人と人が繋がる場を創り続ける「株式会社テラ・コーポレーション」代表取締役高重和枝さん
学生の頃から起業をされ、自分の決めた道を自ら開拓していく精神の持ち主、中小企業診断士でもある、株式会社テラ・コーポレーションの高重和枝さんからお話を伺いました。
Profile
出身地: 愛媛県松山市
活動地域: 主に首都圏(全国)
経歴:生命保険相互会社、経営コンサルティング団体を経て、1996年(株)テラ・コーポレーションを設立。
個人向けの創造性開発プログラム、キャリアデザイン支援のほか、企業・行政職員・市民対象に人財育成コンサルティングとワークショップ(研修)を行う。
経済産業大臣登録中小企業診断士。
著書に『トップが綴る勇気が出るいい話』(共著、PHP研究所)等
HP: http://www.terrestrial.co.jp
現在の職業および活動:株式会社テラ・コーポレーション 代表取締役
2008年より、対話の場づくりをしている。
座右の銘:生かされていることに感謝
Q.色々な活動をされてる中で、高重さん自身が目指しているもの、夢、ビジョンを教えてください。
高重和枝さん(以下、高重)
よく私が思うのが、布を織ってるみたいな感じなんですよね。
私たち人類がみんな布を織っていて、何かの模様を織っている。
全体像は知らなくてもみんな布を織っていて、最終的に見たらとても美しい織物になっている、という風なことに将来なっていくといいなぁと思っています。
今、地球の中では全てのことがうまくいってる訳でもないし、でも美しいものもあるでしょ。美しいものとか、人の温かさとか色々なものもあるし、片一方ではすごく乱暴なこともあったり、残虐なこともあったりさまざまあるのですが、それもひとつの模様で、振り返って見たら、なにか美しい織物のような感じになっている。
それで調和が取れていくっていう感じになるといいなと思います。
多分、調和って言ったときに大きな調和の中に小さな小競り合いも含まれる。すごく穏やかなものもあれば、多少の混乱を含んでの大きな調和があったらいいと思います。
平和がいいと思いますが、平和っていうのは私たち人間の心の中が平和にならない限りは実現しないですよね。
今、人材育成の会社で、ドメインとしては主に行政に関わっています。
行政の場合は環境の問題とか福祉の問題とか多様な人間の生活に関わる部分とか、生物多様性など全部含んでいるので、そことお仕事をするということは、自分のしたいこと全部に関わっていることになるのです。
Q. どんな心の在り方や認識の変化が、今の活躍に繋がっていると思われますか?
高重 色々なことがあるんだって認める。と、いうことが出来るようになってきた事が、活躍かどうかはわからないですが、自分を生きやすくしていると思います。
認めるという中には、自分という人間もあって、自分ももしかしたらいい所もあるけど、自分の中のダメ子もあるし、自分のことも認めるし、人の色々な在り様、同じ人での時間差の在りようもありますけど、それも認める。というふうなところに徐々になってきましたね。
認めるっていうのが難しかったかなと思いますね。
時代的に言うと、多様性が叫ばれながら逆に多様性を阻んでいるというか、そんな所がすごくあるので、色々あるほうがいいと思います。そこは自分にとって今大事な価値観です。人の多様性をみんな認めるのは凄く面倒だし、疲れるし、話もまとまらない!
でも、それがみんながほぼ同じであるよりも大事かと思います。
Q. これからはAIが活躍する時代と言われていますが、AIが活躍する時代に必要とされるニーズは何だと思いますか?
高重 イメージを使って創造すること。
何か物が欲しいとか、何かこうあればいいなって思った時に、必ずイメージがあると思うんです。こういう暮らしでこうなったらいいなとか、この世の中こうなったらいいなとか、何かイメージがあって、それを創り出すように動いていく。創造性と言ったりすると思うのですが、それでイメージで創造することかなと思います。
AIは多分イメージはしないんじゃないかと思うんですよね、たくさん集められた過去の情報を分析して推測しながら、一番短い時間で一番いい答えを出してくれる訳ですが、イメージはしないと思って。人間に与えられているすごい資源だと。イメージする力、創造性が必要とされるニーズだと思います。
Q. これからどんな美しい時代を創っていきたいですか?
高重 そうですね、キーワードでいうと、「調和」という言葉になるかと思っているのですが、美しい織物ですね!
どんな模様が書けているのでしょうという感じですが、そこでは人と人が認め合えるとか、認められないものがあっても暴力を振るわない、何とか話し合って解決をするとか、少なくとも命を奪うとか傷つけるとか、そういう解決ではなく折り合いをつけていくという感じでしょうか。
自分の我も折るし、そちらの我も多少折って頂いてみたいな、それで調和をとるところかなと思っていますが、国と国もそうでしょうし、人と人もそうでしょうし。
人間が心が穏やかだと、外部の環境も穏やからしいですよね。天候なども、急激なゲリラ豪雨とか、そういう激しい災害にすぐ繋がってしまうような、そんな激しい自然環境ではなく、二酸化炭素がたくさん排出されているから気候変動が起こっているとか、温暖化がどうっていうのとは違う問題として、やはり穏やかな心境みたいなのは外界に影響しているのではないかと思います。そういう意味で穏やかに、過敏に反応するのではなく、もう少しゆとりをもって出来事を見てみるというか、少し待ってみるというか、みんな苛立ってる世界を少し手放し、心を少し穏やかにしていくということが大事かなと思ってます。美しい世界とはそういう繊細なものが感じ取れる、心穏やかな時代ですかね。
Q,ありがとうございます!最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします!
高重 美しい時代を創りましょう!!私は、日本は、非常に繊細な国だと思っていて、そういった繊細さが失われずに今までずっと受け継がれてきたと思うんですね。それが感覚に活かされれば、繊細な感受性になるでしょうし、色彩に活かされれば、色の色調になると思うんです。
私は、色の本とかとても好きで、日本人の色の捉え方って、外国とは全然違って、ものすごく多様なんですよ!その多様性をみんなが好きに捉え、それでいて調和がとれている文化があると思います。
その多様さを感じ取る感性って多分自然の中にそういうものが豊富にあって、それを観察しながら培われたものだと思うんですよね。そういった日本人に受け継がれてきた文化を後世に残していくために多様性を活かしながら調和のとれた時代を一緒に作り上げていけたらと思っています。
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高重さんの活動・連絡はこちらから↓↓
●HP: http://www.terrestrial.co.jp
【編集後記】
インタビューの記者を担当した、原と中田です。
現実的なことと、精神的なことのバランスがとれた生き方、そして、考えるよりまず動く姿勢にとても感動しました!常に笑顔の絶えない素敵な方で、楽しい時間を過ごさせていただきました。
2019年は、新たなる飛躍の年にされるということで、とても楽しみですね!
貴重なお話を本当にありがとうございました!
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