「大変身させる着物の指導を世界へ」着物講師 木耶ラさん
46年間着物を着ることを徹底して追及し、教え続けてきた浜田木耶ラさん。浜田さんが教えると大変身してしまう背景をお伺いしました。
プロフィール
出身地 福岡県
活動地域 福岡県、東京都
経歴
1968年 全日空に客室乗務員として入社
1971年 全日空を退社後、京都の大手の着物学院で学び、専属講師になる。
1978年 分校長として10年務めた後退社。独立。
着ることだけを深く追求する木耶ラの教室を開講。
2017年より家庭画報、きものSalonの「セブンアカデミー」にて着物指導。
現在の職業および活動 着物教室講師、セブンアカデミー講師
座右の銘 情熱的に自分の道を生きていく
大変身させる着物の指導を世界へ
Q:どのような夢やビジョンをお持ちですか?
浜田 木耶ラさん(以下 浜田 敬称略) 着物を教える仕事を始めてから46年間になりますが、着物は奥深く、追求が尽きることはありません。私は着物を着ることだけを徹底的にご指導しております。
初心者の方を対象にしておりますが、どこへ行っても着ることができなかったという方のご指導もしております。季節ごとの着物の選び方や帯の合わせ方などもお伝えしており、私が蓄えてきました知識と技術を深くご指導したいと思っております。
又、着物を纏いましてご一緒に歌舞伎、お能などの伝統芸能も鑑賞する会を企画しております。初めて鑑賞なさる方々が楽しめるよう、事前にお能の演目の内容の勉強を前もって行なっております。
着物はどんな方でも美しく大変身させます。背が高くても低くても、お太りになっていらしても細くていらしても。そして年齢にも関係がありません。その人も気付かないほどの美しさを着物姿は作り出します。そんな可能性を気付かせて差し上げたい、大変身を実感していただきたい、そして、その着物の可能性を広く世界へ発信していきたいと思っております。
オンラインサロンの開設、拡張
Q:「大変身させる着物の指導を世界へ」へ向けてどのような目標や計画を立てていますか?
浜田 今年の5月からオンラインサロンに取り組みだしました。年とともに身体に負担がかかる移動が難しくなって来ていますが、なんとかして、46年間着物指導の中で多くのことを体験し、又研究をし、開発しました技術をもっと多くの方にお伝えしたいと考えていました。伝えたい思いは増すけれど、身体が動かないというジレンマに襲われていましたが、テレビでオンラインでの指導をなさっているスタイリストの方の内容を拝見しまして、これだと直感しました。ですが、イメージだけではなかなか難しいと思ったのですが、始めてみますと可能性がかなり広がることに気付きました。
始めるにあたって、どのようなサイトを使うかなど、システムはしっかり確認しました。私は”CAMPFAIRE”というサイトを活用してオンラインサロンを開くことにしました。”CAMPFAIRE”は、会員の方同士はお互いのお名前、アドレスなどは分からないようになっていますので、プライバシーを守れますし、講習料は月2000円と一律で安価に抑えられ、お金と情報の管理がしっかりしています。ただ、元々はクラウドファンディングとして始まったサイトなので、”パトロン”といった表示もあり活動資金集めのようにも見えますが、多くの人達に着物を教えたいという純粋な思いだけだということをご理解いただけたらと思います。
実際に始めてみると、ブログ形式で細かくお伝えできますし、写真や動画も挿入できますので、生徒さん方からも何度も復習できて良いととても喜ばれました。これで身体が動ける範囲に制限されず、一気に日本全国、世界へもお伝えできる道が開け、とても嬉しいです。
このオンラインサロンだけで着物をお勉強なさっている方もいらっしゃいますので、テレビ電話でのマンツーマンの講習も始めることにしています。お顔をや動きを見ながら、直接アドバイスさせていただくことが可能になります。
日々の発信
Q:現在どのような活動指針を持って、どのような基本活動をしていますか?
