「愛し、愛され満たされる」アコズマジック代表 片山あこさん
北海道でメイクとファッションのコーディネートを10年間に渡って活動し続けておられ、人気ブロガーでもあるアコズマジック代表片山あこさん。表現豊かな笑顔と言葉の背景を伺いました。
プロフィール
出身地 北海道
活動地域 北海道、東京都を中心に
経歴 銀行員、営業管理職、医療事務、美容部員を経て、2010年アコズマジック起業。ブログ1本からで予約即満席となる。その後もロケ撮影、スタジオ生放送などでも活躍。2014年にサロンを一時中断するが、2015年に再開。予約3ヶ月以上待ちの予約の取れない状態が2年ほど続く人気イメージコンサルティングサロンとなる。FM AIR‘Gスパークルスパークラーのコーナーを担当。現在は、ファッションマジックというオシャレ迷子&初心者さんに向けた2ヶ月コースや、アコズマジックプロ養成講座、東京ファッションマジックなどを行う。
現在の職業および活動 メイクとファッションのオシャレ研究所 アコズマジック代表
座右の銘 「ギャフンの後にカチッ!」
愛し愛され、満たされる。そんな貢献ができる事業を仲間とともにつくりたい
Q:どのような夢やビジョンをお持ちですか?
片山 あこさん(以下 片山 敬称略) 私は、一人ひとりにオーダーメイドしたファッションとメイクのコンサルティングをしてきましたが、オシャレに自信がなかったりする女性たちが自立、解放してキラキラしていくのを見るのが大好きなんです。今までの10年間は1人で取り組んできましたが、これからは仲間とともにチームで、より社会に還元できる事業にしていきたいと思っています。
正直言って、ファッションとメイクで起業をしたのは、生活のために自分ができることがそれくらいだったというところで壮大な夢があったわけではないんです。けれど、私のブログを読んで来られる女性たちが、最初は自分に自信がなかったり、コンプレックスを抱えているところから、キラキラと変化していくんですね。すると彼女たちは家族や子ども、夫、彼氏といった一番近くの大切な人たちとのコミュニケーションが円滑になって関係性が良くなっていくんです。そういうケースをたくさん見てきました。綺麗になることがゴールではなく、女性たちに人生の輝きをもっと放っていってほ しいと思っています。
人の幸せって、最後に死ぬ時に心から思ってくれる人たちが5人くらい側にいることなのかなって思うんです。それくらい心から愛し、愛されている状態。そんな満たされた心の状態で生きることを根源的には人間誰もが求めているのではないかと思っています。
そんな満たされた女性たちが増えると、私が今まで個人でがんばってきたエネルギーの比較にならないくらい、社会に貢献できるエネルギーってものすごいものになると思うんです。ファッションとメイクは道具であり、通過点です。仲間とともに原石の女性たちをキラキラと満たされた宝石にして、社会に還元していきたいです。
美容師の資格をとる
Q:「愛し愛され、満たされる。そんな貢献ができる事業を仲間とともにつくりたい」という夢やビジョンへ向けてどのような目標や計画を立てていますか?
片山 5年後にはチームメンバーと共に事業を起こしたいと思っています。そのために私自身の技術を高めようと思い、美容師の資格を取ろうと、今、専門学校に通っています。カットなどのハサミを扱うには資格が必要なので、3年後までには資格を取り終えて、着付け、ヘアメイクアップアーティストとしての活動を軌道に乗せれるようにしたいです。
ありのままの自分を出す
Q:その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような基本活動をしていますか?
片山 今、アコズマジックに関心を持ってくださる方たちの多くは、私のブログを見て、私の言葉や表現に何か心を動かされて来てくださるので、私の在り方自体が商品になると思っています。ですから、嘘なく、ありのままの自分を出すようにしています。
特に私が伝えたいのが、自分にコンプレックスがあったり自信がないような原石の女性たちなんですね。そんな人たちがキラキラする可能性が見えると、もう俄然燃えてしまいます(笑)。そういうコンプレックスとかってなかなか言えないじゃないですか。ファッションやメイクというと、キラキラして完璧な印象が強いですけど、実際の姿って、スウェット着たり、カップラーメン食べたりしている人もたくさんいますよね(笑)。私もそんな自分のカッコ悪いようなところもそのまま見せちゃいます。例えば夫がニートだったこととかも、以前は恥ずかしくて言えなかったんですけど、今はオープンにして「俺イズ俺」とテーマを持ってお伝えしています。今では夫のファンもできていますよ(笑)。だから私は「美容家」ではないんですね。できるだけハードルを下げて「この人になら悩みを言ってもいいかな」って思ってもらえるようにしています。
何もない自分の側にいてくれる人たちがいた
Q:「愛し愛され、満たされる。そんな貢献ができる事業を仲間とともにつくりたい」という夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?
