日本と日本人の良さを伝える 株式会社FMA代表取締役 “西本 英雄” さん
固有の文化やSPORTSを日常化することで、コミュニケーションを活発にし、人間形成や教育をしていきながら、元々持っている日本の良さや美しさに気づき再発信していく。FMA代表の西本 英雄さんにお話を伺いました。
西本さんプロフィール
出身地: 鹿児島県
活動地域:全国(福岡メイン)
経歴:東京にて大手広告代理店グループ~プロモーションクリエィティブ会社代表取締役を経て九州移住。地方創生事業有識者の傍ら、TV局パートナー事業とステージ・イベント等の総合企画運営会社を創業し、文化やSPORTSのチカラを、街づくりや将来社会へ活かす取組を続けている。
現在の職業および活動:
地域文化啓蒙企画法人
株式会社 FMA 代表取締役
アスリートセカンドキャリア支援
一般社団法人)JALSA 代表理事
ビジネスプランナー/メディアプロデューサー
座右の銘:本気でイマを楽しめるオトナが、老若男女のミライを育む‼
「日常を大切に」
Q.どんな心の在り方や認識の変化が、今の活動に繋がっていますか?
20代までは会社員だったので結果を残したり成果を作ることしか考えず、どう評価されるかどう出世できるかなど、比較の中で生きていました。
ある時から「バイオハザード」的な世の中が見えてきたんです。このままでは大勢の働く人たちが、まるでゾンビにようになってしまうと思えた時、何とかしなければと思い始めました。
その時から考え方を、時代を超えて想いが受け継がれて行く「松下村塾」の様に、何を創るのか、どういう機会や皆で参加出来る目標を見出すのかを、常に意識する様になりました。
どんな時代でもどんな環境でも変わらぬことは何なのか、を大事にしています。
偏らず目に見える情報に左右されない様に気をつけていますし、自分軸が定まってないのに人に伝えていくとか、あいまいなことは好きじゃないので、発信することに関しては慎重になります。
私が好きなのは困難を突破していくと言う創造的な部分と、ズーンとした重たい空気でも明るい雰囲気やアイデアを生み出すことです。みんなで楽しめる何かを育むのが、自分の役目ではないかと思っています。
自分が時代のリーダーだとか、マインドを先導していくとかはあまり興味ないです。
昔からアゲアゲで楽しもーぜ‼というのが大好きですし、笑。自分は裏方が得意なので裏方としてスポーツや文化を通して、世の中を盛り上げて行きたいと思っています。
Q.AIが活躍する時代に必要とされるニーズとは?
“人間らしく自分らしく”ですね。
時代危機感やいろんな煽りから、漠然としたAIに対する恐れがトレンドになっている気がします。でも私はそもそも張り合う必要がないと思ってます。
寧ろ着目すべきは、なぜ人間らしく生き辛くなっているのか言うことです。
人間には美しい感性があるし、未来を切り開く潜在能力がある。人それぞれが唯一無二の素晴らしい存在の筈です。失われたと言われる過去数十年は、画一化や平均化が個性を蔑ろにして来てしまった。誰しもが持っている不安や恐れに、自己表現するより多勢に無勢で押し潰されてしまうから、人間らしくしていられないのだと個人的に考えています。
よく将来AIに大多数の仕事が奪われるとか言われてますが、企業はシステムや機械でもっているわけではなく、やはり人が経営をして働く人がいてこそかと思います。
コストや効率、利便性、処理能力だけとったら人間はもはや敵わない。でもそれだけを優先すると、創造力やオリジナリティー、そして感性は失われて行く。
人間にしかできないサービス、その会社にはこの人がいるから安心で信頼出来る、と言われるように、不安や恐れを解消し人それぞれが輝けるような、環境や希望を創り出す原点回帰こそが、今後より必要になると思っています。
Q.どんな美しい時代を創っていきたいですか?
