アートがもっと日常に スタートアップカフェ コミュニティマネージャー 矢野裕子さん
福岡市のスタートアップカフェのコミュニティマネージャーをしながらアートバーも主催されている矢野裕子さんにお話を伺いました!
プロフィール
出身地:福岡
活動地域:福岡
経歴:新卒でCCCに入社し、一度辞めたものの再入社してもう12年です。
現在の職業および活動:スタートアップカフェで創業相談にのりながら、アート×スタートアップの活動をしています。
座右の銘:しあわせはいつも自分の心がきめる
「人と情報の出会いの提供をしていきたい」
Q.どのような夢やビジョンをお持ちですか?
矢野裕子さん(以下、矢野 敬称略) 日常の中で、スタートアップカフェのように行政の支援もありながら一般の民間企業の方々や、アーティストなど、本当にいろんな人に出会える場所があまりないので、この場所を活用して、いろんな人との出会い、情報の出会いを提供していきたいと思っています。
また現在「Artbar(アートバー)」の運営・企画をしています。「Artbar」とはもともとアメリカ発祥のpaint and ship(飲みながら絵を描く)というアクティビティで、東京を中心に開催されています。(現在はオンラインで開催)何もないキャンバスに絵を描くことは、0から1を生み出すことでもあり、この構造はスタートアップでも同じだと思います。そこでアートとスタートアップを組み合わせて自分自身でも事業化できないかと考えて、「Artbar」を福岡でやろうと考えました。またスタートアップカフェにはイベントスペースがあり、イベントがない時は閉まっているそのスペースを有効活用できないかと思いアート×スタートアップの展示して、そこで他のイベントに参加してくれた方(アートを見る予定ではなかった方)にも、アートに触れていけたらと考えています。仕事終わりにジムに行ったり、音楽を聴いたり、映画をみたり、いろんなリラックスの取り方がありますが、その一つにアートが含まれていったら、もっとアートが日常になっていくと思います。
Q.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?
矢野 今年に入って1月に一度、「Artbar」を開催しました。次回、できるだけ早く「Artbar」を開催したいのですが、まだ新型コロナウイルスの影響があり、いつ開催できるのかは目処はありません。ただ今のこの状況の時に、何をすべきなのか考える時なのかなとも思っています。
またアート系のスタートアップでもしっかりマネタイズしビジネスとして確立していけるようなサポートができるように目指しています。
Q.その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?
矢野 普段はスタートアップカフェで起業を希望される方の相談にのり、起業までの道を一緒に考えたりしています。あとアート×スタートアップをテーマのイベント・それと連動する展示の企画・運営をしています。なので起業されたい方、アーティストやギャラリストなどアート関係の方など様々な立場の方にお会いすることが多く、人と話すことも多いです。
仕事やイベントをする中で大事にしていることは、自分を偽らないことです。無理をせず、わからないことはわからないと質問したり、疑問を投げかけたり、自分が「こうしたい」という夢もしっかり話すようにしています。アート×スタートアップのイベントをしたい!ということを発信していると人を紹介してもらえたり、繋げていただけるのでありがたいですね。あとは気になる人がいたら実際に会えないかメールを送ったり、会いに行ったり、感性を育てるためにいろいろな展示美術館に行くようにしています。
Q.そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?
矢野 アート×スタートアップの活動がはじまったきっかけは、社員同士のMTGがきっかけでした。古い校舎の教室の中にあるアートという景色を想像した時にとてもわくわくして、スタートアップカフェでアートをするには?とコンシェルジュなどいろいろな方とディスカッションして企画を練っていきました。そうする中でアーティストは起業家と同じではないか?魅力的な街を考えた時にアートは不可欠であるし、ビジネスと組み合わせることでよりおしろいものが生まれていくのではないか?と考えました。会いたい人をつないでいただきながら、また素敵な方と出会って、企画が生まれる、本当にありがたい連鎖が起こっていきました。そういう活動をする中で自分自身でもアートで事業化できないか?と考えている中で東京で「Artbar」に出会いました。ワインを飲みながらリラックスして絵を描いた時に「自分も絵を描いてもいいんだ」ってとても感性を刺激されました。「Artbar」は『0% ジャッジメント、100% ファン』というテーマを掲げており、絵が上手い下手など関係なく、楽しんで絵を描くことを大事にしています。その環境で描いていると、本当に楽しくて自分でもこういう場を提供していきたいと思うようになりました。私はアート×スタートアップの活動によってアーティストさんやギャラリストさんとのご縁も増え、ギャラリーにも行くようになりましたが、私自身、振り返ってみるとそれまでは大きい展覧会などがあれば、美術館には行く程度でした。普段の日常にはアートがなく、敷居が高く感じていましたね。だからこそアートが日常にかけ離れている人の気持ちもわかりますし、そんな人がでも「Artbar」のように気軽にアートを自分でも楽しめる場があれば、感動も大きいのではないかと思ったのがきっかけでもあります。
Q.表現をする感動を感じた背景には何がありましたか?
矢野 絵にはもともと興味があり、子供のころに絵を習っていましたが、通っていた画塾は私語はほとんどなく、黙々と模写をするだけだったので、絵を楽しむというより緊張感がありましたね。私自身は絵具を混ぜたり、新しい色を生み出す面白さは感じていましたが、だからといって自分は絵が上手に描けるわけでもないので、うまく描ける人を尊敬していました。
私自身でも思いますが日本人は自己肯定感が低い人が多く、自分を押し込めている感じがします。「正しい絵を描かなければ」「上手に描かなければ」といように世間の目をとても気にしていたら表現も楽しめません。そんな人が多いように感じるので、アートで自分を表現する楽しみの場や癒しの場があれば、もっとアートを自分事として楽しめるのではないか、そして想像力が刺激され新しいアイディアも生まれていくのでは、と思います。
記者 生み出す喜び、感動を伝えたい気持ちが溢れているのを感じました!またイベントを開催される時には参加したいです。本日は貴重なお話、ありがとうございます!
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矢野さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
●福岡市スタートアップカフェ
https://startupcafe.jp/
【編集後記】
今回、インタビューを担当させていただいた清水です。
アートに対しての感動をとても感じました。これからの時代、自らを表現することがとても大事だと思いました。今後の活動も応援しています!
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