浜田 着物教室を数カ所で開いています。ですが、年とともに移動がかなり難しくなると思いますので、近い将来は福岡のみの教室になると思います。
年に四回、家庭画報、きものSalonの「セブンアカデミー」の講師としてご指導に東京へ出向いて、基本になる長襦袢の着方と着物のご指導をしております。
そして、オンラインサロンで日々発信しております。毎日何件も投稿する日もあり、46年間の知識と技術の蓄積がここまであったかと、私自身驚くばかりです。オンラインを充実させまして、これからも広くお伝えしていきたいです。
「木耶ラの魔法の親指」の発見
Q:「大変身させる着物の指導を世界へ」という夢・ビジョンを持つようになったきっかけは何ですか?そこにはどのような発見や出会いがありましたか?
浜田 私は教えられたことをただそのまま伝えるというご指導はせず、実際はどうなのかを自ら徹底的に研究して確かめてまいりました。研究する程に、新しい発見やより良い教え方が見つかり、着物の面白さは留まることがありません。
そして、研究を続ける中、10年前に「木耶ラの魔法の親指」という技術を発見しました。これは指導が大変難しい長襦袢のお衿をあっという間に美しくするという技術です。このお陰で初心者の方でもたった一回でお衿が美しく合わせることができます。この技術を知りたいと、遠方から学びに来られる方も数名おられます。
生徒さん方を大変身に導けると確信が深まった発見でした。
「木耶ラの魔法の親指」でお衿を合わせた写真(右側)
着物講師としてご指導していくことを一生の仕事にする!
Q:「『木耶ラの魔法の親指』の発見」の背景には何がありましたか?
浜田 私の最初の夢は客室乗務員でした。私は夢を叶えて客室乗務員になりましたが、すぐに、私にとっては一生の仕事ではないと思い、子供の頃から好きだった着物をご指導する着物講師になることを決断しました。
そして、京都の着物学院に入学し、講師になり、分校長として勤めてまいりました。そして追求する程に、着物を着るだけのことを徹底してご指導したいと20年後に独立をしました。
それ以降組織に所属せず、組織を持たずに一匹狼として直接生徒さんに、46年間の着物講師としての体験から発見したものなどを一からお伝えしております。プライベートレッスンも行いますが、レベルが違う方々を同じ教室でご指導いたします。その状態でも、その方お一人お一人のレベルに合わせて、生徒さんが身につくまで、とにかく同じことを何度も何度もご指導いたします。ですからどんな方でも必ず着れるようになるのですね。
大変身を体験なさった生徒さん方は私と出会ったことをとても喜び、感謝してくださいますし、私もまた、これほどに人は変わるのかといつも感動いたします。
ご自分でも気付かれなかった魅力をわたしは引き出して差し上げる事ができる。これは私の天職です。
読者への一言メッセージ
浜田 着物はまるで魔物のようにその方を大変身させる力を持っています。これからも生徒さん方、講習生の方々の大変身をご一緒に夢見ましてご指導に励んで参ります。
記者 着物を着ることだけに徹底的に向き合ってこられた浜田さんだからこそ、人を大変身させる着付けを教えることができるのですね。尽きることないその情熱に感動しました。本日は貴重なお話をありがとうございます。
〜✳︎〜✳︎〜✳︎〜✳︎〜✳︎〜✳︎〜✳︎〜✳︎〜
浜田さんの詳細情報はこちら↓↓
【編集後記】
今回インタビューを担当した小水です。
着物講師になるという決断を貫き通し、実践を積まれてきた浜田さんだからこそ、人の在り方から変えてしまうような教え方ができるのだと思います。オンラインでの発信を通して、多くの人達が浜田さんの教え方を知りたがるでしょうし、誰もが浜田さんのようにできるようになった時、着物の可能性、人間の可能性が大爆発する未来が見えてくる気がしました。
浜田さんの今後の益々のご活躍を応援しています!