。親がこの実社会に対して「世の中はつまらない、酷い世の中です」って姿を見せていたら、子供達は夢も希望もない。既にビジョンを持てない子供が増え、問題になってきている。次世代を考える時に、今の世代が活き活きすれば、それが次に繋がる。子供が「ああなってみたい」「こうなってみたい」っていう大人を増やしたい、それが最終目標。でも、それを言うのはまだまだ早いので、その為には自由さだったり、大人になっても、あんなに沢山選べるんだ、って子供に思って貰いたい。
 私は逆に社会人になってよかった。子供の時は制約があって自由に選べないけど、「自立する」「社会人になる」っていうことは、選択肢が増えるという事だから。でもそれをやっている大人がいないから、社会人になってもなんかのレールに乗って、なんかの枠の中で生きるしかない。そうなっているから、世の中おかしくなっていると思っているので、子供達には夢を持って欲しいと思っています。

記者 子供が夢や希望を持てるような、社会を作っていきたいですね。本日はお時間頂き、ありがとうございました。

稲垣 ありがとうございました。

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【編集後記】
今回、記者を担当した住吉と杉本です。稲垣さんのお話をお伺いし、明るさやパワフルさの奥に、女性だけでなく次世代への思いが溢れているのを感じました。稲垣さんの更なるご活躍、応援しております!


この記事はリライズ・ニュースマガジン”美しい時代を創る人達”にも掲載されています。

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