片山 事業を立ち上げてから4年目の時に、批判的なメッセージを受けて、攻撃をされているように感じたことがありました。ブログのコメントに書き込まれたり、ブロックしても他のアカウントでまたメッセージを送ってきて、とても怖くて、危機感を覚えました。もうとにかく逃げたい一心で、サロンを閉店しました。
今まで自分が積み上げてきたものを全て手放し、ただの「片山あこ」になりました。もう、人に対して何のメリットも渡せない価値のない人間にしか思えなかったのに、ふと目の前を見れば、そんな私の側にいてくれる人がいたんです。ものすごく驚きました。「なんでそばにいてくれるんだろう!?」って。
何が大切なものなのか、初めて気づきました。何もない私の側にいてくれる人たちを心から大切にしようと思ったんです。
一年間、アコズマジックから離れている間、「応援するよ!」「守るから!」と声をかけ続けてくれる人たちから勇気をもらって、「今度はもう逃げない!」と腹をくくって再起しました。何もないところから借金をして再スタートしましたが、これで私が倒れたら家族も一緒に倒れてしまいます。不安と希望でいっぱいだったあの2015年1月は今でも鮮明に覚えていて、忘れられません。
1人の戦いは終わった
Q:「何もない自分の側にいてくれる人たちがいた」という発見の背景には何があったのですか?
片山 私は子どもの頃から、母の生い立ちの関係もあって、両親のことをかわいそうだと思っていました。どうしたら両親を幸せにできるか、私が守らなくてはとずっと思っていました。結婚してからは夫がアルバイトしかしていない時期があって、私が一家の大黒柱になりました。両親だけでなく、さらに夫と子ども2人のことも全部自分で背負うしかなかったんです。
私は負けるわけにはいきませんでした。仕事をして稼ぐのは全部家族のためで、自分のために稼いだという感覚を持ったことがありません。人生は自分でしか乗り越えられない、人に相談とか頼るって何?くらいの自己完結っぷりでした。そのせいか、家族以外のことは本当に大切にできなくて、人から何かしてもらっても、心からの感謝の思いが湧いてこないですし、正直言って「仲間って何!?」ってどこかで思っていて、自分のそんなところがコンプレックスで本当に嫌でした。
だから全てを失って何もない自分になっても側にいてくれる人がいることがわかった時、どれだけ1人で必死で戦ってきたのかわかりました。もう1人で戦うのは終わったんだと思いました。
振り返ってみると、「ギャフン!」というような辛いことが来た時には、いつも大切な人が側にいて支えてくれて乗り越えることがでました。最初は「ギャフン!」ってなるのは嫌だったんですけど、その後には「カチッ」って次のステージへ向かう階段がセットされることがわかってくると、ちょっと楽しみになってきました。「ギャフン!でカチッ!」って楽しさと勇気づけによく言うんですよ(笑)。
10年間1人で走り続けてきて、今また新しいステージに向かっているなと感じています。家族みんなにもそれぞれの手足があって、自立していくことですし、何より私自身が思いっきり幸せになることが大切だと思います。だからこそ愛し、愛され、満たされた生き方ができ、仲間たちとより大きなエネルギーを持って、未来へ向かっていくことができると思っています。そして最期には「ウェイッ!」って言って笑って死ぬ、そんな「片山あこ」の生き方をしたいです。
読者への一言メッセージ
片山 最近、「自撮りのススメ」というブログを書きました。人は何を見るかですごく変わります。その人を知りたければその人の周りを見るとわかるんですね。ですから、「私なんてかわいくない」「オシャレが苦手」という人こそ、誰をみなくても良いから、自分の可愛い顔を見てほしいなって思います。雑誌のモデルをみて諦めてしまう人も多いんですよ。毎日できるだけ自分が可愛い、綺麗だと思えるものから見てほしいんです。
人って不思議なもので、第一歩を踏み出すと、自然と次の足が出ます。見たものになれるし、見たものになってしまうから、ぜひ何を見るのか一歩目を踏み出して、なりたいものになってほしいと思います。
記者 1人で戦い切ったからこそ、「ギャフン!」が来て大切なものがわかって仲間ができ、本当に人にとって必要なことは満たされた生き方だということに気づくことになったのですね。本日は貴重なお話をありがとうございます。
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【編集後記】
今回インタビューを担当した小水です。
言葉も表情もとても表現豊かな片山さんはお話ししているだけでこちらの気持ちも楽しくなってしまうような方でした。
1人で戦い続けてきたことも、これから仲間とともにより大きなエネルギーで未来を切り開いて行こうとされている姿勢は、まさしく北海道の開拓の精神そのものだと感じました。
満たされている深い深い心からのエネルギー、エモーションでもって表現をされた時、ものすごい爆発的な影響力を発揮されるイメージが広がってワクワクしました。
片山さんの今後の益々のご活躍を応援しています!