美しいものとは「普遍的なもの」ではないかと思います。
ずっと愛されるモノとは決して目立つからとか、高価だからとか、ただ流行ってるから、ではない筈です。その人なりの価値感や拠り所や安堵だし、その美しいものが日本には沢山あると思うんです。
日本ブランドは、信頼、情緒、風情、風合いであり、譲る気持ちの江戸っ子は”粋”、京都は “はんなり”的な、独自の気質が大切に育まれてきたのだと思います。
何が言いたいかと言うと、モノは新たに作り出さなきゃいけないと思われがちですが、それは普遍的な「日常に目をむける」と沢山あるんです。
現代社会は人々に心の余裕や間が無くなり日常が見落とされがち、ヒトコトモノの多くにおいて。
日本は長い歴史で見れば海外文化を取り入れつつ、長い年月を掛けて独自の加工や技術に長け様々発展して来ました。なのでスピーディーな高度情報化社会は、日本人気質にあまり合っていないような気がしています。日本の良さは新旧融合と繊細さだと思います。
AIやIoT等将来技術やシステム主導の世の中というよりは、”調和とバランス”こそ日本の良さだと思っているので、その中で共存し普遍的な生き方ができること、美しく生きられるかどうかは人それぞれの在り方だと思う。評価や他人にどうこう言われるものでもない。
今だからこそ、当たり前で見落としがちな日常の再確認と、一人一人が持っている心の在り方が、共感や希望、拠り所を見出す時代になって行って欲しい思っています。
Q.私たちが本来持っている、感性を蘇らせるためには、日常でどんな気づき発見をしていけば良いと思いますか?
効率化や先進ツール等の影響で、リアルなコミュニケーションや感情表現をする機会が圧倒的に減っています。
すぐそばにいるのに携帯で会話するとか、色んな会議に参加して思うことですが、形式や評論にこだわりすぎて各論ができてない。自らが何をどのようにして実現したいか、のイメージングが足りないんです。
それを塾考し固める前に、やれPDCAだ、リーダー論だ、などの管理手法に走ってしまうけれど、アイデアや中身に乏しいし持続定着には繋がらならない。人は自らイメージできてないコトを、描き能動的に行動するなんて出来ないと思います。
なので、まずは身近なコミュニケーションや、関わる方たちが自分らしさを出せるフランクでクリエィティブな場や機会を創ることが、とても大切だと思います。
そこでスポーツに繋がるのですが、スポーツは応援しようと決めた途端に、誰でも平等に参加でき希望や応援心が生まれて、それぞれが自分なりに楽しみ共感し動き出し、葛藤やハードルへ足りない所をサポートし合う。
そうする事でコミュニケーション機会が増え、思考が成熟してくる。体で覚えてきた人間にはすごくわかるコトですが、スポーツが日常にあることは、人間形成、教育・育児に活かすプログラムとして機能し出します。でも日本ってスポーツステータスが低く、社会問題解決にあまり活かされていないので、メチャメチャもったいない。
過去定期的にアスリートが参加するイベントを開催して来ましたが、その時に喜ぶのは、子供たちよりママたちだったりもします。選手に触れたりパシャパシャ写真撮ったり、笑。でもそれもいいじゃないですか、子供だけじゃなく、親子で参加して笑って楽しめる機会は見てて嬉しいし、きっと思い出になるだろうし、普段なかなか無かった体感からのコミュニケーションシーンが、多々生まれていると思います。
まさかスポーツで!ってところに沢山の創生アイデアが隠れている。
逆転の発想とは、実は日常に目を向けると、いっぱいヒントがあるんです‼
Q.頑張っている読者の方に向けて、一言お願いします。
人生はいつ何で繋がるか共感して貰えるかはわからないので、イメージした事を諦めないで続けることと、自分ならではの専門性を高めることが大事だと思います。
私はこれからも裏方のプロとして、いろんな機会を育み、頑張る方たちを応援していきたいです。
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西本さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
●一般社団法人 日本アスリートライフサポーターズ協会(JALSA)
【編集後記】
インタビューの記者を担当した不知、島崎、池末です。
西本さんが持たれている、今の時代の問題意識や日本の美しさを聞いてすごく共感し、感動しました。
これからの西本さんの活躍が楽しみです。ありがとうございました。